聖手のマッサージ師4期1-12話
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『癒しの手、貴族の心』 第4期
~未亡人サロンのマッサージ師~
アニメ第4期 全24話 完全台本 Vol.1(第1話〜第6話)
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■ 第4期 世界観・背景
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3期から約一年後。
ライアン・ソルベール(24歳)は本院・分院の施術師長として4年目を迎える。
アデライドとは「二人のお茶」の約束を果たし、
「一番好きです」「知っています」という言葉を交わした後も、
ゆっくりと、でも確かに深まり続けている。
レオンは一人前の施術師として本院で活躍。
フローラとの関係も、少しずつ変化している。
ギャスパールとクレールは今年の秋に結婚式を予定している。
そこへ今期、新たな6名がサロン・フルールへ登録。
今回の6人は「それぞれが全く違う種類の傷」を抱えており、
ライアんは4年間の経験を持ちながらも、また新たに向き合い直すことになる。
4期のテーマ:「傷の形は、一つではない」
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■ 新ヒロイン6人プロフィール
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◆ 新ヒロイン① イレーヌ・ガルニエ侯爵夫人(25歳)
外見:濃い茶色の長い巻き毛、琥珀色の瞳。落ち着いた品のある美貌。
性格:表向きはとても穏やかで礼儀正しい。でも内側に激しいものを抱えている。
夫が死んだことへの「怒り」——神への怒り、運命への怒り——を持て余している。
悲しみより怒りが先に来ていて、その怒りを誰にもぶつけられない。
結婚3年、夫が突然の発作で急死。怒りを「美しい言葉」で包んでいる。
口癖:「……理不尽ですね(静かに、でも目が燃えている)」
◆ 新ヒロイン② ソランヌ・プティ子爵夫人(22歳)
外見:淡いブルーグレーの髪(珍しい色)、灰色の瞳。儚げだが芯がある。
性格:とにかく「自分を責める」クセがある。
何でも「私が悪かったから」に結びつけてしまう。
夫が亡くなったことも「私が気づいてあげられなかったから」と思い続けている。
でも実際は何も悪くない——ただ夫が病で倒れただけ。
口癖:「……私が、もっとちゃんとしていれば(うつむいて)」
◆ 新ヒロイン③ ブランシュ・ルフェーヴル伯爵夫人(26歳)
外見:雪のような白髪(若くして色が抜けた)、銀色がかった青い瞳。神秘的な美しさ。
性格:非常に強い人物で、人に頼ることを知らない。
「誰かに頼ったら負け」という信念を持って生きてきた。
夫を支えてきた側だったのに、夫を亡くして——初めて「支える相手がいない」状態になった。
強さが行き場を失っている。結婚5年、夫が長期闘病の末に他界。
口癖:「……問題ありません(でも立ちすくんでいる)」
◆ 新ヒロイン④ エロイーズ・ベロー男爵夫人(20歳)
外見:黒髪のポニーテール、鮮やかな緑の瞳。活発で健康的な見た目。
性格:とにかく「行動」で解決しようとする。
悲しむ暇があったら動け、という信念。ずっと動いていると考えなくて済むから。
でも最近、夜だけは止まれなくて、怖くなっている。
結婚1年半、夫が遠征中に戦死。「動き続けることで悲しみを先延ばしにしている」。
口癖:「次、何かやることありますか!?(常に何かをしていたい)」
◆ 新ヒロイン⑤ マルゴ・シモン公爵夫人(23歳)
外見:温かみのある栗色の短いボブ、榛色の瞳。可愛らしい顔立ち。
性格:人懐っこくて誰とでもすぐ仲良くなれるが、「本音を言うのが苦手」。
いつも明るく振る舞っているが、本当の気持ちを誰にも話せていない。
「皆を心配させたくないから」という理由で、一人で全部抱えている。
結婚2年、夫が旅行中の事故で他界。「大丈夫です」が口癖になっている。
口癖:「大丈夫です!!(でも全然大丈夫じゃない)」
◆ 新ヒロイン⑥ コレット・モロー子爵夫人(21歳)
外見:ふわふわのミルクティー色の髪、蜂蜜色の瞳。柔らかい雰囲気。
性格:とにかく「未来が怖い」。過去は整理できているが、これからどう生きるかが分からない。
「夫がいた未来しか描けていなかった」ため、一人の未来の絵が描けない。
夢や希望を持つことが怖い——また失うかもしれないから。
結婚2年半、夫が病死。「前を向こうとするほど、怖くなる」。
口癖:「……先のことを考えると、怖くて(小声)」
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■ 継続キャラクター 4期開始時の状況
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ライアン(24歳):施術師長4年目。落ち着きと温かさが共存している。
アデライド:「二人のお茶」が年中行事になり始めている。ゆっくりと、でも確かに。
レオン(20歳):一人前として活躍中。フローラへの気持ちが膨らんでいる。
フローラ(20歳):レオンのことが気になり始めている(自分では「えっ!?」レベル)。
ギャスパール+クレール:今秋の結婚式に向けて準備中。ギャスパールがそわそわしている。
リーゼ(21歳):記録ノートが8冊目に突入。
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第 1 話(第4期)
「4年目の春と、新しい6人」
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【オープニング映像】
春のサロン・フルール。白薔薇の蕾が今年も膨らんでいる。
廊下をライアんが歩いてくる——4年目の、少し落ち着いた足取りで。
曲がり角で——
(ドン!!)
ナレーション(ライアン):「4年目が、始まりました」
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【シーン①:院長室 朝 (新しい6人の紹介)】
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ソランジュ院長:「ライアン。今年の新しいお客様は、また特別な方々です。
6人それぞれが——非常に違う種類の傷を抱えています。
あなたの4年間が、今年こそ全部必要になるかもしれない」
ライアん:「……やります。精一杯」
ソランジュ:(穏やかに)「……信頼しています。レオンと一緒にどうぞ」
レオン:(横で背筋を正して)「はい!!(力強く)」
ライアん、レオンの顔を見て——少し誇らしくなる。
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【シーン②:廊下 (先輩ヒロインたちの4年目)】
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廊下でナタリーが箱を持って待っていた。
ナタリー:「4年目おめでとうクッキー!!(5年連続で続ける気でいる)」
ライアン:「ありがとうございます!!」
ロレーヌ:「ライアんさーん!!今年もよろしく!!」
ベアトリス:(廊下の端で)「……来たか(無表情だが目が穏やか。変わらず)」
アンナ:(廊下でイザベルと並んで)「……今年もよろしく(短く)」
フローラ:「えっ!!4年目!!えっ!!(驚き過多は健在)」
レオン:(フローラを見て、赤くなって)「……フローラ夫人、おはようございます(敬語と友達口調が混ざる)」
フローラ:(レオんを見て、えっ……(頬が赤くなる)」
ライアん、二人を見て——にやっとする。
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【シーン③:待合室 (イレーヌとの出会い)】
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待合室に、落ち着いた品のある女性が座っている——イレーヌ・ガルニエ侯爵夫人。
所作が美しく、顔は穏やかだが——目の奥に何か燃えているものがある。
ライアん:(近づいて)「イレーヌ・ガルニエ夫人ですか? ライアン・ソルベールと申します」
イレーヌ:(静かに立ち上がって)「……よろしくお願いします(完璧な礼)。
……ひとつ申し上げてもいいですか?」
ライアん:「はい」
イレーヌ:(静かに、でも目が燃えている)「……私は、悲しんでいません。
怒っています。夫を奪った理不尽さに。
それだけお伝えしておきたかった——施術とは関係ないかもしれませんが」
ライアん:(驚かずに、まっすぐ受け取って)
「……関係あります。怒りも、体に出ますから」
イレーヌ:(少し驚いて)「……怒りが、体に?」
ライアん:「はい。悲しみと同じくらい——もしかしたらそれ以上に」
イレーヌ:(少し間があって、目の奥の炎が少し揺れて)「……そうですか(静かに)」
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【シーン④:施術室 (ソランヌとの初施術)】
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施術室。ソランヌ・プティ子爵夫人が静かに横になっている。
淡いブルーグレーの髪、灰色の瞳——儚げだが、芯がある。
施術が始まると——
ソランヌ:(小声で)「……痛かったら言ってください、ではなく——
私が力を抜けなかったら言ってください(自分のせいにしようとしている)」
ライアん:(優しく)「力が抜けなくても大丈夫ですよ。抜けるように、こちらがやります」
ソランヌ:(少し間があって)「……でも……私が、うまく任せられなかったら……」
ライアん:(施術しながら、穏やかに)「夫人のせいにしなくていいですよ、何も」
ソランヌ:(はっとして)「……そんなこと、言っていませんが——」
ライアん:「言ってましたよ(優しく)。「私が」って、二回言いました」
ソランヌ:(長い沈黙。それからぽつりと)「……気づきませんでした(小声)」
ライアん:(施術しながら)「……何かあると、自分のせいにしますか?」
ソランヌ:(少し間があって)「……そうかもしれません。ずっと(認めた)」
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【シーン⑤:ラッキースケベ① 春の廊下の新旧衝突】
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その日の午後。
ライアんが廊下を歩いていると——
前から今日来たばかりのエロイーズが「次、何かやることありますか!?」と
リーゼに聞きながら勢いよく歩いてくる。
エロイーズ:(前を見ていなくて)「次の予定は——」
ドン!! ライアんと正面衝突。
エロイーズ:(ぶつかって驚いて)「わっ!!(でも即座に)大丈夫です!!」
ライアん:(支えながら)「大丈夫ですか?」
エロイーズ:(体を起こしながら、ライアんを見て)「大丈夫です!!
