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言い訳
寂しい夜は・・・。
俺は彼女に問い詰められている。
「これは噂で聞いたことなんだけど・・・」
と、前置きして言っているが、それは事実である。
噂ではない。
リアルにやってしまった事なのだ。
「・・・私の友達○○ちゃんと何かあったの?」
ギクリ。
「ねえ、別の人とも付き合っているって聞いたけど」
ドキリ、ギクリ。
「・・・あなたって詐欺師?」
ばっくん、ばっくん。
「事と次第によっては、警察に連絡するかも」
あべしっ、ひでぶっ。
全身に悪寒が走り冷や汗が止まらない。
どうする?
どうやって、この場を切り抜ける?
・・・・・・。
・・・・・・。
・・・・・・。
すると突然、俺の脳内にあの曲のオープニングがふいに流れはじめた。
・・・・・・(前奏)。
♪デデデデデンっ!
つ○くがドアップで「言い訳」を歌い始めて・・・ついでに養老の星の方の歌声まで聞こえてきた。
全身の震えが止まらない。
言い訳が思いつかない。
もう・・・詰みだ。
罪だけに。
きゃきゃんきゃん~!