どうか無事に会えることを祈っているわ
リアルが色々と複雑になってたので遅れました
今後の展開を考えた上でどの展開にしても上手く繋げるようにした結果今回短くなってしまいました
すみませんでした
…たしかここに家があったはず…
「やぁ久しぶりだね」
と聞き覚えのある声が後ろからしてきた
「…本当に魔女だったんだなお前」
「昔からずっと言ってるでしょうが…」
「本当に久しぶりね」
「お前一体何年間生きていたんだ?」
「ちょっと!それ淑女に聞くの失礼わよ!」
「ほんとに何でそんなに生きていられるんだ?」
「まぁ私、魔女ですから!」
「…はぁ」
「とりあえず紅茶でも飲んでく?」
「そうしよう」
「ちょっど今いい茶葉持ってるから期待しといてね」
「わかった」
まさか自称魔女がほんとに魔女かもしれないとは…それにしても魔女でもこんなに生きていられるのか?……もう1回聞いたら流石にゲンコツ飛んでくるかな
「はい紅茶」
「ありがたくいただく」
「…お前口調変わったよな?」
「まぁあれから色々あったから当然と言えば当然ではないか?」
「…厨二病が遅く来たか……」
「決して厨二病ではなーーい!!」
「冗談よ冗談!」
「あなた魔王になったんだから偉そうにしてないと部下に示しがつかないもんね」
「知っていたのか」
「もちろんよ〜こっちじゃ魔王討伐してやる〜って街中言われてたんだから」
「我輩べつに何もしていないのに…」
「え?そうなの?辺境の街が被害に遭ったって討伐隊を編成するとかっていうのを国王直々に民衆に言ってたけど」
「デタラメだな」
「一体なんで我輩を討伐しようとしてくるのだ…」
「国王として格好をつけるためでしょ〜
悪いことしてないならそんな理由しかないわよ」
「まったく人間とは面倒くさい生き物だな」
「そして面倒くさい生き物の巣窟に行こうとしてたあなたはどういう理由で?」
「…お前になら話していいかもしれんな」
「?」
「勇者を探しに来たのだ」
「は?お前魔王なのに?バカじゃないの?」
それから今までの経緯と転生前のことを話した
「あんたも遂に春が来たのね〜」
「そんな親みたいに言われなくても…」
「実際第二の母みたいな感じでしょ」
「それはまぁその通りなんだがな」
「それじゃ大体の位置教えてあげようか?」
「は?魔女ってそんなことも出来るのか?便利だな」
「そんな便利屋みたいな感じに言わないでよね」
「とにかくお願いする」
「わかったわ〜」
「それじゃちょっとやってみるね」
「…あなたが言ってる勇者の魂はないわよ?…いや薄れかかっている?」
「どういうことだ?」
「この世界の端にすっごく薄れかかっているけどいるわ」
「その薄れかかっているというのはどういうことだ?」
「つまり老いてるってことね」
「我輩が転生するよりも早く転生したのか…想定外だな」
「あなた死んでから転生するまでどのくらいの期間空いたのよ?」
「ざっと200年くらいだな」
「それじゃ勇者が転生するのがかなり早かったわね?」
「あの勇者魔王討伐してから大体60年くらい生きてから死んじゃって転生するのに大体100年くらいの期間がかかるはずだから…」
「若干勇者が転生するのが早かったわね?早くても40歳なはずだけどもう2,30年くらい早く転生してるわね?何かの手違いかしら?」
「もう老いぼれだな…早くまた呪いをかけなければもう二度と記憶があるままの勇者と会うことはないだろう」
「お茶をしている場合ではないな…」
「いいわよ魔女とお茶してないで初恋相手のとこ行ってきなさい」
「…感謝する……」
「ところでその世界の端ってどこだ?」
「転生前のあなたが作ってた魔王城のところわよ」
「完全に対局線に位置しているな…」
「あなたあの後真反対の所まで逃げたのね」
「どこまで逃げればいいか分からなかったからな」
「あの時は一緒に逃げてあげられなくてごめんね」
「悪いのは我輩だあのとき果物を取りに行かなければ…
「いえ、私が悪かったわ」
「お前が謝るのはこれで最後だろうな…」
「茶化すなコラ!」
「…とにかく我輩行ってくるぞ」
「わかったわ」
「どうか無事に会えることを祈っているわ」