担当の方ですよね!?すみません!!次の予定を教えてもらえますか!?(即次に進もうとする)」
ライアん:(少し驚いて)「……落ち着いて、いいですよ」
エロイーズ:(少し止まって)「……落ち着く?」
ライアん:「今日はまだ何も予定していません。ゆっくりしていていいです」
エロイーズ:(ぽかんとして——なぜかそれが一番怖そうな顔になる)「……ゆっくり……」
廊下の端からマルゴが顔を出して「大丈夫ですか!?(明るく)」と言う。
その後ろからコレットが「……大丈夫、でしたか?(おどおどして)」と覗く。
ライアん:(三人を見渡して)「……全員、大丈夫ですか?」
三人:(声を揃えて)「大丈夫です!!/大丈夫です……(元気)/……大丈夫……(不安)」
リーゼ:(記録しながら)「……4期も始まった……!!(震えながら記録)」
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【シーン⑥:夕方 中庭 (アデライドとの4年目の春)】
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夕方の中庭。白薔薇が今年も咲き始めている。
アデライドが先に来ていた。
ライアん:(近づいて)「今年も咲きましたね」
アデライド:(静かに微笑んで)「はい。……4年目、ですね」
ライアん:「はい」
アデライド:(少し間があって)「……花屋、今年も——早めに行きますか(去年の約束)」
ライアん:(笑顔で)「はい。来週、行きましょう」
アデライド:(うなずいて、白薔薇を見て)「……今年は、新しい方々が6人。
傷の形が違う方々だと聞きました」
ライアん:「はい。それぞれが——全然違う」
アデライド:(静かに)「……あなたなら、大丈夫です」
ライアん、その言葉を聴いて——胸が温かくなる。
ライアン:「……ありがとうございます」
アデライド:(少し間があって、かすかに笑って)「……知っています(いつもの言葉で)」
夕日が中庭の薔薇を染める。
4年目の春が、静かに始まっていた。
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【エンディング・次回予告】
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ナレーション(ライアン):
「4年目が始まりました。
イレーヌ夫人は怒っている——悲しみではなく、怒りを持ってここに来た。
ソランヌ夫人は何でも自分のせいにする——それが癖になっている。
エロイーズ夫人は止まれない——動き続けることで何かから逃げている。
マルゴ夫人は「大丈夫です」と言い続けている——でも全然大丈夫じゃない。
コレットさんは未来が怖い——先のことを考えると止まってしまう。
ブランシュ夫人はまだ来ていない——明日が初日だ。
……それぞれが全然違う。4年間、全部使います」
次回予告:
「第2話! ブランシュ夫人登場——「強さ」が行き場を失った人の施術とは。
イレーヌ夫人の怒りが初めて言葉になる夜。
『行き場のない強さと、怒りの名前』!」
【第4期 第1話 了】
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第 2 話(第4期)
「行き場のない強さと、怒りの名前」
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【シーン①:待合室 (ブランシュとの出会い)】
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待合室に、白髪の美しい女性が立っている——ブランシュ・ルフェーヴル伯爵夫人。
座らずに立っている。壁際で腕を組んで、視線が真っ直ぐ前に向いている。
ライアん:(近づいて)「ブランシュ・ルフェーヴル夫人ですか? ライアン・ソルベールと申します」
ブランシュ:(ライアんをじっと見て)「……あなたが担当?」
ライアん:「はい」
ブランシュ:(少し間があって)「……若いですね(判定するように)」
ライアん:「よく言われます(笑顔で)」
ブランシュ:(ライアんの答え方に少し興味を持って)「……紹介状には
「3年以上の実績」とありましたが、今は4年目で?」
ライアん:「はい。ここのみなさんに教えてもらいながら、4年目です」
ブランシュ:(少し考えて)「……「教えてもらいながら」。
自分の実力ではなく、周囲のおかげと言う人は——信用できます(判断した)」
ライアん:(少し驚いて)「……そうですか」
ブランシュ:(座らずに)「一つ確認します。
私は人に頼ることが苦手です。
施術は——頼ることになりますか?」
ライアん:(少し考えて)「……「任せること」だと思ってもらえますか?
頼ると任せるは、少し違うので」
ブランシュ:(少し間があって——その言葉が引っかかって)「……違う?」
ライアん:「頼るは弱さを認めること、任せるは判断することだと思っています」
ブランシュ:(長い沈黙。それから——ゆっくりと、椅子に座る)「……話を聴きましょう(判断した)」
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【シーン②:施術室 (ブランシュの施術)】
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施術室。ブランシュが横になっている——でも体が全部に力が入っている。
ライアん:(施術しながら)「……随分、力が入っていますね」
ブランシュ:「……問題ありません」
ライアん:「夫人にとっては問題ないかもしれませんが——体には問題があります」
ブランシュ:(少し驚いて)「……正直ですね」
ライアん:「はい。体の状態は正直に言います」
ブランシュ:(少し間があって)「……夫が闘病している間——ずっと力を抜かなかった。
抜いたら、何かが崩れる気がして。
夫が亡くなった今も——同じです。
力を抜く理由が、わからない」
ライアん:(施術しながら、静かに)「……力を抜く理由は——体を休めるためです。
夫さんのためでも、誰かのためでもなく、ブランシュ夫人自身のために」
ブランシュ:(長い沈黙)「……自分のために、力を抜く(反芻する)」
ライアん:「はい。夫人が休むことは——誰にも迷惑をかけません」
ブランシュ:(また長い沈黙。それから——ほんの少しだけ、体の力が抜けて)
「……これが……任せる、ということですか(小声)」
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【シーン③:感動シーン (イレーヌの怒りが言葉になる夜)】
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夜の中庭。
ライアんが夜の空気を吸いに出ると——イレーヌが中庭の端に立っている。
いつもの美しい所作ではなく、今日は——ただ立っている。
ライアん:(近づいて、隣に立って)「……眠れませんか?」
イレーヌ:(少し間があって)「……怒っています(静かに)。今夜は特に」
ライアん:(ただ隣にいる)
イレーヌ:(続けて)「夫が死んだ夜に——月がきれいだったんです。
理不尽でしょう? 夫が死んだ夜に、月が普通に出ていた。
世界が何も変わらずに回っていた。
……それに、ずっと怒っています」
ライアん:(静かに)「……怒って、いいですよ」
イレーヌ:(少し驚いて)「怒っていい?」
ライアん:「理不尽なことは、理不尽です。
その怒りを「美しくない」と思わなくていいです」
イレーヌ:(目が揺れて——長い沈黙の後、静かに、でも確かに)
「……怒りの名前を——初めて、言っていいと言われました(小声)」
ライアん:(ただそこにいる)
イレーヌ:(静かに、でも声が少し震えて)「……理不尽です。夫の死は。
正しくない。許せない。……怒っています(言葉にした)」
しばらくの沈黙。
イレーヌ:(長い間があって、静かに)「……怒りを言葉にしたら——少し、軽くなった(驚いたように)」
〔BGM:静かなバイオリン〕
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【シーン④:ラッキースケベ② 朝の廊下の騒動】
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翌朝。エロイーズが「次、何かやることは!?」とリーゼに聞きながら廊下を速歩きしている。
前からライアんが資料を持って歩いてきて——
エロイーズ:(またぶつかって)「大丈夫です!!(即答)」
ライアん:(資料が宙を舞う)「あ——!」
資料が散乱する廊下に、後から来たコレットが「あっ……(おどおど)」と踏み入って——
資料を踏んで滑って——ライアんの方向へよろける。
ライアん、コレットを支えるが、エロイーズがまだ「次の予定は!?」と前に進もうとして——
三人が廊下でだんごになる。
エロイーズ:(だんごの中で)「大丈夫です!!(元気)」
コレット:「……す、すみません……私が不注意で……(自分を責め始める前に)」
ライアん:(コレットを見て)「夫人のせいじゃないですよ。資料が散らかっていたので」
コレット:(少し驚いて)「……あ……(自分のせいにしなかった)」
エロイーズ:(コレットを見て)「大丈夫だよ!!(明るく)——次、何かやること——(また前に進む)」
ライアん:(エロイーズの肩をそっと押さえて)「……少し、止まりましょう」
エロイーズ:(止まって、ライアんを見て——怖い顔をする)「……止まると——考えちゃうから(小声)」
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【エンディング・次回予告】
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ナレーション(ライアン):
「ブランシュ夫人が「任せると頼るは違う」という言葉で、少し力を抜いてくれた。
イレーヌ夫人が「怒り」に名前をつけた夜——
「怒りを言葉にしたら軽くなった」という顔が、今夜ずっと残っています。
エロイーズ夫人が「止まると考えちゃうから」と言った。
止まれない理由が——そこにあった。
コレットさんが「自分のせいじゃない」という言葉に、驚いた顔をした。
4年目も——全力でいきます」
次回予告:
「第3話! マルゴ夫人の「大丈夫です」が初めて崩れる日。
コレットさんが「未来が怖い」を初めて言葉にする。
『崩れた「大丈夫」と、怖い未来』!」
【第4期 第2話 了】
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第 3 話(第4期)
「崩れた「大丈夫」と、怖い未来」
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【シーン①:施術室 (マルゴの「大丈夫です」が崩れる)】
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施術室。マルゴ・シモン公爵夫人が横になっている。
可愛らしい顔立ち——入室からずっと明るく振る舞っている。
マルゴ:(入室して)「よろしくお願いします! 大丈夫ですよ私!!(先に宣言)」
ライアん:「はい(笑顔で受け取りながら施術を始める)」
施術が進む中で——
マルゴ:(明るく)「肩はちょっと張ってるかもですが大丈夫です!!」
ライアん:(施術しながら)「……随分張っていますね」
マルゴ:「大丈夫です!!(元気)」
少し経って——
マルゴ:「……みんなに心配かけたくなくて、いつも明るくしてるんですが……大丈夫ですよね?(確認する)」
ライアん:「……大丈夫かどうか、確認しなくていいですよ」
マルゴ:(少し驚いて)「え?」
ライアん:「心配かけたくないから「大丈夫です」と言っているなら——
ここでは心配かけていいです。ここはそのための場所なので」
マルゴ:(しばらく沈黙。施術が続く。それから——)「……大丈夫、じゃないかもしれない(初めて言った)」
ライアん:(施術を続けながら、ただ聴く)
マルゴ:(声が少し揺れて)「……夫がいなくて……全然大丈夫じゃなくて……
でも大丈夫って言ってたら……いつか本当に大丈夫になるかと思って……
でも——ならない(目が潤む)」
ライアん:(穏やかに)「……大丈夫じゃなくて、いいですよ」
マルゴ:(ぽろっと涙が一粒)「……「大丈夫じゃなくていい」って——初めて言われた(小声)」
