鍛治屋の鍛治屋カイ
人通りの多い街並み。
きちんと整備され、網の目に敷かれている道には、さっきから荷物を載せた馬車が何度も往復している。
そして建ち並ぶ、遊とルルエルがいた街とはまた建築様式の違う目新しい建物の数々。
戦闘国家ワルフラーンは、活気に満ちていた。
そんな異国情緒たっぷりの様子を見まわして。レイは、
「まずは俺の事世話してくれてる人のところ行くぞ」
スタスタと歩いていくレイの後をついていくと、小さな鍛治屋があった。
鍛治屋の看板には鍛治屋ブラックスミスと書いてあった。
「これじゃあ鍛治屋鍛治屋よねえ……」
ボソリとルルエルはいいながらその小さな鍛治屋を見ていた。
「失礼なことを言うんじゃないよ!ユウ。この女を黙らせとけ。俺が話しつけてくる」
「わかった……」
レイは鍛治屋のドアを開けて、
「カイさん久しぶり。あと外の連中が騒がしくてすまない。アレ、俺の仲間なんだ」
「ほう…お前にも仲間が出来たか。よかったじゃないか」
カイと呼ばれた中年の男性は褐色の髪に黒い瞳に優しい容姿だった。
「相談があるんだけど、外にある二人に剣を作ってやってくれないか?」
「それはいいが……金返せよ50万」