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とある少女がネトゲをやりまくった件(くだり)  作者: 葉月 優奈
五話: とある少女が最強の敵と戦う件
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~~サタルカンド・ウエスト一番街~~


再び僕はゲームに戻った。

西洋風の街は、普段はプレイヤーがあまりいない。

土曜であっても深夜になれば通常ここには人はいない。

だけど、サタルカンド遺跡口は賑わっていた。

多くの冒険者が、ここに集まっていたからだ。


僕はすぐにロゼに募集を頼んだ。

バイエルにいたロゼが、すぐに人集めをしていた。

それから十分後、あっという間にサタルカンドに集結した。


離脱した人間もいるけれど、新規で募集した人間もいた。

なにより前回の変更点として、僕が第一グループに入ることになった。

そして妖術師を、もう一人追加していたのだ。

それを腕組みしながら見ているヴァイオレット。


「しかし火力アップしないといけないのに、入れたのが妖術師か」皮肉交じりに僕に言ってきた。

「いえ、むしろこの方がいいんです。

これからやる作戦には、妖術師は二人欠かせないですから」

「君はウルトラモンスターの戦いに慣れていない」

「そうですね、さっきが初めてでした」

ヴァイオレットは、僕に鮮烈な言葉を投げかけた。

ロゼとはまた違う、彼はプライド高き廃人だ。


「たしかに、ヴァイオレットさんは経験豊富だ。

ネットでも、戦う前にちゃんと調べているのが伺える。

雑魚処理や回復ローテーションなんか、僕が思いつかない戦術ばかりだ。

ましてや僕はウルトラモンスターとの対戦経験が、余りにも少ない」

「ならば君らは諦めるべきだ。

いやこれを言うのは酷だが、君らは明らかに力不足だ」

「だからこそ、知恵を絞る。

僕たちは勝たないといけない、勝つためには最善の手を打たないといけない」

ゴモリが言った今回のクエストは、僕とロザが『シグマキラー』の称号を手に入れることだ。

僕が離脱することはなんの意味がない。


「ならば見せてもらうよ、君の考えを」

「ええ、じゃあ説明するよ。この作戦はみんなの動きが大事なんだ。

誰か一人でも、ミスをした瞬間負ける危険な作戦なんだ。

その前にロゼ……」

「うん」

「ここで約束して欲しい。今度は絶対に逃げないって」

「ブラウ……あんた」

「絶対に勝てるから。僕を信じてくれ」

僕がじっとロゼを見ていた。周囲のメンバーが僕とロゼに視線を注ぐ。

恥じらうようなロゼが、周囲を見てちょっと顔を赤くした。


「わかったわよ、あたしは逃げないわっ!

どんなことがあっても、どんな劣勢であっても!」

「おおっ、ロゼたん!」簡単の声を上げたヴァイオレット。

「では、説明するよ」

僕はそう言いながら、僕が考えた作戦を大人数に説明した。



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