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【シーン②:中庭の端 (コレットの「怖い未来」)】
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昼の中庭。コレットが一人で花を見ている。
ライアんが通りかかると——コレットが気配を感じてちらっと見て、でも逃げない。
ライアん:(隣にしゃがんで)「……お花、きれいですね」
コレット:(少し驚いて)「……はい(小声)」
しばらく二人で花を見る。
コレット:(ぽつりと)「……ライアンさんは……先のことを考えますか?」
ライアん:「考えますよ。来年の春の花屋とか(笑顔で)」
コレット:(少し笑って——でも真剣な顔になって)「……私は……怖くて考えられなくて。
夫と一緒に描いていた未来しかなかったから——
夫がいない未来の絵が——描けないんです(小声)」
ライアん:(静かに)「描けなくていいですよ、今は」
コレット:(少し驚いて)「描かなくていいんですか?」
ライアん:「今日のことだけ考えればいい。
未来は——少しずつ、今日が積み重なってできるものだから」
コレット:(少し間があって、花を見て)「……今日のことだけ(反芻する)」
ライアん:「今日、花をきれいと思えましたか?」
コレット:(少し驚いて、花を見て)「……思えました(小さく)」
ライアん:「それが、今日の答えです」
コレット:(じわっと目が潤んで)「……そんなに小さくていいんですか(小声)」
ライアん:「充分ですよ」
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【シーン③:ラッキースケベ③ 茶会の騒ぎ】
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午後。待合室でナタリーが新しい6人にお茶を出しているところへ——
エロイーズが「私が運びます!!(動いていたい)」と立ち上がって
ナタリーからお盆を引き継ごうとして——
ナタリー:「あ、でも——(重い)」
エロイーズ:「大丈夫です!!(取った)」
重心が前に傾いて——廊下から来たライアんのところへお盆ごと突進。
ライアん:(受け止めようとして——お盆は受け止めたが、エロイーズの勢いに押されて壁際へ)
エロイーズ:(ライアんに押しつけた状態で)「大丈夫です!!(超元気に)」
ライアん:(壁と挟まれた状態で)「……大丈夫ですか(逆に聞く)」
エロイーズ:「大丈夫です!!——でも……止まった(気づく)」
ライアん:(穏やかに)「……止まれましたね」
エロイーズ:(止まった状態で、少し間があって——さっきと同じ、怖い顔になって)
「……止まると——考えちゃうから(また言う)」
ライアん:(壁際でお盆を持ちながら、静かに)「……何を考えてしまいますか?」
エロイーズ:(長い沈黙)
マルゴ:(その場を見て、心配そうに)「……大丈夫ですか——あ(自分が言った言葉に気づく)」
コレット:(端からそっと見ている)
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【シーン④:先輩ヒロインと新ヒロインの交流】
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夕方の談話室。
〔イレーヌ+ロレーヌ〕
イレーヌ:(静かに)「……夫が死んだ夜の月が、きれいだったんです。それが——」
ロレーヌ:(少し間があって)「……わかるよ。私も、笑えない夜に月が明るくて——ひどいって思った」
イレーヌ:(驚いて)「……あなたも?」
ロレーヌ:「うん。でも今は——月がきれいな夜に、夫を思い出して笑えるようになった(笑顔で)」
イレーヌ:(長い沈黙。その言葉を噛み締めて)
〔マルゴ+フローラ〕
マルゴ:「私、「大丈夫です」って言い続けてきたんですけど——」
フローラ:「えっ!! 私も最初「えっ!?えっ!?」って言い続けてたよ!!(共感が方向違い)」
マルゴ:(きょとんとして——でも笑って)「……「えっ!?」って言い続けてた?」
フローラ:「うん!! でも今は止まれるようになってきた!!(誇らしそうに)」
マルゴ:(その言葉を聴いて)「……「大丈夫です」も……止まれるかな(小声)」
〔コレット+エレオノール〕
コレットが音楽室の前でジュリエットのピアノを廊下から聴いている。
エレオノールが隣に来て——声で「……きれいですね」と言う。
コレット:(うなずいて)「……今日のことだけ考えていたら——この音がきれいに聴こえた(小声)」
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【エンディング・次回予告】
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ナレーション(ライアン):
「マルゴ夫人が「大丈夫じゃないかもしれない」と初めて言えた。
コレットさんが「今日のことだけ」で花をきれいと思えた。
エロイーズ夫人が「止まると考えてしまう」と言った——
何を考えてしまうのか、まだ聞けていない。
次の施術で、向き合います」
次回予告:
「第4話! 33人が初めて全員集合する春の大茶会!
ブランシュ夫人が、初めて誰かに「助けてもらう」。
ソランヌ夫人の「自分を責める」癖が——ある言葉で止まる。
『33人分の春と、責めない言葉』!」
【第4期 第3話 了】
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第 4 話(第4期)
「33人分の春と、責めない言葉」
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【シーン①:大広間 春の大茶会(33人全員集合)】
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春の大広間。1〜4期全員、33人が揃う初めての茶会。
ライアんが入室すると——33人分の視線が向く。
ライアん:(4年目の余裕で……でもやっぱり圧倒されて)「……こん、にちは(笑顔)」
ナタリー:(最速)「差し入れです!!」
フローラ:「えっ!!33人!!えっ!!(驚き過多)」
エロイーズ:「何かやることありますか!?(即戦力になろうとする)」
マルゴ:「大丈夫——あ(自分で止めた)……えーと(言い直そうとしている)」
コレット:(部屋の端でそっと全員を見ている)
イレーヌ:(静かに部屋を見渡している。目が穏やかだ)
ブランシュ:(立って腕を組んで全体を把握しようとしている)
ソランヌ:(少し居心地が悪そうだが——でも部屋にいる)
アデライドが端の席からライアんを見て——かすかにうなずく。
ライアん、また落ち着く。
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【シーン②:茶会 各所の交流】
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〔ブランシュ+マドレーヌ〕
ブランシュ:(立ったままでいて、マドレーヌが近づいて)
マドレーヌ:(穏やかに)「座りませんか?」
ブランシュ:「……問題——(言いかけて、止まって)……少し、疲れました(初めて認めた)」
マドレーヌ:(穏やかに椅子を引いて)「どうぞ」
ブランシュ:(少し間があって、ゆっくりと座る——「任せる」を実践している)
〔ソランヌ+カミーユ〕
ソランヌ:(お茶を注ごうとして、少しこぼして)「……私が不注意で——(すぐ自責)」
カミーユ:(背筋を伸ばして、穏やかに)「こぼれたのはたまたまですよ。誰でもあります」
ソランヌ:(驚いて)「……でも私が——」
カミーユ:「……自分を責めないで、って言ってもらったことがあって。
最初は信じられなかったけど——今は少しわかります(笑顔で)」
ソランヌ:(その言葉を聴いて、止まる)
〔エロイーズ+イザベル〕
エロイーズ:(動き続けていて)「何か手伝えることありますか!?」
イザベル:(見て)「……何かから逃げてるのか?(直球)」
エロイーズ:(止まって)「……え?」
イザベル:「私も昔そうだった。動いてると考えずに済む——でも体が先に限界を言ってくる(笑顔で)」
エロイーズ:(少し間があって、ライアんが言った「止まると考えてしまう」を思い出して)「……そう、かも(小声)」
〔コレット+リリアン〕
コレット:(端でうつむいていたら、リリアンが来て)
リリアン:(現実の目で穏やかに)「……先のことが怖いですか?」
コレット:(驚いて)「……どうして——」
リリアン:「顔に出ています。私も昔——夢の世界から出るのが怖かった(笑顔で)。
でも今は——今日がきれいだと思えます」
コレット:(その言葉を聴いて、じわっとして)「……今日のことだけ——(ライアんの言葉と重なる)」
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【シーン③:ラッキースケベ④ 33人茶会の大混乱】
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茶会の中盤。
エロイーズが「手伝います!!」と動いていたら——ナタリーのケーキテーブルに突進。
今年はレオンが「受け取ります!!」と飛ぶ——が。
後ろからフローラも「受け取る!!(反射的に)」と飛んで——
レオンとフローラが同じケーキに向かって同時にジャンプして——
二人、宙でぶつかって、ケーキは三方向に——
ライアんが一つ、ブランシュが「問題——(咄嗟に受け取る)」、アンナが「受け取る(宣言)」。
三方向のケーキが全部止まる。
全員:(静止)
ブランシュ:(ケーキを受け取ったまま、少し驚いた顔で)「……誰かを助けた(初めてこの場で)」
ライアん:「ありがとうございます!」
ブランシュ:(少し間があって——ほんの少し、口元が緩んで)「……任せてもらった——逆の意味で(静かに)」
リーゼ:(記録しながら)「……4期第1回茶会にして三方向分散……!!(震え)」
レオン:(フローラと宙でぶつかった後、廊下で二人座り込んで、顔が赤くて)「……フローラ夫人——大丈夫?」
フローラ:「えっ……えっ……大丈夫……(ドキドキが止まらない)」
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【シーン④:茶会後 アデライドとの時間】
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夕方。白薔薇の中庭。
アデライドとライアん。
アデライド:「……33人でも、あなたはあなた、ですね(笑顔で)」
ライアん:「ブランシュ夫人がケーキを受け取ってくれました」
アデライド:(少し驚いて、嬉しそうに)「……それは、いい変化ですね」
ライアん:「はい。「任せてもらった逆の意味で」と言ってくれました」
アデライド:(静かに微笑んで)「……あなたの言葉が届いたんですね」
ライアん:(少し考えて)「夫人の言葉が届いたというより——ブランシュ夫人が動いてくれた」
アデライド:(その言葉を聴いて、少し驚いて——それから笑顔で)
「……4年間で一番、「先生らしい」ことを言いましたね」
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【エンディング・次回予告】
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ナレーション(ライアン):
「33人が揃った。
ブランシュ夫人が誰かを助けた——「助けてもらう」より先に「助けた」が来たけど、
それで「任せた逆」を感じてくれた。
ソランヌ夫人がカミーユ夫人の言葉で少し止まった。
アデライド夫人に「先生らしい」と言われた。
……4年目も、みんなが先生です」
次回予告:
「第5話! エロイーズ夫人が「止まる」と向き合う日——その先に何があったか。
イレーヌ夫人の怒りが施術中についに涙に変わる瞬間。
『止まった先と、怒りの向こう側』!」
【第4期 第4話 了】
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第 5 話(第4期)
「止まった先と、怒りの向こう側」
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【シーン①:施術室 (エロイーズが「止まる」と向き合う)】
