26きつね
話には関係ありませんが、一番好きなのは映姫様です。
可愛い可愛い可愛い
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乾杯の音頭も終わり、俺は酒を持ってうろうろする。さてどこに行って飲もうかな、と思っていると
「凌さん、呼んでくれないなんて酷いです」
「…すまん、忘れてた」
すっかり忘れていた、声の主は風砥である。慧音を誘って満足していたのだ
「誘ってないのによく来たな」
「慧音さんと…妹紅さんでしたか?お二方とすれ違いましてね、教えて貰いました」
「本当にごめん…なにかあったら言ってくれ。なんでもするから」
「貸しひとつ、ということですか」
罪悪感しかないからな
「そういうことだ」
「後で使わせてもらいますよ」
う~む、コイツに貸しを作ると嫌な予感しかしないけど…今回ばっかりは仕方がないな。こっちが全面的に悪いんだし、というか忘れる作者が悪い
「はぁ…了解」
「では」
そう言って食事を始める風砥、実は結構食べる奴だ。その割に太らないから性質が悪い、華羅に「女性の敵や~」とか言われてたな
「…ん?」
ふと見まわすと、あからさま雰囲気が違う一か所。
「あれは輝夜と妹紅か?」
お互いに酒樽を片手に持って一気飲みをしている。その傍らで永琳と慧音が呆れたように酒を酌み交わしている。てゐと鈴仙は作った料理に夢中のようだ
「行ってみるか」
~
「あら、凌じゃない。あなたがこんなに料理上手だとは思わなかったわ」
「鈴谷、後で教えてくれないか?」
「え、そんなに美味しかった?教えるのは構わないけど」
永琳と慧音の横に座る。料理の方は好評のようで安心だ、慧音に教えるほどのコツとか無いんだけどなー
「お店出してみたらどうかしら、これなら繁盛するわよ?」
「そうだぞ鈴谷!これはお金を取っていい!」
「ああー考えとくよ、それよりあの二人はなんで険悪ムードなの?」
本格的に出店のことを考えてみようかな、お金も減ってきたし。
それは置いといて輝夜妹紅の険悪さが気になる、なにかあるのかね。
「あの二人はいつものことだ…」
はぁ…、とため息をつく慧音
「放っておきなさい、飲み比べ程度なら可愛いものよ」
お構いなしに、といった具合で酒を飲み干す永琳
「可愛いものって…いつもは喧嘩でもしてるのか?」
「殺し合いよ」
「え?こ、殺し合い?」
「そうだ、不老不死の暇つぶしだとでも思ってくれ。毎度のことだからな…」
「そ、そうなのか…永琳は?」
「そんな事をするように見えるかしら?」
「いや、無いな」
まあ、子供でもないしな。というか俺も不老不死だけどそんな暇つぶしはしたくない、不老不死と言えど痛みは感じるのだ
ガシャンッ!!
と音を立てる食器類。その音の原因は…
「上等よ、殺れるもんなら殺ってみなさい」
「ぶっ殺してやるよ!」
あいつらだ。ちょっと待て、妹紅は右手に炎出すな。家が燃えたらどうする
「さて、このまま放っておいたらこの家が全壊するわよ」
「毎回のことだが…仕方ない」
そう言って永琳は懐から注射器を取り出す、中身はどす黒くてボコボコと気泡がでている。なんというか…ダークネスだ…。慧音は前髪をかき分けておでこを出す、まさかとは思うが頭突きか?
「な、何をする気で?」
「このまま宴会がつぶされても困るんでね、妹紅にお仕置きだ」
「私も姫様にお仕置きよ」
「さいですか…」
凄い!口は笑っているのに目が笑ってない!怖すぎる!
そんなこと言ってたらカグモコが戦闘態勢になっている。二人が駆けだしてお互いに衝突する瞬間---
「はいはい、大きな喧嘩は駄目ですよー」
「おとなしくしてな~」
---宴会場内の畳にめり込む二人の姿があった。二人を止めたのはもちろん舞と華羅である。幻想郷トップ二人が相手ではどうすることも出来ないだろう、二人のめり込んだ場所から煙でてるし。なんという威力だ…
「私たちが出る暇もなかったわね…」
「なあ鈴谷、舞殿に勝ったことがあるというのは本当か?」
「昔の話だけどね、勝ったのは本当さ」
「あ、凌さんがこんなところに!さあ飲みましょう!」
見つかって襟をつかんでずるずると引きずられる俺、抵抗も出来ずに二人に「じゃあ二人とも楽しんでいってねー」と言い残しておとなしく連行された
「慧音はどう思ってる?彼の事」
「どう、とは?」
「質問を変えるわ、異性としてどう見てるのかしら?」
「べ、別にそんな目では見てないぞ!不思議で良い妖怪としか思ってない!」
というのは嘘である、少しではあるが凌のことが気になっているのだ。初めは妹紅の友人になってくれればそれでいい、そう思っていたが彼と話していると不思議と落ち着くのだ。
「……そう」
少し間を開けて答える
「え、永琳殿はどうなんだ?」
「そうね…彼といると飽きないのよ、ずっと一緒に居たい。そう思ってるわ」
「そうか…」
なんともいえない雰囲気になる、そんな雰囲気に耐えられなくなったのか。永琳と慧音はお互いに酒を注いで飲み干した。
~
