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第8話 映画『フランケンシュタイン』(1931)
昨日なにげなくツイッターを見ていたら映画『フランケンシュタイン』(1931)の有名な一場面が流れてきた。
湖畔の森で女の子は怪物と出会う。
女の子は怪物をこわがらず、自ら手を引いて水辺に誘う。
女の子は花を摘んで怪物に渡す。
女の子が花を水に投げると花は水面に浮かぶ。
怪物がまねして投げると、やはり花は水面に浮かぶ。
水面の花を見て怪物は笑う。
やがて手持ちの花がなくなると、怪物は唐突に女の子を抱えあげ水に投げる。
女の子は浮かんでこない。
怪物は恐れ慄いた表情で水辺から去る……
映画史において一二を争う悲劇的名場面で、モノクロフィルムの美しさも神がかっている。
花が水に浮かぶのを見た怪物は
「きれいなものは水に浮かぶ」
と勘ちがいして女の子を投げてしまう。
怪物にとって女の子と花は同じものだった。
怪物の無垢と知的好奇心が招いた悲劇といえる。
まさに神聖悲劇で、動画を見ながら悲しいというより厳粛な気分になった。