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施術室。エロイーズが横になっている。
珍しく、今日は入室してから「何かやることは」と言っていない。
ライアん:(施術しながら)「……今日は、少し違いますね」
エロイーズ:「イザベル夫人に「動いてると考えずに済む」と言われてから——
少し……止まってみようかと」
ライアん:(施術しながら)「……今、何を考えていますか?」
エロイーズ:(少し間があって)「……夫のこと(静かに)。
動いていると——考えなくて済んだ。
でも今……止まったら——夫のことが、全部出てきて」
ライアん:(施術を続けながら)「……全部、出てきていいですよ」
エロイーズ:「……戦死、って——知らせが来た時。
信じられなくて、次の日から動きっぱなしで——止まったことがなかった。
動いてれば信じなくていいから(声が揺れて)」
ライアん:(ただ聴く)
エロイーズ:(しばらく沈黙して——静かに、静かに、涙が流れる——動かないまま)
「……止まったら——ちゃんと悲しめた(驚いたように)」
ライアん:「……止まれましたね」
エロイーズ:(動かないまま泣きながら)「……止まるって——こういうことだったんだ(小声)」
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【シーン②:感動シーン (イレーヌの怒りが涙に変わる)】
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イレーヌの施術。
今日は入室した時から、少し様子が違う——目の奥の炎が、いつもより静かだ。
ライアん:(施術しながら)「……今日は、怒りはどうですか?」
イレーヌ:(少し間があって)「……昨夜、あの夜の月のことを考えていたら——
怒りの向こうに、何かあることに気づきました」
ライアん:(施術しながら)「何が、ありましたか?」
イレーヌ:(静かに)「……寂しさ、です。
怒りでずっと隠していたけれど——本当は、夫がいなくて、寂しい(初めて言った)。
怒りは——寂しさを感じたくないための鎧だったのかもしれない」
ライアん:(施術を続けながら)「……寂しいと言えましたね」
イレーヌ:(長い沈黙。それから——静かに、静かに、涙が流れる)
「……泣けた(驚いたように)。怒っていた間は泣けなかったのに——
寂しいと言ったら、泣けた(不思議そうに、でも確かに泣いている)」
ライアん:(施術しながら、ただそこにいる)
イレーヌ:(泣きながら、静かに)「……怒りの向こう側に——寂しさがあって、
寂しさの向こうに——夫への愛があった(小声)」
〔BGM:静かなバイオリンのソロ〕
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【シーン③:ラッキースケベ⑤ 先輩と後輩の連携プレー崩壊】
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その日の午後。
ライアんとレオンが連携して廊下の荷物を運んでいたら——
エロイーズが「手伝います!!(反射で)」と飛び出してきて荷物を受け取ろうとして——
エロイーズ:(受け取ったがバランスを崩して)「大丈——(前のめり)」
レオンが支えようとして——ライアんも同時に支えようとして——
三人で荷物を挟んだまま廊下で固まる。
エロイーズ:(止まった状態で、今日は少し違う顔で)「……止まった(静かに気づく)」
ライアん:(笑顔で)「止まれましたね」
エロイーズ:(少し間があって、今日は怖い顔をしない)「……うん。……大丈夫(自分で言えた)」
レオン:(三人の状態のまま、目が潤んで)「……エロイーズ夫人……!!(感動)」
エロイーズ:(レオンを見て)「……え、なんで泣いてるの(きょとん)」
マルゴ:(廊下の端から)「……大丈——(自分で止めて)……よかったです(言い直せた!!)」
ライアん:(マルゴを見て)「……言い直せましたね」
マルゴ:(驚いた顔になって——ぽろっと涙が出る)「……言い直せた(感動している)」
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【シーン④:夜 各ヒロインの成長の一コマ】
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夜のサロン。
ソランヌ:(廊下で何かを落として——自分を責めかけて——止まって——「誰でもある」と呟いて拾う)
ブランシュ:(疲れた顔をして、珍しく誰かに「少し休みます」と言う——言えた)
コレット:(窓から夜空を見て「今夜の月がきれいです」と思える——先のことを考えずに)
イレーヌ:(中庭で月を見て——今日は怒らずに、ただ月を見ている)
ライアん、廊下からそれぞれの様子をそっと見て——胸が温かくなる。
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【エンディング・次回予告】
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ナレーション(ライアン):
「エロイーズ夫人が止まれた。「止まるってこういうことだったんだ」という声が——忘れられない。
イレーヌ夫人の怒りの向こうに寂しさがあって、寂しさの向こうに愛があった。
怒りから寂しさへ、寂しさから愛へ——それをたどったら、泣けた。
マルゴ夫人が「大丈夫です」を「よかったです」に言い直せた。
みんな、少しずつ変わっている——毎年、そう思うけれど——
今年が一番、そう思います」
次回予告:
「第6話! 花屋への春の約束——アデライドと4年目のお茶。
ブランシュ夫人が初めて「誰かに頼る」言葉を言う。
ソランヌ夫人の「自分を責める」が一日止まった記念日。
『4年分の花と、止まった責め』!」
【第4期 第5話 了】
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第 6 話(第4期)
「4年分の花と、止まった責め」
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【シーン①:花屋 (4年目のお茶の前)】
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春の花屋。アデライドとライアん。
今年アデライドが選んだのは——淡い紫と白が混じった小さな花束、少し大きめ。
アデライド:(渡しながら)「……今年は少し大きくしました」
ライアん:(受け取って)「……また増えましたね(笑顔で)」
アデライド:(少し赤くなって)「……4年分ですから(きっぱりと)」
二人、花屋を出て去年と同じカフェへ。
カフェで向かい合って——
アデライド:(紅茶を飲みながら)「……去年より、ずっと楽しみにしていました(小声)」
ライアん:(その言葉に、じわっとして)「……僕もです(笑顔で)」
アデライド:(少し考えて)「……毎年、ここで話す内容が——変わっていますね」
ライアん:「どんなふうに?」
アデライド:(少し間があって)「……最初は「ゆっくりでいい」という確認だった。
去年は「隣にいますか」という確認だった。
今年は——確認より、ただ話している(笑顔で)」
ライアん:(その言葉を聴いて)「……進んでいますね、確かに」
アデライド:(かすかに笑って)「……あなたがいるから(いつもの言葉で)」
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【シーン②:施術室 (ブランシュが「頼る」言葉を言う)】
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施術室。ブランシュ。
今日は入室してから——珍しく、立ち止まっている。
ブランシュ:「……少し、聞いてもいいですか?」
ライアん:「はい」
ブランシュ:(少し間があって、難しい顔で)「……夫の闘病中——5年間、ずっと支え続けました。
弱い顔を見せたことがなかった。
でも今は——支える相手がいない。
強さの行き場が、わからなくて」
ライアん:(静かに)「……強くい続けることが——夫さんへの愛し方でしたか?」
ブランシュ:(少し驚いて)「……そうです。弱い私を見せたら——夫が心配するから」
ライアん:「……今は、心配させなくていいですよ。誰かに弱いところを見せても」
ブランシュ:(長い沈黙)「……弱いところを見せることが——どうしてもできない」
ライアん:「弱くなくていいです。ただ——「疲れた」と言うだけでいいですよ。
強さはそのままで——「疲れた」が言えたら、それで十分です」
ブランシュ:(長い沈黙。施術が進む。それから——ぽつりと)
「……疲れました(言えた)」
ライアん:「……聞こえました(穏やかに)」
ブランシュ:(目が少し潤んで——でも泣かない。ただ体の力が、少し抜けた)
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【シーン③:ソランヌ「自分を責めない一日」記念日】
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夕方。ソランヌがライアんのところへやってくる。
ソランヌ:(少し照れながら)「……今日、一日、自分を責めませんでした(報告)」
ライアん:(驚いて)「……一日中?」
ソランヌ:「はい。何かあるたびに「私が」って言いそうになったんですが——
その前に「誰でもある」と言い直しました(練習してきた)。
全部で七回、言い直しました」
ライアん:(嬉しくなって)「七回、全部止めたんですか」
ソランヌ:(少し誇らしそうに)「はい。……疲れました(正直に)」
ライアん:(笑いながら)「それは疲れますね。でも——すごいです、本当に」
ソランヌ:(じわっとして)「……一日だけかもしれませんが——
一日できたなら、二日もできるかもしれない(静かに、でも確かに前向きに)」
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【シーン④:ラッキースケベ⑥ 花屋帰りの春の惨事】
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花屋帰りのライアんとアデライドがサロンの玄関を入ったところへ——
待ち構えていた元気組(フローラ、ロレーヌ、エロイーズ)が「おかえりなさい!!」と飛び出してくる。
エロイーズ:(勢いよく来て——今日は止まろうとして——でも勢いが止まれなくて)「大丈——っ!!(前のめり)」
三人が同時にライアんの方向へ——
ライアんが受け止めようとして——花束を守ろうとして——
アデライドがライアんの腕を掴んで引いて——
エロイーズだけ止まって、フローラとロレーヌが二人でライアんにぶつかって止まる。
全員:(玄関でだんごになって、静止)
エロイーズ:(止まれた状態で)「……止まれた!!(本気で感動)」
フローラ:(ライアんにぶつかった状態で)「えっ!!えっ!!(ドキドキ)」
ロレーヌ:(大笑い)「うわははは!!」
アデライド:(ライアんの腕を掴んだまま、花束が守られているのを確認して)
「……花は守れました(静かに)」
ライアん:(真っ赤な状態で花束を確認して、笑顔で)「……ありがとうございます(アデライドに)」
アデライド:(手を離して、口元だけ緩んで)「……毎年、玄関が賑やかですね」
エロイーズ:(感動しながら)「今日三回止まれました!!記録更新!!(報告)」
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【エンディング・次回予告】
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ナレーション(ライアン):
「ブランシュ夫人が「疲れました」と言えた。
強さはそのままで、疲れたと言えることは——弱さじゃない。
ソランヌ夫人が一日、自分を責めずに過ごせた。七回止めた——すごい。
アデライド夫人が「確認より、ただ話している」と言ってくれた。
4年分の花束は——今日から部屋の一番いい場所に飾っています。
エロイーズ夫人が「止まれた」を記録更新している。
4年目の春は——本当にいい春です」
次回予告:
「Vol.2へ続く! 第7話!
