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里は当然、大騒ぎになった。子供が魔術を使い里の人間を傷つけたから、ではない。
わたし達が、魔術を使ったからだ。
騒ぎを聞きつけ様子を見に来た大人は、初めはわたしの怪我を見て表情をこわばらせた。さすがにやり過ぎだ、とでも思ったのだろう。一応、わたしを気遣うそぶりを見せた。しかし、子供達から事情を聞くにつれ、態度が一変する。
わたし達はすぐさま座敷牢に隔離され、見張りもつけられた。その際、かろうじて傷の手当てだけはしてもらえた。
リーヌはずっと、わたしの側にいてくれたように思う。思う、なんて曖昧な言い方をしているのは、意識が朦朧としていて、はっきりと覚えていないからだ。リーヌによれば、わたしは六日ほど生死の境をさまよっていたそうだ。目を覚ましたわたしに、泣きながら教えてくれた。
ともあれ、意識を取り戻したわたしは、療養という名目で家に帰ることを許された。外出は許されず、行動も厳しく制限されたが気にはならなかった。どのみち私は当分動けない。それに、リーヌが無事なら、あとはどうでもいい。
わたしはその後ひと月ほどを寝たきりで過ごし、なんとかまともに生活できるまでに回復するのにさらにひと月を要した。
ともあれ、この一件で里でのわたし達への風当たりは、より一層厳しいものになってしまったのだった。




