【001】キャラクタークリエイト
- 第1話 -
遂に待ちに待った"IPO"のサーバーがオープンする日だ。
予約者含めて発売日には日本だけで生産数の100万本が1時間ちょいで売れてしまったこのゲームが漸く開始するのだ。
このゲームの魅力はなんと言っても霊魂の中枢に存在すると言われていた仮説上の存在である"固有能力"を仮想世界に限定することで引き出すことが出来た、という点に集約されていると言える。
運営からの発表で固有能力であるユニークスキルは最大で5つと判明している。
俺は幾つ手に入るか楽しみだ。あと多少の課金要素もあるからそちらも楽しみだ。
さて始めるか
「アクセスワールド」
☆☆☆
「お帰りなさいませ。マスター」
目の前にいるのは俺の所有する"管理AI"のオメガだ。まず人工知能が完成した時に最初に危ぶまれたのは、よく映画とかであるAIの反乱だ。
しかし現実問題それは発生しなかった。何故なら機械という存在概念が人間を奉仕するために生まれた存在だからだ。
そして誕生したのが管理AIというものだ。リアルやネット関係で色々なサポートしてくれるかなり万能な存在。値段はうん100万単位なのでかなり高額だが、値段に見合った性能をしている。
IPOでも総合的な管理者は管理AIが行っている。更にその下に3体の管理AIがいるという構成だ。
「マスター。早速IPOをプレイされますか?」
「ああ。IPOを起動してくれ」
「かしこまりました。ではIPOを起動します」
オメガがそういうと俺は粒子に包まれる。
☆☆☆
「Infinite Possibilities Onlineにようこそ」
キャラ作成用に生み出されたAIがそう言ってくる。管理AIとAIの違いは知性を持つか持たないかだ。
「まずは名前を決めてください。一度決定されますと名前の変更は課金をしないと変更できないのでご了承ください」
「レインで」
「名前の重複はありません。名前はレインで登録されました」
「次に種族を選択してください」
「ふむ」
まぁまぁの数の種族がいるな。特になりたい種族はいないから無難にヒューマンを選択する。
「次にボーナススキルを解放するか選択してください」
これは課金要素の1つボーナススキルだ。1,000円課金することでランダムにボーナススキルを最大で4つ獲得できる。
もちろん解放する。
「ではボーナススキルを解放します」
『ボーナススキル[転職]を獲得しました』
『ボーナススキル[万能工房]を獲得しました』
『ボーナススキル[第二職業]を獲得しました』
『ボーナススキル[神の加護(使い捨て)]を獲得しました』
ふむ。最大数の4つだ。しかもかなり良さげなやつばかりだ。
「次にアバターを作成してください」
まずはリアルの自分を生成しそれをファンタジー仕様にデフォルメさせる。俺自身は幸か不幸かかなり美形なのでこれだけでは、リアルの知り合いにすぐリアバレしてしまうので髪を白髪、眼を青眼に変える。
まぁこんなもんか。決定を押す
「次に職業を選択してください」
なるほど。第二職業の効果で職業を2つ選択できるようだ。しかもサブ職業見たいなのじゃなくて、単にメイン職業が2つになるようだ。
これはかなり有用なスキルだな。
そして熟考の末に"遊び人"と"見習い剣士"を選択した。
『スキル[剣術]を獲得しました』
『スキル[歩法]を獲得しました』
『スキル[身体強化]を獲得しました』
『スキル[博打]を獲得しました』
『スキル[金運]を獲得しました』
『スキル[カリスマ]を獲得しました』
『アーツ[スラッシュ]を獲得しました』
『アーツ[ブレッシング]を獲得しました』
「次にステータスをご確認の上ステータスポイント、スキルポイントの分配をお願いします。こちらは全て分配する必要はありません」
ステータス見てみるか。
- ステータス -
【基礎】Lv.1【名前】レイン
【種族】ヒューマンLv.1
【職業】遊び人Lv.1・見習い剣士Lv.1
【HP】40【MP】20
【STR】2【VIT】2【CON】2
【AGI】2【DEX】2【INT】1
【MND】1【LUK】1,005
【SSP】20【SP】20
【所持金】1,001,000G
【ユニークスキル】
[蓋世之才][王の器][神眼][掌握術]
【ボーナススキル】
[転職][万能工房][第二職業]
【ニュートラルスキル】
【戦闘】
[剣術Lv.1]
【身体】
[歩法Lv.1][身体強化Lv.1]
【技能】
[博打Lv.1]
【生産】
【魔法】
【耐性】
【その他】
[金運Lv.1][カリスマLv.1]
【アーツ】
[スラッシュ][ブレッシング]
【魔法一覧】
【加護一覧】
【称号一覧】
【幸運の限界を突破した者】
【装備一覧】
【主武装】
【副武装】
【頭】無し【胴】無し
【腕】無し【脚】無し
【靴】無し【装飾】無し
【一式】無し