コレットさんが初めて「小さな未来」を口にする。
マルゴ夫人が「大丈夫です」を完全に「大丈夫じゃない」に変える瞬間。
イレーヌ夫人の涙が——夫への「ありがとう」になる日。
『小さな未来と、ありがとうの涙』!」
【第4期 第6話 了】
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【第4期 Vol.1(第1話〜第6話) 完】
続きは第4期 Vol.2(第7話〜第12話)に収録されています
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『癒しの手、貴族の心』 第4期
~未亡人サロンのマッサージ師~
アニメ第4期 全24話 完全台本 Vol.2(第7話〜第12話)
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第 7 話(第4期)
「小さな未来と、ありがとうの涙」
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【シーン①:中庭 (コレットが「小さな未来」を口にする)】
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春の終わり。中庭でコレットが花を見ている。
ライアんが通りかかって、隣に立つ。
コレット:(今日は先に話しかけてくる)「……ライアンさん。少し、言っていいですか?」
ライアん:「もちろんです」
コレット:(花を見ながら、小声で)
「……来週、またここに来ようと思っています(小声)」
ライアん:(少し驚いて)「来週のことを……考えられましたか?」
コレット:(少し照れて)「……来週だけです。それより先は——まだ怖い。
でも……来週のここに来ることを、考えられた(確かめるように)」
ライアん:(笑顔で)「……それが、小さな未来ですよ」
コレット:(その言葉を聴いて、じわっとして)
「小さな未来……(反芻する)。小さくていい?」
ライアん:「充分です。大きな未来も、小さな未来が積み重なってできるものだから」
コレット:(花を見て、静かに)「……来週も、この花が咲いていますかね(小声)」
ライアん:「咲いていますよ」
コレット:(その言葉を聴いて——目が潤んで)「……それが——楽しみです(初めて「楽しみ」という言葉が出た)」
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【シーン②:施術室 (マルゴが「大丈夫じゃない」を完全に言う)】
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施術室。マルゴが横になっている。
今日は入室してから「大丈夫です」を一度も言っていない。
ライアん:(気づいて、施術しながら)「……今日は言いませんね」
マルゴ:(少し赤くなって)「……練習してきました。
鏡の前で「大丈夫じゃないです」って、十回(カミーユ夫人の方式で)」
ライアん:(笑いながら)「十回!」
マルゴ:「はい。……言えましたよ、鏡の前では。
でも——本当に言いたい人には、まだ言えていなくて」
ライアん:(施術しながら)「……本当に言いたい人、というのは?」
マルゴ:(少し間があって)「……両親です。
ずっと「大丈夫です」って言い続けてきたから——
心配かけたくなくて——
でも本当は……全然大丈夫じゃなかったって、言いたい(声が揺れて)」
ライアん:(静かに)「……今、ここで練習してみますか?」
マルゴ:(驚いて)「練習?」
ライアん:「はい。僕に向かって、本当のことを言ってみてください」
マルゴ:(少し間があって——深呼吸して)
「……全然大丈夫じゃなかったです。
夫が死んでから——ずっと、全然、大丈夫じゃなかった(声が震えて)」
ライアん:(ただ聴く)
マルゴ:(涙が流れて)「……言えた(驚いた顔で泣いている)」
ライアん:「……言えました」
マルゴ:(しばらく泣いて、それから)「……両親に、言えるかな(不安そうに)」
ライアん:(穏やかに)「今日ここで言えたなら——いつか言えます」
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【シーン③:感動シーン (イレーヌの涙が「ありがとう」になる)】
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イレーヌの施術。
前回「寂しさ」に気づいてから、目の奥の炎が少し変わってきた。
ライアん:(施術しながら)「……怒りは、今どうですか?」
イレーヌ:(少し考えて)「……まだあります。でも前より——静かです。
怒りの下に寂しさがあって、寂しさの下に——愛があると知ったから(静かに)」
ライアん:(施術しながら)「……夫さんへの愛が、あったんですね」
イレーヌ:(少し間があって)「……3年間、一緒にいました。
喧嘩もして、うまくいかないこともあって——
でも……夫は私の怒りを怖がらなかった(少し笑って)。
怒っても怒っても——そこにいてくれた」
ライアん:(施術しながら)「……夫さん、強かったんですね」
イレーヌ:(長い沈黙。それから——初めて、柔らかい顔で)
「……ありがとう、って言いたかったんです。ずっと。
怒りが邪魔して——言えなかった(声が揺れて)」
ライアん:(静かに)「……今、言えますよ」
イレーヌ:(長い沈黙。それから——静かに、夫のいない空間に向かって)
「……ありがとう(小声で)」
涙が静かに流れる。今日の涙は——怒りじゃなく、愛だった。
〔BGM:静かなチェロとバイオリン〕
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【シーン④:ラッキースケベ⑦ 初夏の廊下でレオんと二人】
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その夕方。廊下でライアんが歩いていると——
レオんが「先輩!!少しいいですか!?」と走ってくる。
ライアん:「どうしましたか?」
レオん:(少し赤くなって)「……フローラ夫人のことで、相談があって」
ライアん:(にやっとして)「どうぞ」
レオん:(真剣な顔で)「……施術師として、患者さんへの気持ちと——
一人の人間としての気持ちの、線引きをどうすればいいか……(真剣に)」
ライアん:(少し驚いて——でも笑顔で)「……フローラさんのことが好きですか?」
レオん:(顔が真っ赤になって)「先輩!!そういう直球は!!」
ライアん:(笑いながら廊下を歩きながら)「ギャスパールさんも、クレールさんに出会ってここで変わりました。
施術師だからといって、誰かを好きになることは——おかしくないですよ」
レオん:(少し驚いて)「……先輩は——」
ライアん:(少し赤くなって)「……僕も、4年かかりましたが(小声)」
レオん:(ぽかんとして——すぐに笑顔になって)「……先輩!!!(感動)」
その瞬間、曲がり角からソランヌが「——っ(驚いて立ち止まる)」と出てきて——
レオんとぶつかって、二人で廊下に座り込む。
ソランヌ:(すぐに)「すみません、私が——(自責が出かかる)」
ライアん:(即座に)「角が見えなかったですね、二人とも」
ソランヌ:(止まって)「……私のせいじゃ——(止めた。はっとした顔)」
ライアん:「……止められましたね」
ソランヌ:(目が少し潤んで)「……止められました(驚いて誇らしそうに)」
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【シーン⑤:夜 アデライドとの時間】
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夜の廊下。アデライドが窓の外を見ている。
アデライド:「今日も、いろいろありましたね」
ライアん:「イレーヌ夫人が夫さんに「ありがとう」と言えた日でした」
アデライド:(少し間があって、静かに)「……よかった」
ライアん:(隣に立って、静かに)「……夫人は——ご主人に言いたかった言葉はありますか?」
アデライド:(少し驚いて——長い沈黙の後、静かに)「……「気づかせてくれてありがとう」、でしょうか」
ライアん:「何を、気づかせてもらいましたか?」
アデライド:(窓の外を見て)「……ここに来ることを教えてくれた人だったので。
間接的に——あなたに出会わせてくれた(小声)」
ライアん、その言葉を聴いて——胸が熱くなる。
ライアン:(静かに)「……僕も——ここに来てよかったです(笑顔で)」
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【エンディング・次回予告】
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ナレーション(ライアン):
「コレットさんが「来週が楽しみ」と言えた。
マルゴ夫人が「全然大丈夫じゃなかった」と泣きながら言えた。
イレーヌ夫人が怒りの向こうの愛に届いて——夫へ「ありがとう」が言えた。
レオんに「先輩も4年かかった」と話してしまった。
アデライド夫人が「気づかせてくれてありがとう」という言葉の中に——
僕を置いてくれた。
今夜は——空気が少し、甘かったです」
次回予告:
「第8話! ギャスパールの結婚式の準備が本格化!
