第一話 第二部 姉と恋バナ?
私が家に帰るとすでに姉が帰ってきていた。私は荷物を置いて洗面所に行き、手洗いうがいをしてからリビングに向かった。
真菜「ご飯できているわよ。」
佐奈「ありがとう。」
そういって私と姉は一緒に座って食べ始めた。今日はシャケのムニエルと味噌汁、野菜炒めだ。今日は姉の手料理。いつ食べても味付けがしっかりしていておいしい。そして何よりも、私と姉の栄養をしっかり考えて作ってくれている。
佐奈「真菜 姉は今日早かったね。」
真菜「…一昨日試合があったからね。ノースローよ。」
佐奈「そうだね。……今日はキャッチボールやるの?」
真菜「…少し。」
佐奈「わかった。」
テレビの音がむなしく響く。姉の淡々とした返事しか返ってきてくれない。大会前なのはわかるけれども、ここ最近冷たい。四年生と二年生、姉にとってみればプロの準備をするか、就職の準備をしなければいけない時期。それが原因なのだろうか…。
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真菜「そういえば。」
久々に姉からの会話を聞いた気がする。何を聞くのだろう。
真菜「佐奈って彼氏いるの?」
佐奈「!?」
私は食べていたものを喉に詰まらせそうになった。すぐに目の前のお茶を飲んだ。いきなり何を聞いてくるの!?
真菜「…喉に突っかかって死なないでね。」
佐奈「死なないよ!」
真菜「それで、彼氏はいるの?」
佐奈「私はいないよ。そういう真菜姉はいるの?」
真菜「興味ないわ。」
そういってもぐもぐとおかずを食べていった。一体なんなのさと思いながらも私はおかずを口に入れていった。
食べ終わると食器を洗って自分の部屋に戻った。パソコンの電源を入れて、これから講義仲間と一緒に研究会議の時間になる。一時間という短い時間だけれども、有効活用していろいろとお話ししていかなければ。それが終わったらランニングとキャッチボールもしなければ。