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どうも、この世界の神です。  作者: 瀬戸内 優
3/5

どうも、この世界の酒場です。

「ヤマト見てみて!」

ソフィは目に入るもの全て初めて見るもののようにテンションが上がっていた。

俺も同様だった。

ただ俺の場合は現実世界では当たり前にあるような食材や店だったので雰囲気の方にだ。


「タイムスリップしたような気分だ」


「お兄さん珍しい武器あるよ

買って行かないか?」

「へい兄ちゃん!今朝仕入れたばかりの魚にあるけどどれにする?」

商売が盛んな街なのか、みんな話しかけてくる。


どうやら白紙のノートでは人物に触れるし話すこともできるみたいだ。

ソフィの時もそうだったが、ルールは本の状態で違いがあるみたいだ。

中の人と話すことができてなおさらテンションがあがる。


「ソフィどこか行ってみたい所とかないのか?」

「そうね、お腹が空いたわ」

「なら酒場でも行ってみるか

どんな所が俺もみたいし。

この世界の食べ物がどんなものなのか気になる?」

「ヤマトって別の世界から来たみたいな言い方たまにするわよね?」

「って言うか言葉のまんま、俺この世界の人間じゃないんだ」

「なにそれ?魔界とか天界からでも来たの?」

「うーん。魔界でも天界でも無くて、なんて言えば良いのか。現実って言ってもここの人とっては現実だしな。ここは本の世界で、俺はそれを作れる神なんだわ」

「は?あんた薬でもやってんの?」

「やってねーわ」

「もしかして私、仲間にする人間違った?

