第二話 第二部 投球は絶好調。味方の雰囲気も…?
プレイボール!
試合が始まった。私は大きく振りかぶった。あのミットに向かって投げれば…三振をとれる!
シュバァアアアアア! バシィイイイイン!!
ストライクワン!
うおおおおおおお!!!
球場から歓声が聞こえてくる。球速表示は148キロ。これで狙ったところに投げれるならもう何も怖いものなんて無い。後は投げ続けるだけ!
シュバアアアアアアアアア
バシューン!!!
ストライクバッターアウト!
「て、手が出なかった。」
相手バッターは全く手が出せずに見逃し三球三振。幸先の良い完璧なスタートを切ることができた。次も三振でしとめていく!
シュバーーー バシューン!
ストライクバッターアウト!
バシューーーー ズバァーン!!
ストライクバッターアウト!!
佐奈「っし。」
私は小さな声で喜びを表し、ベンチへ戻っていった。三者連続三振で抑えることができた。
堀近「ナイスピッチング!」
佐奈「ありがとうです。」
大木「調子いいな、これなら打たれなさそうだな。」
高坂「よっしゃ、俺たちが打って先取点取ろうぜ!」
皆「うぉおっす!」
この言葉を聴けばとても頼もしいことを言ってくれると思える。けれどもどうしても姉の言葉が脳裏に焼きついて仕方が無い。『全体をしっかりとみればわかることもあるはずだわ。気づくのが遅ければ試合で知るのが一番わね。』ああもう、なんでこんなときに姉はひどいことを言うのだろう。私は首をブンブンと振ってスポーツドリンクをまた口に含んだ。あんなひどいことを言った姉をいつか見返してやるんだから。そして試合をみてそんなこと無いというのを証明してみせる!