1話 転生先は金色人魚の妹?
※この物語は差別的要素、グロテスクな描写がありますので、耐性がある方のみおすすめします
ここは。。。。どこ。。。?
魚がたくさん。。。泳いでる
ここは水の中。。。。
私、水の中にいるの。。。?
双子の李々斗と須賀ゆら君と一緒に橋の上から落ちて。。。
それで。。。。
「。。。。みずっっっ!!!???」
ガボガボガボガボっ!!
やだ!!これじゃあ溺れちゃうじゃん!!
上へ!上へ泳がないと息ができない!
必死に手足をばたつかせていると何か違和感。。。
私の腕、こんなに短かったっけ??
すると後ろからぎゅっと抱きしめられた。
「急にどうしたの?コーデリア!!」
!?はしゃいでる小さな男の子の声。。。
李々斗と須賀君はこんな子供の声じゃなかった。。。
それに私の名前は宮本美寧々!
コーデリアじゃない!
いや、それよりも早く息しないと苦しい!
お願い空気を吸わせて!!!
離して!!!!
手足を必死にばたつかせていると、
後ろで取り押さえてる男の子は
急に吹き出して笑い出した。
「あはははは!!!コーデリア!
何その奇妙な動きは。
呼吸の仕方忘れちゃったの!?
急に人間みたいに溺れる真似して。
笑わせないでよ!
あははははは!!!」
何言ってるのこの子!
呼吸の仕方を忘れたのはそっちでしょ。
生死に関わる時に笑ってんじゃないわよ!
君も一緒に早く上へ泳がないと溺れちゃうよ!!!
私はもう息が苦しくなってきて我慢できず、
抱きついている男の子の方を振り返り
持ち上げようともがいた。
せめて!この小さな男の子だけでも
助けないと!!!
ガシッ!
「コーデリア!!!落ち着いて!!!」
!!!!!???
私が少年を抱き上げようとした両腕は、
無力にもすぐに押さえつけられた。
何この子、力強い。。。
けれどその男の子の姿を見て、私はさらに動揺した。
こ、この子。。。
下半身が魚!!??しかも金色に輝いてる!!
「ねぇ、コーデリア?本気で苦しいの!?
僕を見て!
いい?ゆっくりうなじのエラを開いて
呼吸するんだ!!」
私の前へくるりと泳いできた男の子は6〜7歳くらい。
小さな手で私の頬を優しく包んだ。
あぁ〜、君、天使みたいにキラキラしてるね。
そうか、私をお迎えに来たのかな。。。?
天国だと勘違いしてる私を他所に真剣に助けようとしてくれてる天使。
いやそれよりも、えっと、なんだって?
うなじのエラ??
理解が追いつかない。。。
呼吸ができなくて意識が朦朧としてきた。
目の前にいる下半身魚の天使は、
心配そうな顔をして私に必死に話しかけている。
夢か。。。そうだ夢だぁ。
夢から覚めよう。あれ、どうやって目を覚ますんだっけ。。。。
「ねぇしっかり!!
口元を抑えたって、そこは呼吸する器官じゃない!
エラはここだよ!」
天使は私の首裏を触ってきた。
もうだめだ。意識が遠のいていく。。。。
目を閉じかけたその瞬間彼の指が、
首裏の中に入っていくような感覚と同時に
勢いよく体中に酸素が巡った。
「ぷはっっっっ!!!!」
「コーデリアどうしちゃったの!?
無理矢理エラを指でこじ開けたけど
大丈夫っ?!ほら息できたでしょ!?」
「はぁっ、はぁっ。。。。」
。。。。。不思議。
首裏に水が出入りしている感覚が分かる。。
そうすると苦しくない。。。
まだ心臓がバクバクしてるな。。。
よく見ると私のお腹を片腕で抱き抱えている天使の首裏にもエラと呼ばれる器官なのか、切れ目が数カ所開いている。
「。。。コーデリア?」
天使の泳ぎに合わせて金魚のように薄く透き通る長くて大きなヒレがキラキラと舞った。
。。。。。。。眩しいくらいに光る綺麗な金色。
「あの、助けてくれてありがとう!!
ここにあと2人男の子が落ちてこなかった!?
私と同じ制服を着てて、年齢は16歳かな、それでっ・・!!」
「コーデリア大丈夫??
君は俺とずっと一緒に泳いでいたじゃないか。」
きょとんとした小さな天使。
私を抱き抱えたまま、おでこをコツンとぶつけてきた。
「うーん、熱はなさそうだねぇ」
ずっと一緒に泳いでた?
私はさっき双子の宮本李々斗と須賀ゆら君と橋の上から落ちたはず。
私。。。。。。?
呼吸も整ってきたので、視線を落とすと私の下半身にも両足ではなく、代わりに魚の尻尾がついている。
。。。。。。しっぽ。。。。え?
。。。。。えっ!?
えぇぇぇぇえええぇぇえっっっ!!!???
これって人魚?!?!
私、人魚になってる!?!?
しかも尻尾も腕もなんか近い!!
私、幼くなってる。。。??
これってさ!もしかしてさ!?
転生なのでは!?!?
さっすが転生ものに理解のある私、
適応力さっすが〜!
「ねぇ、天。。。あなたの名前は?」
「えぇ〜。。。
双子の兄の名前も忘れたの?
メリルだよ!!」
「メリル。。。。?
なんか聞いたことある名前な気がするけど。。。」
「そりゃ双子だからねぇ。
聞き覚えがないと困るよ!
メリル•エナリオスだよ忘れないで」
双子。。。。。?
彼は心配そうにしながらも笑ってくれている。
金髪のふわふわした髪。
金色の瞳の奥にはグリッターが漂っているかのようにキラキラしている。
そして金色に光る尾ヒレ。。。。。
周りを見渡すと深い海の中なのだろう。
あたりは底なしに暗いのに
私達の周りだけライトのように輝いている。
私自身も、黄金色に光っている。
色も同じだし双子というのは本当らしい。
黄金色だなんて、なんだか私すごい人魚になったみたい。。。。
「ねぇ。。。コーデリア。。。」
「。。。。?」
「顔が近い。。。」
「わぁ!ごめん!!!
つい見惚れちゃって!!」
「何それ。俺に。。。。?」
「。。。。え!?まぁそうだね!
天使みたいでつい!!あはは〜」
「同じ顔してるのに、変なこと言うねぇ」
私はメリルから離れて、
自分の力でヒレを動かした。
危ない危ない、
これ以上この美少年を見てると
鼻血が出そうだ。。。
。。。。。。って、あれ?
身体が沈んでいく。。。。?
「え!?
コーデリア!?!?」
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文章力皆無なので誤字脱字あったらすみません。
たまに気付いたら修正していきます。