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第10話 ディストピアものとゆるふわファンタジー
渡辺由佳里さん@YukariWatanabe がツイッターに投稿されたポストが面白かったので紹介したい。
エッセイストで翻訳家の渡辺さんは、現在のアメリカの小説事情を次のように記されている。
『10年ちょっと前、YAのジャンルでディストピア小説がかなり流行った時期があったけれど、アメリカの現実が完全にディストピア化している現在、このジャンルでの新刊はほぼ皆無になった。代わりに「コージー・ファンタジー」と「ホラー」が増えている』
YAはヤングアダルトの略で、十代向けの小説という意味。
コージーは「居心地のいい、くつろいだ」という意味で、コージー・ファンタジーは「ゆるふわファンタジー」という意味であろうか。
ゆるふわファンタジーとホラーが人気なのは日本も同じである。
現実を忘れたくてゆるふわ~が流行るのはわかる。
かつてのディストピアものに代わってホラーが人気なのは「現実が完全にディストピア化している」からという渡辺さんの解釈はおそらく正しい。
ディストピアはユートピアと表裏一体で、本当は人々の心に希望がないとこのジャンルは流行らない。
今や希望は失せ、恐怖が世界を支配している。
現実が荒廃するとハードコアな読み物は好まれないのかもしれない。
示唆に富んだつぶやきで、いろいろ考えさせられた。