「さあ飲んで飲んで~」
「ちょっと待って!こんな飲めな…!?んんっ!?」
華羅が無理やり徳利を口に突っ込む
「凌君の料理も美味しいわ~」
片手で徳利を突っ込み、もう片方でつまみを食べている。
「華羅ちゃん、こっちのお酒の方が強いですよー」
【鬼殺し】・その名の通り鬼が一杯で酔いつぶれるほどの酒である。そんなのを飲まされたのではひとたまりもない
「あらあら~、顔が真っ赤~」
更に飲ませようとする華羅から逃げるために妖術で姿を消す。このままでは酔いつぶれてしまう、それだけは阻止せねば
「あぁ~消えちゃった~」
「せっかく連れてきたのに~…」
悪いが退散させてもらうとしよう、勇儀と萃香も色々怖いのだ。鬼は無理やり飲ませてくるからな
~
さて、宴会場には外に出ると月見酒が出来る場所がある。無理やり飲まされたから体が熱い、外の風に当たりたいのだ。丸いテーブルに椅子がいくつかある、そこに座って涼むことにした
「あら、凌じゃない」
ふむ?この声は紫か、姿を消しているのに気付くのは流石だな
「ちょっと飲まされすぎてな…休憩だ」
「なんだ、情けないぞ?妖狐のトップがこの程度の酒で酔うとは」
紫と飲んでいたのだろう、藍が言ってくる
「飲めないものは仕方がないだろー」
これでも飲めるようになったんだがな、昔は二杯で潰れていたんだし
「本当にお酒はからっきしダメね、料理はこんなに美味しいのだけれど」
「酒と料理は関係ないんじゃないか?」
「そうね…あ、これ美味しいわ」
「幻想郷には揚げ物って珍しいのかね?」
「そうね、油で揚げるってのはまだ少数よ」
「油揚げ!?どこだ!?」
「言ってない!」
これだから………狐は困る、俺も狐だがここまで油揚げに反応はしない。藍は油揚げのためなら何でもしそうだから心配だ
「それにしても……随分とにぎやかね」
「そうだな、ここまで騒がしくなるとは思わなかったよ。まあ楽しからいいけどさ」
「ふふっ、そうね。………ねえ、あなたはこれからどうするのかしら?」
「どうするのって?」
「そ、その……ずっと幻想郷に居てくれるのでしょうか?」
いつもの口調とは違い敬語で言ってくる、不思議な感じだ
「前にも言ったけど、俺はここに永住だよ。何があってもね。でもどうしたのいきなり?」
「ううん、それが聞けたから満足よ。ちょっと心配になってね…居なくなっちゃうんじゃないかしらってね」
「心配するなって、俺はここに居る」
「……ありがと」
スッと紫の指先が顔を持ち上げる、目の前には紫の顔。普段は気に留めないからこんな美人だと知らなかったよ。紫が目を瞑って顔を近づけてくる。
(え?)
そう思った時には既に唇にキスされていた。紫の髪から何かの花だろうか、いい香りがする。
「・・・ぷぁ、・・・これからもよろしくね凌」
紫の顔が真っ赤になっている、少し恥ずかしそうにしているのが可愛いとか思ってしまった
「ゆゆゆ紫様!?ズルいですよ!?私も!」
紫が一歩離れた隙を付いて目の前に来る藍、椅子から立つ暇もなく本日二度目のキスを受けた。腕を首に回され強引に唇を押し付けられる。藍もまた紫と同じ良い香りがする、まあ紫と一緒の場所に居るのだから当り前だろう
「・・・ん、随分と柔らかいのだな・・・もう一度」
「させないわよ」
紫はそう言うと藍の足元にスキマを開いて落とした。
「まったく・・・あの狐は・・・あら?」
「・・・・・」
酒で熱くなった身体を冷ますために外に来たはずが、更に熱くなってしまった。思考回路も停止してぼーっとしている。
「ふふっ、本当にこういうのに弱いわね。そこが可愛いのだけど」
「あう・・・どうして・・・?」
「今のはこれからよろしくって意味よ、深く捉えなくていいわ」
「いや、でも・・・」
「気にするなって言ったのよ。男ならシャキッとしなさいな」
「・・・・・わかった」
「それじゃ中に戻りましょう、まだまだ宴会は続くわよ」
「ああ、そうだね」
今日は長い夜になりそうだ・・・中に入ると生き残っているのは数名しかいなかった。俺、紫、舞、華羅、永琳の5人だ。俺たちは集まってまた飲み始めた。盛り上がりには欠けるが他愛無い会話をして夜は更けていった。
途中、舞が紫と俺を交互に見て紫のことを睨んでいたけどどうしたんだろ?酔っているから頭が働かない、そろそろ眠気が回り始めたようだ。
「・・・悪い・・・・限界だ・・・」
そう言って俺は眠りについた。
~
「酔うとこの姿になるのね」
「永琳さんは初めてでしたね」
「相変わらず可愛いわ~」
「抜け駆けは駄目よ華羅!」
「そういう紫さんも駄目よ~」
「凌さんの尻尾は私の尻尾ですからね!」
『そうはさせないわよ』
と、まあ凌が寝た後はこんな感じだったのである。凌が起きて尻尾に全員が絡みついていたのは余談だろう
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今日も深夜テンションでございます。
自分で何書いたか分からぬ。
こんな小説ですが閲覧ありがとうございました。




