最初の出会い
やっと、本編です。
急展開で自分もついてけねぇ・・・ダイジョブか?
俺は光に包まれていた。
そして一瞬の浮遊感の後―――
「・・・へ?」
俺は森の中にいた。周りを見渡してみると、少しはなれたところに茶色のポーチが落ちていた。
「なんだこれ?よっ、と」
拾い上げて中を確認してみると、そこには、ガン〇ムのマニュアルのような物があった。
「えーと、なになに?『この世界について』って、マジマニュアルかよ」
~一時間後~
とりあえず本の内容をまとめると
この世界の名は「ゼン・ブローグ」ということ。もといた世界より下位に位置しているらしい。
ここでは、所謂「魔法」が存在しているということ。
魔力は世界中に漂っている、それが獣と合わさって暴走してできる「魔物」がいること。
大陸が3つあり、それぞれの大陸に種族が3種族いること。
一つ、「人間」「デ・ダリア大陸」
一つ、「魔族」「ランテール大陸」
一つ、「天族」「シャーナイン大陸」
表立っては、争いはないが、所詮「表」のこと。「裏」では偏見が棄てられていない奴もいること。
ちなみに俺が今いるところは人間―――つまりデ・ダリア大陸だ。
大体こんなところだろうか。
まぁ、細かいところは追々知っていけばいいだろう。
そう、俺は決め、とりあえず明日からいろんなところに行こうと思い、野宿の準備を始めた。
――――――――――――――――――
俺と残りの4人は焦っていた。
1週間ほど前に、俺たちの村が賊に襲われた。生き残りは俺等5人だけ。
取り残されて、死のうとも思ったができなかった。
必死に俺たちを逃がしてくれた、村長に申し訳が立たなかったから。
俺たちは生きなきゃならなかった。
1週間、なにも食ってない。もう、限界だ。
正常ではない思考で、生きなきゃいけない、生きなきゃいけない、とただただ思うばかり。
そんな俺たちの前にうまそうな猪を狩っている少年がいた。
黒い髪に、黒い目
身長175センチぐらいの端整な顔立ちのひょろっとした少年だった。
気がつけば俺等は動いていた。
少年を殺そうと、そして、食料を奪おうと―――
――――――――――――――――――
野宿の準備が終わったので、食料を取りに行くことにした。
森を少し進むと、丁度、猪―――ここで猪かはわからないが―――がいたので、捕獲しようと猪に向かって地面を蹴る。
ヒュッ
まだ気づいていない猪の頭部へ正拳突きをくりだす。
猪の頭が(以下略)
キレイに頭のなくなった猪を見つめ、自分の体が軽いことに気づく。
きっとこの世界が下位に位置しているからだろう、と解釈して猪を持っていこうとして―――
ガサッ
茂から屈強な男4人がナイフ片手に襲いかかったきた。
それをすばやく回避して首裏に手刀を当てる。
気絶した4人を尻目に、隠れている1人へすばやく近づき同じように気絶させる。
~1時間後~
パチパチと、薪で火を燃やす音が夕暮れの森に響く。
あたりには、猪なべのいい香りが漂っている。
「・・・うぅ」
「やっときがついたか」
「・・・え?」
屈強な男の1人が目を覚まし、何かを言う前に猪鍋のはいった容器を渡す。
「食えよ」
男は考える前に体が動いたようだ、差し出されたそれをむさぼるようにたいらげていく。
もともと、猪一頭なんて1人では食べきれないので丁度いい。
「・・・うっ」
他の奴等も目を覚ましたようだ。同じように、猪鍋を差し出すと、こちらもむさぼるようにたいらげていく。
「落ち着いたか?」
あらかた鍋も終わったところできく。
「・・・は!ああぁっ、す、すまない!」
最初に目を覚ました、男が土下座してくる。それを見た他の4人もハッとし頭を下げてくる。
「いいから」
「許されることではな「いいって」・・・は?」
「だからいいって」
「し、しかし・・・」
「腹、すいてたんだろ?なら、しかたねぇよ・・・人間、腹すいてるときに正常な考えなんて出来ねぇ」
「そ、それでも・・・これでは・・・」
「ならさ・・・」
「な、なんだ!?何でもいってくれ!できることならなんでもする!」
「何があったか教えてよ」
「・・・・・・わかった」
フゥ、と落ち着けると静かに語りだした。終始、喋っている男以外誰も口を開かなかった。
男は、話し終えると頬に涙を伝わせた。他の4人も同様に。
「そんなことが・・・」
「すまないな、話し込んじまって・・・」
「いや、いい・・・話してくれてありがとう・・・いくあてはあるのか?」
「ないな・・・でも、生きなきゃなんねぇ」
「・・・!!」
『生きなきゃなんねぇ』
その言葉を聴いた瞬間、理解する。
同じだと、なら俺にできることは―――
「なぁ、傭兵やんねぇか?あんたら」
「傭兵・・・?」
「あぁ、困ってる人を助けるんだ」
「ム、無理だよ、俺等は弱いし・・・」
「俺が鍛えてやる。大丈夫だ。それに戦いだけじゃない、人とのつながりを、今度は守れるようにならなきゃいけないだろ?」
「な、なぁ・・・あんたどうして、俺たちにそこまで?」
「・・・同じだから、さ」
「・・・そうか」
男はそれで理解したようだ。そして5人で話し合っている。
「結論はでたか?」
「あぁ、俺たちは傭兵をやる。もう2度と大切な物を失わないために・・・!」
「そうか・・・俺の名は玖恩 大和」
「くおん?・・・かわった名だな」
「あぁ、大和が名前な?」
「ん?そうなのか?・・・おれの名はカイン・ボアル」
「俺は、イーシュ・ローグ」
「おれっちは、クジャ・レメット」
「・・・おれは、トール・バーテリン」
「ぼ、ぼくはコウツール・シュターテッドです」
「オッケー。傭兵団の名前だが、シャリオがいいと思う」
「「「「「・・・!」」」」」
五人が息を飲み、そしてうなずく。シャリオとはこの五人の村の名だ。
「なら、ここにシャリオ傭兵団、結成だ!」
次は、物語の中で一ヵ月後です。
あ、でもキャラ説明必要かな?どうしよう?
感想待ってます。