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入学式

ひゃっほーーー!!


ネタがないぜーーーー!!


そんな感じです。

「―――以上で入学式を終わります」


司会の人がそう告げると、とたんに周りが騒がしくなった。


「静かにしろー。新入生はこっちに来い。魔力を測定するぞ」


そういった先生の後を着いていく新入生一同。


連れて行かれた部屋には3つの大きな水晶があり、それで魔力を測定するようだ。


まだかまだかと列に並んで待っていたら、不意に声がかかった。


「えーと、君がヤマト君かな?」


「はい、そうですが・・・」


振り向くと若い教師がいて、なんでも俺は理事長の推薦枠だから、と強制的にSクラスへと連れて行かれた。


ちなみにこの学園はありがちな成績によるクラス分けがされており、ギルドと同じようになっている。


これはこの島は1つのギルドとしても機能しており、在学中はクエストを受けることができるからだ。


と、言ってもSクラスのヤツがSランクの仕事ができるのかというとそうではない。


SランクでせいぜいD、Cランクあたりだろう。


さて、そんな事を考えているうちに教室の前に来ていた。


教師に促され、教室に入る。


入った瞬間、こちらに好奇の目が向けられる。


「全員そろったようだね・・・今年は8人か豊作だね」


まぁ、Sランクなんて早々いるもんじゃないから8人でも多いのか。


「それじゃ、改めておはよう。ボクがSランクを担当するテリー・ブロウだ。よろしく」


へぇ、若いのになぁ。


そんな考えを読み取ったのだろうか。


「ちなみに、ボクはBランクだよ」


そういうと、クラスから「すげぇー」などとかけられる。


「ははは、ありがと。それじゃ、自己紹介をし合ってもらおうかな」


そういうと席順で自己紹介を行うことになった。


「アリア・ルインガルド。得意な属性は氷ですわ。よろしくお願いします」


前の金髪のストレートの美人さん、それこそ気の強そうなお嬢様が自己紹介を終え、最後に俺。


「えと・・・ヤマト・クオンです。よろしく」


それだけいい、席につく。


「ヤマト君。皆、得意な魔法を言ってるんだし、理事長の推薦ではいった君に興味があるんだ。得意な属性だけでも言ってくれないかな?」


理事長の推薦というところで前の美人のお要様が反応したように見えたが、正直答えに詰まる。


俺は魔法が使えないのだ。この学園に来る時に、あの爺さんに魔力がないと驚かれたぐらいだ。


「・・・?なにか、言い難い事情でもあるのかい?」


「いえ、そうではないんですが・・・」


何か事情があるのだろうか、と気をかけてくれるが意を決する。


どうせ、すぐばれるだろうし。


「俺は魔法を使えません」


「・・・・は?」


あっけに取られる先生。


まぁ、そうだろうな。


内心で苦笑しつつ、続ける。


「本当です・・・俺には魔力がありません」


「い、いやいや・・・君、理事長の推薦でしょ?魔力がないって・・・」


「ですから、本当です」


「ふざけないで!」


がっ、と前にいたお嬢様が突然席を立ち、詰め寄ってくる。


「あなたのような軟弱そうな人がSランクというのにも分からないのに、しかも魔力がないなんて!納得できません!」


「そうは言ってもなぁ・・・」


「・・・ですわ」


「はい・・・?」


「決闘ですわ!決闘を申し込みます!」


「は?決闘?・・・い、いやいや」


「丁度明日、生徒同士の模擬戦があるようですし、私が勝ったらSランクから出ていって。もし、あなたが勝ったら認めてあげるわ!」


「うーむ、面白そうだな、それ。よし、じゃあそうするか」


いやいや、先生!?


面白そう、で決定しないでくださいよ!?


「ふんっ・・・!」


うわ・・・。気まずい・・・。


結局、寮に帰るまで気まずい空気は変わらなかった。





ぼふっ、とベッドに倒れこむ。


考えるのは明日のこと。


色々と考えてみるがいい案が浮かばない。


―――どうすればいいのだろう?


勝つか、負けるか。


―――あの娘の目・・・怒っていた。


俺に対する憤りか。


―――でも、寂しそうにしてた。


どうして彼女がSランクに固執するのか。


―――悲しそうにしていた。


覚えがある。あの目は・・・


―――必死に強がって、大切な何かを守ろうとしている目。


あの頃の俺と同じだ。


「・・・なら、救ってやらねぇとな」


そう決めると随分頭がスッキリした。


「あいつらに手紙を書かないとな」


シャリオ傭兵団宛に手紙を書く。


俺のこと。やりたいこと。やるべきこと。


さっきよりはっきりとした心の内を書いていく。


今の俺を。



―――――――――――――――――――――



「なんなんですの、今日の私は・・・」


何故あんなことを言ったのだろう。


彼に憤りを感じていたのは嘘ではない。


だが、アレぐらいで怒鳴るほどのことはない。


しかし、彼の優しげな笑みを見た瞬間、理性が飛んだ。


どうして・・・?


「かあさま・・・」


今は亡き、尊敬し、愛する母よ。


あなたの生きた、この場所は必ず。


「必ず守って見せますわ・・・」


夜に舞う風すらも、魅入られたかのように止まっている。


少女の強き瞳の前で。



Sクラスの全員の名前はありませんので、主な奴だけ今後出ます。


名前も思いつかないんだよぉ・・・


感想まってます。

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