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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

例えば、無敵能力よりも怖い奴等

作者: 孤独
掲載日:2026/05/03

無敵の能力。

あらゆる攻撃を無効化する。


どんな戦闘・ゲーム・状況であろうと、高く評価されるものであろう。あるところでは、最強と呼ばれる能力と言ってもいい。そんな能力を持っていても、呆れ気味ながらも恐れる奴はいるのだ。


「……ミムラ。俺は今、思いっきり、お前に恐怖したんだが?」


広嶋健吾の能力もそーいうタイプ。

完全無敵とは言わないが、ほぼほぼ攻略不能な能力と言える持ち主。

だが、それを破ってくる奴には警戒しているのだ。例えば、彼の後ろにいる沖ミムラとか。


「すっごーい!広嶋くん!刃物で刺されても平然としてるんだね!あ、やせ我慢とかじゃないよね?」

「お前、自分の能力は分かってるよな?滅茶苦茶な”天運”の持ち主だって事をな?」

「それは知ってるよー!自分の事だしー!えへへへ」


えへへへ……じゃあ、ねぇーんだよ。無言で後ろから包丁で刺せるのは、もう才能だろ。

ミムラには今後、背を向けない方が良いと思った。


「なんで俺の背中を包丁で刺してるの?」

「打撃が効かない相手なら斬撃も試せって言うしー!あ、あれ?血が流れてきてるけど、大丈夫?広嶋くん、背中……」

「俺はお前の頭の方を疑ってるんだが」


完全無敵な能力をそーいう風に利用されるのは、他の無敵能力を持つ者達からもおかしいと思われる。

ミムラの天運のリスク、99.9%を請け負わされるためにあるかの力として利用されるなんて……。よーするにタンク役のような扱いを無敵の能力がするもんじゃない。


「打撃や斬撃も平気なら、催涙スプレーとかも大丈夫なの?」

「キッチンでそんなこと試すんじゃねぇ!俺はお前達に料理を作ってる最中でだな」


ガラララララ


「広嶋くんの能力が気になるなー」

「あっちに行け。俺はお前の頭の方が気にな……」


パァンパァン


なにが起こるか分からない。例えば、隣の部屋にいた女の子がたまたま銃を持ってて、自分に殺意を向けて発砲してくるとか。


「ミムラーーー!!私の広嶋様と何をイチャついているのですか!!殺しますよ!!」

「裏切ちゃん!いきなり脅かさないでよ!!銃は危ないよ!」

「広嶋様!やはり、私がこの女を始末します!!しばし、お待ちを!」


そして、彼に肩をドンと押されて、もっと予想されてない回避能力。クソムカつくという表情を作る、裏切京子に。


「……普通なら俺はお前に始末されてるんだがな、裏切!なんで俺ごと撃ってるんだよ!」

「私の広嶋様がこの程度では死なないので、躊躇なく撃てましたから!!」

「ひっどーーい!裏切ちゃん、そーいうのは酷くない?」

「始めたのはお前からだろ。ミムラ」


脳天にぶち当たった銃弾を取り出す広嶋。なんでこいつ等は好意と行動がまったく異なるのだろうか。


「大丈夫ですか、広嶋様!頭の出血は!」

「お前の頭より大丈夫だから心配するな。お前等、戦うんじゃねぇ。俺が死ぬだろうが」


本来だったら、俺は一体何回死んでるんだろうか。こいつ等と関わると、毎日のように起こるわ。なんとかできる奴を捜さないとな。


◇        ◇



無敵能力にだって弱点はある。

無敵能力になれている制限時間や、特定の状況下でないと発揮されなかったり。



「「ごちそうさまでしたー!」」



広嶋が作った焼きうどんを食して、満足そうな顔になる2人。

こんな危ない自分達を構ってくれるし、こんな自分達よりもずっと強いし、こーいう身の周りの事もできる、……。ちょ~っと、女のライバルを作ってしまうのが不満なところではあるけれど。


「広嶋くんって苦手なことはないの?」

「人間だって時には、弱さを見せるのも良いと聞きますよ。広嶋様?」



……まー、答え分かってるけど。

無敵な彼は必ず



「「私達に構うこと以外で!!」」

「………………」



その嫌そうな顔も好きになっちゃうんだよね。


「それでもお前等と関わるのが辛いとこだな」

「それはダメって言ったじゃーん!」

「そうですそうです!!私は少なくとも、見直そうとしますからね!!」


案外、広嶋くんも完全無敵じゃないんだよね。


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