2話 5人目:属性闇
どうもお久しぶりです、えぬえるです。
毎度お久しぶりと言っている気がしますが、気のせいだと思います。
新キャラ出ます、よろしくお願いします。
「はーい、授業始めるぞー」
担任の小杉が点呼を取り始めた。そそくさと4人は自分の席へと戻った。みんな根は真面目なので遅刻だけはしたくないのである。
「えー、今日からこのクラスに転校生が来ることになったからよろしく頼むぞ」
転校生か、まぁ誰でもいいのだ…が……
「じゃあまず自己紹介でもしてくれ、俺は日誌を忘れたから取りに帰る」
と静かに職員室へと帰った。自分はその先生に目もくれず転校生の方しか見ていなかった。黒い髪、紫色の目、そして禍々しい髪飾り、あれは…!!
「えーっと、何から話せば…。えー、"闇ヶ崎アゲハ"と言います。"明"るい"月"の"花"って書いてアゲハって読みます!!よろしくお願いします!!」
「ふーん、明月花って書いてアゲハなんだね…すごい名前…杉崎くん?どうしたのそんなUFOを見たような顔して…」
その時の杉崎くんはフルフルと小刻みに震えていました。恐怖ではないけどワクワクでもない、何か得体の知れないものを見ているような顔をしていました。
「アゲハ…」
「杉崎くん?」
「特技はジャンケンで、誰にも負けない自信が…」
「アゲハちゃん…?」
「蓮…君…?」
クラスみんなの視線が杉崎くんに注がれた。でもそれに構うことなく彼は転校生を驚いて見ていた。
「おい杉崎!あいつ誰なんだよ、そんなまじまじと見つめてさぁ!!」
「えっ…?え、あ、火坂さん!?えっあ、えっと…」
転校生を含めた全員が彼を見つめていた。彼女と杉崎くん、一体どんな関係を…!?
「な、何も、何もないっ…よ………?」
「はぁぁぁ?お前一発殴らせろ!」
「ちょ、ちょっと待って火坂さ…」
机に膝をつけて飛び乗った火坂さんに驚いた彼は、宙を舞うように倒れかける椅子と共に地面に落ちた。響く椅子と彼の音に、周りは閑静になった…
「……んっ、っってて…ベッド…?」
「あー、蓮起きた〜」
「へっ?わぁっアゲハ、ちゃん!?あっいてて…」
膝の上にちょこんと顔を乗せられていたことで驚いた衝撃か首が寝違えてしまった。
「蓮、久しぶりだね〜。幼稚園以来?」
「あぁ…そうだな。懐かしいな」
「ほら言ったでしょみんな?」
「ん、みんな?」
物陰からひょこりと顔を出したのはいつもの4人組だった。
「なんだぁ…てっきり昔の彼女なのかと」
「んなわけ…」
「まぁ、昔愛は誓い合いましたけどね♡」
「はぁ…えっ!?」
「おい杉崎ぃ…!」
「ちょっ、ちょっとアゲハちゃん!?適当な事言わないで!!」
「ふふーん…本当に適当なことだと思う?」
「え?まさか忘れてるだけ…なわけないよね!?それを誓ってないことだけは覚えてるよ!!」
「そっかぁ…あれを覚えてるのは私だけなんだ…でもそれもエモいかも」
「杉崎くん…?女の子のコトは忘れたらダメなんだよ?」
「だからそのア…闇ヶ崎さんの嘘で、あっ」
「闇…?」
「えっご、ごめ」
「その名前で呼ぶなぁぁ!!」
「わっごめ…」
闇ヶ崎さんがベッドに掴みにかかった時にはもう手遅れだった。なぜか分からないけど片手は制服の首元に、足がスカートを引っ掛けるようにして下着が見え隠れしたような形で倒れていた。
「や、闇ヶ崎さ…ん?」
闇ヶ崎さんは顔を赤らめながら我慢出来ないような顔でうずうずしていた。まるでこの状況を楽しんでいるように見えた。
その時に私達はみんな確信したのである。
"あぁ、この子Mなんだ…"
と。
読んでくださりありがとうございます。
新キャラちゃん、どんな子なんでしょうか…(首を寝違えながら)
3話は年内に投稿するので気長に待ってほしいです!!それではえぬえるでした。メリクリ!!(25日までには投稿できないと察したため今言わせてもらいますw)