6きつね
何も 思い 浮かばない
難し難し
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行くあてもなく放浪し、目には大きな村見えている。
そして、後ろには鬼を連れている。
規格外の強さを持つその鬼は俺の後ろをトコトコと歩いている。
身長は175位だろう、俺よりは低いが女性にしては高身長だと思う。
顔立ちは整っており、その、なんというか・・・美人だ。
俺は9000歳を超えているが中身は高校生のつもりだ。
なに?爺?黙ってろ。
寝ぼけた舞に抱き着かれたときは身動き一つできなかった。
鬼の怪力と爽やかな女性の香り、いろんな意味で危険だったと思う。
最終的に肺を締め付けられて呼吸困難になり気絶した。
よかった、不死でよかった。
舞を仲間にしてから50年は経った。
旅の道中、修行をしたり妖怪に襲われている人間を助けたりと色々あった。
舞は人間を食べない妖怪らしい。
食事の時に聞いてみた。
「お前は人を食うのか?」
「人ですか?食べないわよ~」
「そうか、ほらっ焼けたぞ」
そう言って串刺しの魚を焚火のそばから取って差し出す。
舞は受け取ってもぐもぐしていた。
何十年も一緒に修行していると我流ではあるが格闘術のまがい物を会得した。
舞も初めて戦った時より強くなっていた。もちろん俺も体力がついて持久戦にも慣れ始めていた。
「そろそろかな・・・」
「どうしました~?」
「いや、そろそろ別れようと思ってな。人間の生活にも興味があるんで身近に観察したいんだ」
「そう・・・ですか」
寂しげな表情をしている舞が聞いてくる。
「・・・また会えますよね?」
「ああ、お前も寿命は長いんだろ?生きていればいつか会えるさ」
「そうですね。分かりました、凌さん!また会いましょう!」
とてもいい笑顔で言ってくれる
「ああ、またな!」
そう言って近くの村に向かった。
なーに、俺は不死なんだ。絶対会えるさ。
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舞視点
「ああ、またな!」
そう言って凌さんは背中を向けて歩き始める。
「いつか・・・倒して見せますからね・・・」
修行で何度も手合わせをしたがあと一歩のところで負けてしまう。
12尾開放までは同じ実力・・いや私のほうが上なのだ。
だが「13尾開放!」という声が聞こえると私は地面に倒れていた。
これといった弱点は見つからなかった。
まだ実力を隠しているのではないでしょうか。
まったくとんでもない狐ですね。
自分で言うのもなんだが私は結構美人だと思っている。
だが彼は一緒に寝ていても何もしてこない。疎いんでしょうか。唯一の弱点はそこですかね。
「不思議でお強い方でしたね、いずれは私の夫に・・・フフフ」
次に会うときは振り向かせて見せますからね!
そう心の中で叫び当てもなく修行の旅へと戻っていった。
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凌視点
尻尾と耳、妖力も消して村に近づく。
門番がこちらに気付き、歩いて来る。
「何用だ?」
「旅をしていてな、たまたま村を見つけたんで立ち寄ったんだ」
「なるほど、妖怪でなければかまわん。通っていいぞ」
「ありがと」
村へと足を進みいれた
村の中は活気があった。一人一人が生き生きしている。
子供たちは走り回り、買い物客は楽しくおしゃべりしている。
「いい村だな」
さて、いろいろと見て回ろうか。
~
「こんなところに妖怪が何の用だい?」
「いや~神社があったのでお参りでもしようかと思って」
「妖怪がお参り?ハッ、嘘をつくんじゃないよ!人間を襲いに来たんだろ!」
「いやいや!俺は人間食わないし襲わないし!」
「・・・本当かい?」
「うん」
大きな神社の前で絡まれている。
相手は妖力でも霊力でもない力を持っているようだ、神力か!
「あんたは神か?」
「ああ、大和の軍神【八坂 神奈子】だ」
「おれはただの狐妖怪、鈴谷凌だ」
「不思議な奴だね。気に入った!一緒に飲むよ!」
そう言って無理やり連れて行かれた。
~
「へぇ~旅をしているんだ」
「ひゃぃ」
「なんだい?まだ二杯しか飲んでないのにもう酔ったのか?弱すぎるね」
自分でもここまで弱いとは思ってなかった、一杯飲んで平気だったのに二杯でここまで酔うとは。
「きゅぅ~・・」
そう鳴き声をあげて倒れる。
酔いつぶれると狐の姿の戻るようだ。
「あらあら、これが本来の姿かい」
「・・・すぅ・・・すぅ」
「ふふっ、可愛いね」
そう言って神奈子は狐を抱いて眠りについた。
早朝に起きて、2時間ほど神奈子が起きるまでドキドキしていたことは言うまでもないだろう。
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神奈子さん登場です。
次はケロちゃんと神奈子の戦いがあるんじゃないかな。
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駄文駄文で申し訳ない。