最終回 光り輝く夢を追い掛け
佐奈「おはよう…。」
真菜「おはよう。ずいぶんと寝たわね。」
時刻は午前11時、昨日は世界大会の打ち上げがあった。私は20歳だったのでお酒を飲んだけれども見事にやられてしまった。
佐奈「飲みすぎかな。」
真菜「まあ、仕方ないわね。お酒の部分は似なかったようね。」
佐奈「ずるいよ。真菜姉だけお酒に強いって。」
そういって真菜姉が用意してくれたご飯を食べ始めた。早めに作っていたらしく、ちょっぴり冷えていた。
アナウンサー「今日のスポーツは野球の世界大会です。先発は姉の椎葉真菜選手から始まり、後半は妹の椎葉佐奈選手で終わりました。二人とも一安打だけのすばらしいピッチングで優勝に貢献しました。」
佐奈「優勝…そんな実感初めてだったなぁ。」
真菜「そういえば佐奈は優勝の経験なかったわよね。」
佐奈「真菜姉がいるから優勝できないのよ!!」
真菜「はっはっは。」
佐奈「むー…。」
真菜「そう落ち込まないの。」
そういって真菜姉はリビングから離れようとした。しかし、出る前に振り向いて私に声をかけてきた。
真菜「酔いはだいぶさめたでしょ? 食べ終わって準備できたらランニングいくわよ。」
佐奈「…わかった!」
そういって私は丁度よくご飯を食べ終えて皿を片付けた。そして10分の小休憩を挟んで着替え、玄関まで移動した。
ガチャッ
真菜姉は相変わらず先にドアを開けた。私はそれについていくように出てストレッチを念入りにした後、真菜姉を追いかけるように走り始めた。
真菜「ちゃんとついてきてね。」
真菜姉はそういって声をかける。私は置いてかれないようについていく。まだ同じように走るには体力不足。けれどもいつか追いついて秋の大会では真菜姉に勝って…。
私の目標であり続ける真菜姉であってほしい。光り輝く夢を追い掛けるように…。
みなさんここまで読んでいただいてありがとうございます!
じつは第二段のアナザーストーリーも用意させていただいてます!楽しみに待っていてください。