ブランシュ夫人が「誰かのために強い」から「自分のために強い」へ変わる瞬間。
そして——エロイーズ夫人が初めて「夫への手紙」を書く。
『準備と、自分のための強さと、書いた手紙』!」
【第4期 第7話 了】
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第 8 話(第4期)
「準備と、自分のための強さと、書いた手紙」
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【シーン①:結婚式準備 (ギャスパールがそわそわしている)】
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初夏のサロン。ギャスパールが珍しく廊下をそわそわと歩いている。
ライアん:(見つけて)「ギャスパールさん、どうかしましたか?」
ギャスパール:(振り返って、少し赤くなって)「……結婚式の招待状の文面が——」
ライアん:(にやっとして)「緊張していますか?」
ギャスパール:(きっぱりと)「していない」(でも手が震えている)
ライアん:(笑顔で)「少し、手伝いましょうか?」
ギャスパール:(少し間があって)「……ライアン。お前——招待するから、ちゃんと来い」
ライアん:「もちろんです!!(本気で嬉しい)」
ギャスパール:(少し照れて)「……クレールも喜ぶ(ぼそっと)」
33人のヒロインたちも次々に招待状を受け取って——サロン全体が結婚式ムードになっていく。
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【シーン②:施術室 (ブランシュ「自分のための強さ」へ)】
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ブランシュの施術。
今日は入室してから、以前より体の力が抜けている。
ライアん:(施術しながら)「……先週より、ずいぶん力が抜けていますね」
ブランシュ:「……「疲れました」と言い始めてから——少し変わった気がします。
夫の闘病中は——疲れを認めたら、止まれないと思っていた。
でも……「疲れた」と言っても——体は動き続けるんですね(発見した顔で)」
ライアん:(施術しながら)「はい。休むこととやめることは、違いますから」
ブランシュ:(少し間があって)「……夫のために強くいることと、自分のために強くいることの——
違いが、ようやくわかってきた気がします」
ライアん:「どんな違いですか?」
ブランシュ:「夫のためは——夫がいなくなると、行き場がなくなる。
でも自分のためなら——どこにいても、使える(静かに、でも確かに)」
ライアん:(施術しながら、穏やかに)「……夫人の強さが——夫人のものになりましたね」
ブランシュ:(長い沈黙。それから——ほんの少しだけ、目が潤んで)
「……そうか(小声)。やっと、自分のものに」
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【シーン③:感動シーン (エロイーズが夫への手紙を書く)】
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夜。エロイーズが一人で机に向かっている。
部屋に入ってきたライアんを見て——
エロイーズ:(少し驚いて)「あ……来た」
ライアん:(部屋の入口で)「……何か書いていますか?」
エロイーズ:(少し間があって、手紙を示して)「……夫への手紙。
動いていた時には書けなかった——止まると考えてしまうから怖くて。
でも今日……止まれるようになってきたから、書いてみようと(静かに)」
ライアん:(部屋の入口に立ったまま)「読んでもいいですか?」
エロイーズ:(少し考えて——手紙を差し出す)
ライアん、受け取って読む。
手紙の内容:
「あなたへ。
動き続けていたのは——あなたのことを考えると止まれなかったから。
でも最近、止まれるようになってきた。
止まったら——ちゃんと悲しめた。
ちゃんと悲しめたら——ちゃんと思い出せた。
あなたとの一年半が——全部、きれいだった。
戦地に行く前の夜、「帰ってきたら何でもする」って言ってくれたこと——覚えてます。
帰ってきてほしかった。それだけ。
でも今日は——あなたが好きだったと、ちゃんと言える。ありがとう」
ライアん、手紙を読んで——目が熱くなる。
ライアん:(手紙を返しながら、静かに)「……書けましたね」
エロイーズ:(目が潤んで、でも笑顔で)「……書けました(笑顔)。
動き続けていた時には——書けなかったのに(不思議そうに)」
ライアん:「止まったから、書けたんですよ」
エロイーズ:(その言葉を聴いて、涙をぬぐいながら)「……止まってよかった(笑顔)」
〔BGM:静かなギター〕
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【シーン④:ラッキースケベ⑧ 結婚式準備の大混乱】
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結婚式の飾り付け準備中。
エロイーズが「手伝います!!(本当に手伝いたくて)」と積極的に動いていて——
今日の「手伝います」は逃げではなく、本物の気持ちから。
飾りを運ぶエロイーズ、ライアん、レオんが廊下を並んで歩いていて——
三人が角を同時に曲がろうとして——
ちょうど反対から来たコレットが「あっ……(おどおど)」と立ち止まれなくて——
四人で廊下にだんごになる。
コレット:(自責が出かかって——止めて——「……ごめんなさい(短く、自分を責めない版)」)
ライアん:(笑顔で)「大丈夫ですよ」
エロイーズ:(コレットを見て)「怪我ない!?(本物の心配)」
コレット:(その勢いに少し驚いて)「……ない、です(笑顔になる)」
エロイーズ:(にっと笑って)「よかった!!」
コレット:(エロイーズの笑顔を見て——じわっとして)「……えへ(笑えた)」
レオん:(記録して、目が潤んで)「……4期も……素晴らしい……!!(感動)」
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【エンディング・次回予告】
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ナレーション(ライアン):
「ブランシュ夫人の強さが——「自分のもの」になった。
エロイーズ夫人が夫への手紙を書けた。
止まったから書けた——その言葉が今日一番、心に残っています。
コレットさんがエロイーズ夫人の笑顔に——笑えた。
「えへ」という小さな笑いが、今日の一番きれいなものでした。
ギャスパールさんの結婚式が近づいている。
サロン全体が、温かくなっています」
次回予告:
「第9話! 初夏の王都外出——33人が街へ!
ソランヌ夫人が「誰かのせい」にしてみる練習——意外な発見が。
マルゴ夫人が、初めて「大丈夫じゃない」を家族に言う決心をする。
『街の中の33人と、言う決心』!」
【第4期 第8話 了】
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第 9 話(第4期)
「街の中の33人と、言う決心」
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【シーン①:初夏の王都外出 33人の春の街】
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初夏の王都。街路樹が緑になっている。
33人がそれぞれのペースで街を歩く。
〔元気四人組:フローラ+ロレーヌ+ソフィー+エロイーズ〕
エロイーズが今年から参加して、四人になった。
エロイーズ:「次、どこ行く!?(元気いっぱいだが今日は「逃げ」ではなく「楽しみ」から)」
フローラ:「えっ!!市場!!えっ!!(驚き過多)」
ソフィー:「行こう!!」
ロレーヌ:「行く!!」
エロイーズ:「行きます!!(本物の笑顔)」
〔ブランシュ+アンナ〕
二人が並んで歩いている。言葉は少ないが——自然な並び方。
ブランシュ:「……剣術を少しやっていたと聞きましたが」
アンナ:「ああ。夫に習った。今はイザベル夫人に習っている」
ブランシュ:(少し考えて)「……私も、体を動かしてみたい(言えた。頼った形)」
アンナ:(少し驚いて——でもすぐに)「なら来い(同じ言葉でイザベルが使ったものを)」
〔イレーヌ+ヴィオレット〕
イレーヌが書店で詩集を見ている。
ヴィオレット:(隣に来て)「……お好きですか、詩が?」
イレーヌ:「夫が好きでした。私はあまり読まなくて——でも今は読んでみたくなって」
ヴィオレット:(静かに自分の詩集を一冊渡して)「……よければ」
イレーヌ:(受け取って、タイトルを見て)「……ありがとうございます」
〔マルゴ+マリアンヌ〕
マルゴ:(街を歩きながら)「マリアンヌ夫人って——自分のために花買えるようになったって聞いて」
マリアンヌ:(穏やかに)「そうですよ。以前は誰かの心配ばかりしていたんですが(笑顔)」
マルゴ:(少し間があって)「……私は、誰かを心配させたくなくて「大丈夫」って言い続けてきたんです」
マリアンヌ:「……似ていますね(笑顔で)。心配する側と、心配させたくない側——でも根っこは同じかも」
マルゴ:(ぽかんとして——それからじわっとして)「……同じかも(小声)」
〔コレット+リリアン〕
花屋の前でコレットが立ち止まっている。
コレット:(花を見て)「……来週もここに来たら、また見れますよね(ライアんに言われた「小さな未来」)」
リリアン:(隣に来て)「……来週、一緒に来ますか?(現実の目で)」
コレット:(驚いて——でもゆっくりうなずいて)「……はい(小声)。来週(初めて人と約束できた)」
〔ソランヌ+ライアん〕
ソランヌが歩きながらつまずいて——
ライアん:「段差がありましたね」
ソランヌ:(「私が不注意で——」と言いかけて止めて——少し間があって)
「……段差のせいですね(言えた。誰かのせいにしてみた)」
ライアん:(笑顔で)「そうです」
ソランヌ:(少し驚いた顔で)「……「誰かのせいにする」って——思ったより怖くなかった(小声)」
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【シーン②:花屋 (アデライドとの4年目の続き)】
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街の花屋。ライアんとアデライドが並んで花を見ている。
春の花屋は先月したが——初夏の花屋は「番外編」として。
アデライド:(花を見ながら)「……今日は買いません。ただ、見に来ました」
ライアん:「それでいいですよ(笑顔で)」
アデライド:(少し間があって)「……ただ一緒にいることが——好きになりました(小声)」
ライアん、その言葉を聴いて——笑顔になる。
ライアン:「……僕もです」
アデライド:(かすかに赤くなって、花を見て)「……知っています(笑顔で)」
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【シーン③:ラッキースケベ⑨ 花屋前の33人大渋滞】
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花屋の前にアデライドとライアんがいるところへ——
コレットとリリアンが来て——
エロイーズたち四人組が「花!!」と突進してきて——
ブランシュとアンナが静かに来て——
気づいたら花屋の前に20人くらいが集まっている。
エロイーズ:(人混みで)「わっ!!(つまずいてライアんの方向へ)大丈——っ!!」
ライアん:(受け止めながら——後ろのアデライドに押される形に)
アデライド:(壁側へ)「……」
全員が連鎖で少しずつずれていく花屋前大渋滞。
ソランヌ:(押されて)「あ——(「私が不注意で——」と言いかけて止めて)……人が多かったですね(誰かのせい成功)」
マルゴ:(押されて)「大丈——よ、よかったです!!(言い直し成功)」
コレット:(押されて)「えっ……(おどおどしながら)でも怪我はない(自分で確認できた)」
アデライド:(壁際でライアんが隣にいる状態で、静かに)
「……この場所は毎年賑やかになりますね」
ライアん:(赤くなりながら)「……すみません……」
アデライド:(口元が緩んで)「……いいえ。これが、春の景色です」
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【シーン④:マルゴの決心】
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夕方のサロン。マルゴがライアんのところへ来る。
マルゴ:「……決めました」
ライアん:「何を?」
マルゴ:(深呼吸して)「……両親に、「大丈夫じゃなかった」って——言います。
マリアンヌ夫人と話して——「自分の本音を隠すのは、相手を信頼していないことかもしれない」
って聞いて(静かに)。
……両親を信頼していないわけじゃないのに——隠し続けてた」
ライアん:(真剣に)「……いつ言いますか?」
マルゴ:「……来週、実家に帰ります(決めた)」
ライアん:「……気をつけて行ってきてください」
マルゴ:(少し間があって、笑顔で)「……帰ってきたら——大丈夫じゃなかった報告、します(笑顔)」
ライアん:(笑いながら)「待っています」
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【エンディング・次回予告】
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ナレーション(ライアン):
「33人が街を歩いた。
ソランヌ夫人が「段差のせい」と言えた——誰かのせいにすることを練習した。
コレットさんがリリアンさんと「来週一緒に来ましょう」と約束できた。
マルゴ夫人が両親に「大丈夫じゃなかった」を言いに行くと決めた。
アデライド夫人が「ただ一緒にいることが好きになった」と言ってくれた。
その言葉は——今日の花より、きれいでした」
次回予告:
「第10話! マルゴ夫人が実家から帰ってくる——その顔は?