私に薬買わせたり、手が震え出したり、私にエッチこと要求したりしないでしょうね?」

「しねーわ!」

まぁ最後のエッチなことはワンチャンあればやってみたい。


酒場はイメージ通り、木造で時間経過の木造ならではの味のある雰囲気だった。


中には屈強な男たちや見るからに魔法使い、露出の高い防具をつけた女騎士など、見るからに冒険者の憩いの場と言った感じだった。

初めてでもあそことあそこはチームかと分かる人たちもいた。


「こちらメニューになります。」

メニューは現実世界の居酒屋と変わらない。

「なんか一気に現実に戻された感じだな」

「ヤマトこれって何?」

ソフィが目を輝かせながら聞いてくる。

これなら説明できそうだ。

「これは鶏肉を油で揚げた食べ物で、こっちは生の魚にを醤油につけて食べる」

「ヤマト的におすすめは?」

「そうだなさっき言った唐揚げとか美味いぞ」

「任せるわ!」

「すいません。えーと唐揚げと焼き鳥盛り合わせと、刺身の盛り合わせ下さい。お酒飲めるのか?」

「当然!」

ソフィのドヤ顔が見れた。

「ならビール2つお願いします。」

「かしこまりました。少々お待ちください。」


ソフィは遊園地にきた子供ようにキョロキョロ周りを見渡している。

そんなに珍しいものか?と思っていると、先にビールが出てくる。


「何これ!すごく美味しいんだけど」

「飲むの初めてなのか?」

「そうよ、魔界にはこんなもの無いもの。

お肉もカエル、トカゲが多いしね」

「お前本当に魔王なのか?」

周りの冒険者に聞こえないよう声量を下げた。

「だから言ったじゃない!」

「バカ!声が大きい。良いかお前がも本当に魔王だったら、周りはみんな敵なんだよ。バレたら殺されるぞ」

「うっ!」

理解したのか目を見開き口を押さえる。

「お待たせしました。」

次々に料理が出てくる。出てくるたびに子供のように目の輝きが増す。


「これめちゃくちゃ美味しいんだけど。このシュワシュワするやつも美味しいし」

「それはビールって言って、みんなが初めに頼むくらい人気なんだそ!」

「なんか良い気持ちになる。頭がボォーとするのね」

「アルコールが入ってるからな。ってかお酒飲めるか聞いた時『当然』ってドヤ顔してなかったか?」

「飲んだことは無いけど、私に飲めないものはないのよ」

「いつか後悔するぞ」

「ねぇこのビールってやつおかわり!」


楽しい時間は過ぎるのが早い。

酒が入り気分が良くなっていればなおさらだ。


「私家出してきたの」

遠くを見つめながら唐突に語り始めた。

「実はヤマトに1つ嘘をついてる。魔王って行ったけど私魔王の子供なの」

「急にどうした?」

周りの客も酔っ払っていて声も大きくなっている。

こちらの話声もかき消され、聞こえることもなかった。

「私魔界からでて来たんだけど、私の事なんてこの世界の魔物は知らない。だからゴブリンなんかにも襲われてた。従うはずもなく。」

「それで逃げてたのか」

「そう。将来的には魔王を継ぐことになるから、フライングにはなるだろうけどなる前に語っておくのも悪くないかなって思ってる。」

「将来魔王になったところで、あの魔法の力では勇者にすぐやられるんじゃ?」

「魔王の力は魔王1人の魔力だけじゃないの、魔界の生き物の力が集まってきて膨大な魔力になってるの。ただ誰が魔王になってもできるってわけじゃないのよ。私の血族のみこのスキルを使えるんだけど、その時代で1人だけ今はパパだけに魔力が集まるの」

「魔王が強いのはそんなカラクリがあったのか」

「だからパパが死んだら次は私。私に魔界中の魔力が集まることになる。魔法が弱いのはそう言うことよ。ただ冒険者見たいに鍛えることはできる。ゆくゆくは鍛えた上にその力が上乗せされるの。」

「なんでそんなこと俺に話したんだ」

「わからない。このお酒で気分が良くなってるのあるかもしれないし、あんたと今後も仲間として旅を続けるから隠し事したくなかったのかも。」


心の底を話してくれて嬉しかった。

ただこの先魔王になるような子と旅をして大丈夫か?

と言う気持ちもできてしまった


「ふぅー黙ってたこと話したら楽になったわ

そろそろ帰りましょ」

「そうだな、行くか」

「いっぱい食べたけどいくらになるのかしら」

「さぁどうなんだろ。先に出て外で待ってるから」

「いやいやなんで先に外に行くの?支払いは?」

「は?ソフィが出してくれるんだろ?」

「何言ってるの?私この世界のお金なんか持ってないわよ」

「え?俺もお金なんか持ってないぞ」


「どうすんのよ!これだけ食べてお金ありませんじゃ洒落になんなわよ。男なんだから何とかしなさいよ」

「はぁ?オススメ注文してって言うといてお酒も俺よりも飲みまくって何言ってんだ」

「皿洗いでもなんでもさせてもらいなさいよ」

「そんなことよりお前がこの店の客に抱かれて稼げは手っ取り早い。そのエロい体で稼いでこいよ」

「最低!セクハラよセクハラ!あんたそんな目で私の事見てたの?」

「うっせーな。俺も男だそんな露出度の高い服来てたら嫌でも目に入るわ」

「これだから男ってやつは」


ギャーギャー言ってるソフィを横に気が付いた。

イメージして服を変えれた、剣を作りだせた。

もしかして‥思ったとおりお金も作り出すことが可能だった。

「しっ静かに。ソフィ誰か見てないか見張ってくれ」

「何するのよ。まっまさか私のおっぱいを」

「触りません」

「じゃ何を?」


一瞬にしてテーブルの上に金貨が現れた

「あんたこれどうしたの?」

「言ったろ?俺は神だって」


帰り道、俺たちは安堵していた。

「いやあんたすごいわ。お金を作りだすなんて」

「これでお金には困らず生活できるな」

「もう夜も遅いし早く宿屋探しましょうよ」

「それもそうだな。」


宿屋を見つけ宿泊する。

俺はソフィの目を盗んで、現実に戻った。

本の世界では半日が経過していたが、こっちの世界では30分しか過ぎていなかった。

ここはルール通りなのか。


本には今日自分が体験したことごつづられていた。


「俺も少し寝ておくか」

本の中に戻った。

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