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最強文豪-ただの作家に興味はない-  作者: 倉敷(クラシキ)
11/20

許されざる行動1

そこから数日感は驚きの連続で。





裏社会と言えど、きっと生活はピンからキリまであるのだろう。





それでいくとサギは本物のお金持ちであった。





館の廊下には大量の絵画が飾られており、





ニュース等で見た「表から消えた作品」と言われるものが無数存在した。







駐車場には、フェラーリやポルシェ、ランボルギーニにジャガーと言った高級車が数十台も並び、夕食は寿司を食べるとなったら、出前ではなく板前がやって来る。






値段が怖くて食べた気がしなかった。







買い物に行くと、サギは値段を見ずにポイポイ服を入れ、


しかも現金払いところかカードを出す素振りもない。


後で聞くと「顔パス」でどうとでもなっているそうだ・・・。







極めつけは





「貴生川さん、紅葉でも見に行こうよ」





と言い、こいつも庶民らしいところがあるんだなと感じた矢先通されたのは







ヘリポート。







山の上から紅葉を一望したことは真新しいが小心者の俺は固まっていることしかできなかった。







なんなんだ、コイツの生活。







きっと、お金持ちになりたい女だったら間違いなくサギに惚れるのであろう。





金持ちがモテるというのは良くわかった。





まず次元が違いすぎる。







しかし、俺はお金持ちになりたいわけでも女でもない。





ましてやなぜか新作をせがまれる底辺作家だ。





益々自分が惨めになる感覚しか覚えなかった。







そして、アパート。





あそこに帰りたい気持ちが強まる一方であり贅沢な生活は俺にとってのストレスでしかなかった。









「サギ、俺一回アパートに帰ってもいいか」







サギにそういうときょとんとした顔で「なんで?」とだけ聞かれた。







「忘れ物をしたんだ」







もちろん嘘である。忘れて困るもの等ありはしない。







「う~ん、もうあそこに貴生川さんほどの人が戻る理由はないと思うけどね」







珍しく否定的な反応を示すサギだが、


「まあこれも知ってもらう必要があるかな」と一人呟いて







「じゃあ、車出すから」





と言った。







ポルシェに乗り込みサギが運転手に合図を送ると車は発進する。








サギは珍しく無表情だ。






何かを考えているのだろうか。





時折ボソボソと独り言を呟く。





でもこれで家に帰られる。





そう思うと少し心が安堵に包まれる。







俺の作家活動を支えた、俺だけの城。






それはどんな金持ちの空間に居ようがランキングが変わることもなく、






ずっと一位の座に居座っている。







帰ったら、少しだけ掃除をしよう。






布団を干して、洗い物をして、干しっぱなしの洗濯物を入れる。





それだけで心が少しストレスから解放される。





そんな気がしていた。








しかし、俺の思いが叶うことは永遠になくなることとなったのである・・・。


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