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58話 5年の歳月

エミリーは再度詳細を少年達に聞き、

尚也達にも同行を求めたが要求が受け入れられないと

協力はしないといわれ、顔面蒼白になりながら帰国の途に着いていた。



一方尚也達はエミリーが帰ったあと

これからについての話し合いが行われていた。

4人が集まるのは実に5年振りであり、

ロック、シェラ、紗菜は2つ名を与えられるほどの

力をつけ、この日のために頑張ってきたことが伺える。


「しかし、合衆国があの条件を呑むかな?」

「ロック……呑ませるんだよ。

だから安全の保証までつけているんだ。

あいつらはその後必ず消そうとする。

その保険も用意する必要もある」

「なるほど、それで尚也…

復元の魔術のこと、その魔力の説明もしてほしいな」

「そうね…それは私達も知りたいわね」


シェラと紗菜も尚也に期待の目を向けていた。


「復元の魔術に関しては施設から文献を結構持ち出したから

 それに書いてあったのを以前色々試したんでね。

 魔術書の収集に関してローレンは中々の目を見張るものがあるなー…。

 魔力に関してはまたそのうち教えるよ」

「ローレン先生の書斎には山の様に書が積まれていたよね」

「私達にもその魔術とか教えなさいよ」


ローレンの趣味は魔術書の収集だ。書をを取り寄せたり、

興味のある書だとその地まで足を運び写しを取る作業を何十年としてきていた。

そのおかげで彼の書斎は本に埋もれており、実際どこの魔術図書館よりも

高度な魔術の知識から珍しい魔術まで多彩に富んだ書が集まっていた。


「尚也…エミリーさんにあんな条件を出したんだ、

 勝算はあるってことなのか?」


ロックは自分自身今まで鍛えてきたがあの時を思い出すと、今の自分でも

全く勝てる気がしなかったのであった。

それはここにいる誰もが思っていることでもあった。


「もちろん……無い!」

「偉そうに言わないでよ!」


ガクッと3人は肩の力が抜けたようだ。

3人の様子に尚也は笑っている。

そして、歩き始めるとシェラと紗菜の腰に

手を回して校舎へと向かっていく。


「ククッ エミリー中佐が上申するまでまだ時間もある。

 状況も判らないし追々考えるさ。

 ほらユウの事も心配だし保健室にいくぞ」

「え?なおやくん?」

「ちょ…ちょっと離しなさいよ」


紗菜は顔を真っ赤にして何が起こったかわからずに動揺している。

そして、シェラは嫌がりながら尚也からは離れようとしなかった。


「二人とも可愛いんだからもっと素直になれよ」

「「////」」

「ロックー置いていくぞー」


ロックは尚也が自分を受け入れてくれたのを感謝していた。

本来なら殴られ罵倒されても仕方がないと思っていたからだ。


「いま行くー」


ロックは青空を見ながらこの先何があっても

尚也について行こうと心に決めたのだった。


尚也達はグラウンドから移動し校舎に入り職員室を通り

過ぎたところにある保健室前に移っていた。

保健室は薬品の独特の匂いが漂っているが不思議と嫌な

感じはしない。

尚也はノックもせずにそのままドアをスライドさせた。

ガラガラ

ドアが開いたのに気付き中にいた者達の目線が尚也達を

捉える。


「ユウの調子は…」


ドシドシと中に入りカーテンを開けユウがベッドに寝ていることを

確認すると額に手を載せて異常が無いか測っている。


「…ぅ…ん~」


ユウはモゾモゾと動き尚也の手を掴んで気持ちよさそうにその手に

頬ずりを始めていた。尚也はその光景を優しそうに見ていた。


「問題なさそうだ」

「な…尚也君?」

「美咲……ユウは大丈夫だ。

 以前みたいに魔術を使うことは難しいかもしれない。

 それ以外は完璧だな」

「…ありがとう」


美咲は尚也が来るまで不安でしょうがなかった。

ユウは戻ってきたが校医の進藤先生でも身体検査は

出来るが、何かが欠損してるかは未知の領域だと言っていた。


「美咲、ユウの事だけどそのまま水嶋家で預かってくれ」


尚也はユウが水嶋家に住むにあたって、金銭面など細かいことを

美咲に伝えていた。ユウが普通にくらして行けるだけの金額を

振り込むことなど。もちろん伊織…美咲の母親の承諾は必要だが

そこはあまり気にしてはいなかった。


「俺達はしばらくは忙しくなりそうだからなー」

「…合衆国に行くのね…」

「条件次第だけどな…まあ最悪そんなことも言っていられない

 状況に置かれることになるかもしれない……」


その言葉に誰しもが固唾を飲む思いだった。

そして、その頃戦地では尚也の考えが現実になろうとしていた…。



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