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ドクターK少女 光り輝く夢を追い掛け  作者: レザレナ
第四話 対決の時。
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第四話 第一部 姉の楽しみ

真菜「…二回戦も勝ったのね。」

佐奈「うん。継投策でつないだよ。」

真菜「そう…。」

 私は明日姉との試合を控えながらもランニングを共にしていた。姉の後ろ姿を追いかけるように…。前よりも届きそうになったけれど…私にとってはこの短い距離が大きく感じた。途方もなく、遠く。

佐奈「…ねえ、一つだけ聞いていい?」

真菜「…何?」

佐奈「私の投球ってあの時と比べてどう?」

 真菜姉は黙り始めた。私の投球に関しては何も語ってくれなさそう。それもそうだろう。私と明日、投げあうのだから。黙ったまま、家までつくと真菜がストレッチを始めた。私も遅れずにストレッチを始めた。

真菜「そうね…。」

 真菜姉が突然口を開いた。

真菜「まだフォームが固まっていないから何もいえない。ただ、固まっていないということは球にもバラつきがある。」

佐奈「そうだよね…。」

 ストレッチを終えると真菜姉はグローブを持ち出した。

真菜「…その投球フォームで投げなさい。もっと改良すべき点があるはずよ。」

佐奈「えっ。」

 私は固まった。今、真菜姉は…私にアドバイスをくれるような発言をしてくれた。明日試合なのに、そして敵なのにアドバイスしてくれるなんて。

真菜「…弱い物いじめはいやなのよ。」

佐奈「あ、そういうことね…。」

真菜「これだけ良い選手、ましてや妹と対決できるなら嬉しいことよ。…私も調整しっかりするからね。」

 そういって少し笑顔を見せながら私の横を通り過ぎて、キャッチボールの定位置に移動した。

佐奈「……わかった!」

 私は嬉しかった。姉にそう思ってくれているのが…。すごく嬉しかった。


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