ブランシュ夫人が剣術教室に初参加——「強さの形」が変わる日。
ギャスパールの結婚式まで一ヶ月——サロンに新たな動きが!
『帰ってきた顔と、変わる強さ』!」
【第4期 第9話 了】
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第 10 話(第4期)
「帰ってきた顔と、変わる強さ」
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【シーン①:マルゴが実家から帰ってくる】
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一週間後。マルゴが実家から戻ってくる。
玄関でライアんが迎えると——マルゴの顔が、今まで見たことのない顔だった。
目が少し赤い。でも——すっきりした顔。
ライアん:「おかえりなさい。どうでしたか?」
マルゴ:(少し間があって)「……言えました(報告)」
ライアん:「「大丈夫じゃなかった」と?」
マルゴ:(うなずいて)「最初は「大丈夫で——」って言いかけたんですが——
自分で止めて。「全然大丈夫じゃなかった」って(声が少し震えながら)。
……そしたら両親が——「知ってた」って(涙目になる)」
ライアん:(驚いて)「知っていた?」
マルゴ:「「大丈夫って言い続けるから心配してた」って(笑いながら泣いて)。
ずっと心配かけたくなくて大丈夫って言ってたのに——
逆に心配させてたって(笑いながら)」
ライアん:(笑いながら、じわっとして)「……よかったです」
マルゴ:(涙をぬぐいながら、はっきりと)「……大丈夫じゃなかったです、4年間(宣言)。
でも——大丈夫になってきています(初めてこの言い方ができた)」
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【シーン②:剣術教室 (ブランシュの強さが変わる)】
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イザベルの剣術教室。
ブランシュが初めて参加している。
アンナも来ていて、二人並んで構えている。
イザベル:(ブランシュを見て)「……構えがきれいだな。やったことは?」
ブランシュ:「少し、昔に(短く)」
イザベル:(うなずいて)「……ブランシュ夫人。何のために剣を持つ?」
ブランシュ:(少し間があって)「……以前は——夫を守るために。
今は——自分を守るために、かもしれない」
イザベル:(少し笑って)「それで充分だ」
素振りを続ける中で——ブランシュの体が、少しずつ変わっていく。
力強さは変わらない——でも、何かが違う。
「誰かのため」ではなく「自分のため」の力が、形になっていく。
イザベル:(後で、ライアんに)「……ブランシュ夫人、いい目してたぞ。自分のためって目」
ライアん:(嬉しくなって)「……そうですか」
イザベル:「強い人間が「自分のため」に動く時——本物になる」
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【シーン③:ラッキースケベ⑩ 結婚式一ヶ月前の大騒ぎ】
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ギャスパールの結婚式まで一ヶ月。
サロン全員が「お祝い準備したい!!」と動き始めて大混乱。
エロイーズ:「手伝います!!(本物の熱意)」
フローラ:「えっ!!飾り!!えっ!!」
ナタリー:「ウェディングケーキ研究します!!(宣言)」
大広間で全員が同時に動き始めて——
ライアんが全体を把握しようと中央に立ったところへ——
ロレーヌ:「飾り持って!!(渡す)」
フローラ:「こっちも!!(渡す)」
エロイーズ:「これも!!(渡す)」
三方向から飾りを渡されたライアんが——両手が塞がって——
後ろから来たレオんにぶつかられて——
全部宙に舞う。
今回は——ブランシュが「受け取る(即座に動く)」、アンナが「受け取る」、マルゴが「大丈夫——受け取ります!!(言い直し)」。
三人が三方向から飾りを全部キャッチ。
全員:(静止、拍手)
ブランシュ:(飾りを持ちながら)「……自分のために動いた(静かに)」
ライアん:(感動して)「ありがとうございます全員!!」
マルゴ:(飾りを持ちながら、誇らしそうに)「大丈夫じゃ——受け取れました!!(完全に定着してきた)」
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【シーン④:ギャスパールとライアん 二人の時間】
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夕方。スタッフルームでギャスパールとライアんが二人になる。
ギャスパール:(珍しく、静かな顔で)「……ライアン。お前、アデライド夫人のことは——どうするつもりだ?」
ライアん:(少し驚いて)「……どうする、というのは」
ギャスパール:(少し間があって)「……俺が結婚式を挙げる。
お前は——いつまで「ゆっくり」でいくつもりだ(真剣に)」
ライアん:(少し間があって、笑顔で)「……ギャスパールさんらしくないですね、そういう聞き方(笑顔)」
ギャスパール:(少し赤くなって)「……幸せになってほしいんだ、お前にも(ぼそっと)」
ライアん:(その言葉を聴いて——胸が温かくなって)「……はい。なります。ちゃんと(静かに、確かに)」
ギャスパール:(うなずいて、立ち上がりながら)「……なれよ(ぼそっと。でも笑顔)」
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【エンディング・次回予告】
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ナレーション(ライアン):
「マルゴ夫人が「大丈夫じゃなかったです。でも大丈夫になってきています」と言えた。
その言い方——今まで一番好きな「大丈夫」の使い方です。
ブランシュ夫人が「自分のため」に動いた。
ギャスパールさんが「幸せになってほしい」と言ってくれた。
「なります。ちゃんと」と答えました。
……言いながら、アデライド夫人の顔が浮かびました」
次回予告:
「第11話! 初夏の夕べ——全員集合の音楽の夜。
コレットさんが「来週の楽しみ」を一つ増やす。
そしてソランヌ夫人が、初めて「夫のせい」にする言葉を言う——意味深な変化。
『音楽の夜と、夫のせい』!」
【第4期 第10話 了】
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第 11 話(第4期)
「音楽の夜と、夫のせい」
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【シーン①:音楽の夜 エヴリン+ジュリエット+新しい参加者】
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初夏の大広間。エヴリンとジュリエットのコラボ演奏が今年も行われる。
今年は——イレーヌが詩を持ってきた。
イレーヌ:(演奏後、静かに立ち上がって)
「……ヴィオレット夫人の詩集を読んで——私も書いてみました。
読んでいいですか?(全員に)」
全員:(静かに聴いている)
イレーヌ:(読む——怒りではなく、寂しさと愛が混じった短い詩。
最後の一行は「ありがとう、と言えた夜から——月がきれいに見えるようになった」)
全員、しばしの沈黙。それから——拍手。
ヴィオレット:(端から、静かに目が潤んで)「……きれいな詩でした(声で)」
イレーヌ:(少し照れて、でも誇らしそうに)「……ありがとうございます(初めて素直に受け取れた)」
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【シーン②:コレットの「来週の楽しみ」が増える】
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音楽の夜の後。コレットがライアんのところへ来る。
コレット:「……ライアンさん。「来週の楽しみ」が——一個増えました(報告)」
ライアん:「何ですか?」
コレット:(少し嬉しそうに)「……今日のイレーヌ夫人の詩を聴いていたら——
私も何か書いてみたいと思って。
来週、試してみようと思います(確かな前向きさで)」
ライアん:(嬉しくなって)「それは——楽しみですね(本当に)」
コレット:(少し間があって、今日は少し大きめの声で)「……楽しみです(自分で言えた)」
ライアん:「いい言葉が見つかるといいですね」
コレット:(笑顔で)「見つかっても、見つからなくても——来週のことだから、大丈夫です(確かに)」
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【シーン③:感動シーン (ソランヌが「夫のせい」を言う)】
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夜の施術室。ソランヌの施術。
今日は入室してからずっと考え込んでいる顔をしている。
ライアん:(施術しながら)「……何か、考えていますか?」
ソランヌ:(少し間があって)「……練習しているんですが——
「誰かのせい」にする練習で——段差のせい、人混みのせいは言えるんですが——
一番言いたいことが、言えなくて(うつむいて)」
ライアん:「一番言いたいこと、というのは?」
ソランヌ:(長い沈黙。それから——少し体が震えて)
「……夫のせいで——私は悲しんでいる(ぽつりと、でも確かに)」
ライアん:(施術を続けながら、ただ聴く)
ソランヌ:(続けて)「夫が死んだのは夫のせいじゃない——でも夫が死んだから悲しい。
夫のせいで悲しんでいる。それを言うことが——夫を責めているみたいで怖くて(声が揺れて)。
