第三話 第六部 春の大学野球神宮大会開幕!
神宮球場 大学生大会一日目
佐奈「いよいよですね。」
堀近「今まで練習してきたことをここで精一杯出せばよいだけだ。」
今日から春の大学野球が始まる。今日の試合、初戦は京滋地区代表の京都国際経済大学だ。たしか守備がすごい選手で国見鉄さんがいた気がする。打撃も良いとの評判らしい。相手も守り勝つ野球が得意なチーム。私の新しい投球フォームを試すには丁度よいかもしれない。果たして上手く投げることができるのだろうか。
佐奈「ピッチング、そろそろ入ります?」
堀近「そうだな。」
私は堀近さんと共にブルペンに移動した。ボールをポーンと上にあげて感触を確かめた。握った感覚はしっくりくる。さて、投げてみてどうかをチェックしなければ。今日は攻めの投球をしよう!
パシン!
何球かのキャッチボールを終えると堀近さんがゆっくりと座った。
堀近「さぁ、ここに来い!」
私は大きく振りかぶった。そして体をひねって…。
神田「おい、アレ見てみろよ。」
国見「ん?」
ミットめがけて!
シュバーーーーー バシューーーン!
堀近「ナイスボール!!!」
佐々岡「ひょー、さすが椎葉真菜の妹。」
神田「たしか椎葉佐奈だっけ? 国見。」
国見「あれは…ふふっ、対決が楽しみだぜ。」