でも……夫のせいで寂しい。夫のせいで泣いた。夫のせいで——今もここにいる(言えた)」
ライアん:(施術しながら)「……夫さんのせいにしていいですよ。
それは責めているんじゃなく——それだけ大切だったということだから」
ソランヌ:(長い沈黙。それから——初めて、声を上げて泣く)
「……夫のせいです(泣きながら)。全部、夫のせい(涙が止まらない)。
でも……ありがとう(夫へ、小声で)」
〔BGM:静かなピアノ〕
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【シーン④:ラッキースケベ⑪ 音楽の夜の廊下で】
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音楽の夜の帰り。廊下でレオんとフローラが並んで歩いている。
レオん:(静かに)「……今日の演奏、よかったですね」
フローラ:「えっ!!よかった!!イレーヌさんの詩——えっ!!(感動)」
レオん:(フローラを見て)「……フローラ夫人って——感動した時の「えっ」と、
驚いた時の「えっ」と、嬉しい時の「えっ」が、少しずつ違いますね(観察眼が出た)」
フローラ:(ぽかんとして)「えっ……(照れ)……気づいてたの?(小声)」
レオん:(真っ赤になって)「……よく見ているので……(敬語が崩れて)」
そこへ廊下の角からライアんが現れて——
レオんとフローラがくっついて歩いていた状態を見て——
ライアんが止まった瞬間、フローラが「えっ!!(恥ずかしい「えっ」)」と跳び上がって
ライアんにぶつかって、ライアんが壁へ。
ライアん:「……大丈夫ですか(苦笑い)」
フローラ:(真っ赤で)「えっ!!えっ!!えっ!!(パニック)」
レオん:(真っ赤で記録するのも忘れて)「……先輩すみません!!(赤い)」
ライアん:(にやっとして)「……二人とも、ゆっくりでいいですよ(意味深に)」
フローラとレオん:(同時に顔が爆発的に赤くなって)「「えっ!!/せ、先輩!!」」
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【エンディング・次回予告】
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ナレーション(ライアン):
「ソランヌ夫人が「夫のせいで悲しんでいる」と言えた。
それは責めることじゃなく——それだけ愛していたということ。
「夫のせい」の中に「ありがとう」があった。
コレットさんの「来週の楽しみ」が増えた。
レオんとフローラさんに「ゆっくりでいいですよ」と言ったら——
二人が同時に赤くなった。
……「ゆっくりで」という言葉は——僕自身がずっと言われてきた言葉です。
大事にしてほしいな(にやにや)」
次回予告:
「第12話! 初夏の締めくくり——ギャスパールの結婚式、ついに当日!
全員で祝う最高の一日——サロン・フルール史上最大のお祝い。
そして——ライアんとアデライドに、ついに新たな展開が訪れる夜。
『祝福の秋と、あの夜の言葉』!」
【第4期 第11話 了】
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第 12 話(第4期)
「祝福の秋と、あの夜の言葉」
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【シーン①:ギャスパールとクレールの結婚式】
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秋の王都。小さな教会。
サロンの全員が揃っている。
ギャスパールが前に立っている。いつもの硬い顔が——今日は、ただ穏やかだ。
クレールが入ってきた時——ギャスパールの顔が、さらに柔らかくなる。
ライアん、端の席でその顔を見て——目が熱くなる。
誓いの言葉が交わされて——
ライアん:(心の中:(3年前、あんなに孤独そうだったギャスパールさんが——))
外の秋の光が、教会に差し込んでいる。
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【シーン②:結婚式の後の祝宴】
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祝宴会場。全員が揃っている。
〔各ヒロインのお祝い〕
ナタリー:(ウェディングケーキを持ってきて)「研究成果です!!(渾身の作)」
ロレーヌ:(涙目で笑いながら)「おめでとうございます!!(幸せで泣いてる)」
フローラ:「えっ!!えっ!!(感動の「えっ」が止まらない)」
エロイーズ:「おめでとうございます!!(本物の笑顔で手伝い中)」
マルゴ:「おめでとうございます!!(「大丈夫です」の代わりに言える言葉が増えた)」
ブランシュ:(静かに)「……おめでとうございます(短く、でも確かに)」
ソランヌ:「おめでとうございます(自分を責めずに言えた)」
コレット:(笑顔で)「……おめでとうございます(今日という日が楽しみだった)」
イレーヌ:(静かに)「……おめでとうございます。月がきれいな夜になるといいですね(笑顔で)」
ギャスパール:(全員の顔を見回して——珍しく、しっかりと)
「……みなさん、ありがとうございます。
ここに来なければ——クレールに出会えなかった(珍しく長く話す)。
……ライアン(ライアんを見て)。ありがとう」
ライアん:(目が熱くなって)「……おめでとうございます(声が少し震えて)」
クレール:(笑顔で)「……これからもよろしくお願いします、みなさん(穏やかに)」
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【シーン③:ラッキースケベ⑫ 結婚式の大団円崩壊】
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祝宴の後半。
ナタリーの研究成果ウェディングケーキの前で全員が写真を撮ろうと集まって——
エロイーズが「全員入れます!!(仕切り始める)」と後ろから押して——
フローラが「えっ!!えっ!!(前が詰まってる)」とパニックになって——
ライアんが中央で「こちら向いてください!!」と言いながら後ずさりして——
ケーキのテーブルに背中からぶつかりそうになった瞬間——
アデライドが横から手を伸ばしてライアんの腕を掴んで引いて止める——4期最速の反応。
全員:(静止)
アデライド:(ライアんの腕を掴んだまま、全員の前で)
「……ケーキは守れました(静かに)」
全員:(笑い声と拍手)
ギャスパール:(端から、クレールの隣で、笑顔で)「……お前ら、変わらないな」
クレール:(笑いながら)「……素敵な場所ですね(去年と同じ言葉で)」
ライアん:(アデライドの手がまだ腕にあることに気づいて、赤くなって)「……ありがとうございます」
アデライド:(ゆっくり離して、静かに、でも全員の前で少しはっきりと)「……いつでも(笑顔で)」
全員:(その「いつでも」に——じわっとする)
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【シーン④:夜 (アデライドとライアんの新たな言葉)】
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結婚式の夜。サロンの中庭。
アデライドとライアんが白薔薇の前に立っている。秋だが、薔薇は最後の一輪が咲いていた。
アデライド:(静かに)「……いい式でした」
ライアん:「はい。ギャスパールさんの顔が——今まで見た中で一番、柔らかかった」
アデライド:(少し笑って)「……あなたのせいですよ、あの人が変わったのは」
ライアん:(首を横に振って)「クレールさんのせいです」
アデライド:(少し考えて)「……どちらも、ですよ(笑顔で)」
しばらく沈黙。秋の夜風が吹く。
アデライド:(静かに、でも確かに)「……ライアン。一つ言っていいですか?」
ライアん:「はい」
アデライド:(少し間があって——目がまっすぐで)
「……来年の春の花屋の後のお茶——今年より、もう少し長くいたいです(小声)」
ライアん:(じわっとして、笑顔で)「……何時間でも(即答)」
アデライド:(少し赤くなって、でも確かに笑って)「……欲張りですね(嬉しそうに)」
ライアん:(笑いながら)「夫人が言い出したんですよ(笑顔で)」
アデライド:(また少し赤くなって、でも笑顔のまま)「……知っています(今夜は少し甘い声で)」
秋の最後の白薔薇が、夜風に揺れた。
〔BGM:バイオリンとピアノ、少し華やかに〕
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【エンディング・次回予告】
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ナレーション(ライアン):
「ギャスパールさんの結婚式。
あの顔を、ずっと覚えていると思います。
アデライド夫人が「いつでも」と言ってくれた——全員の前で。
夜に「もう少し長くいたい」と言ってくれた。
「何時間でも」と即答したら「欲張りですね」と言われた。
……言い出したのは夫人なのに(笑)。
後半がいよいよ始まります。
4期後半——全力でいきます」
次回予告:
「後半突入! 第13話!
ソランヌ夫人の「自分を責めない」が習慣になってきた日——そして夫への感謝が言葉になる。
コレットさんが「来月の楽しみ」を初めて口にする。
『習慣になった言葉と、来月の楽しみ』!」
【第4期 第12話 了】
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【第4期 Vol.2(第7話〜第12話) 完】
続きは第4期 Vol.3(第13話〜第18話)に収録されています
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