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天使

 シスとルルエルはルビスの圧倒的な殺気を受け、

「こいつ……やべえ……」

「やばいよ……」

 弾けるようにその場から退いた。

 その時。

「懺悔なさい」

 ルビスの声が響いた。

 刹那、ルビスの足元が光り輝き……

「なによあれ……」

 ルルエルは

 それを見て、思わず声をあげた。

 白い光が空間に飛びだし……一直線にシスとルルエルに向かって迫ってくる。

 それは信じられないほどの速さだった。

 それは一瞬で間合いを詰め、ルルエルの喉元へと……

 ルルエルはとっさに身をそらしてかわそうとしたが、間に合わなかった。

「つっ!?」

 死ぬ。そう思った。

 とそこで。

 ガギィン!

 金属同士がぶつかり合うような甲高い音が響いた。いつのまにかシスがルルエルの前に立ちふさがり、

 白い光を魔法で受け止めていた。

 シスはそのまま、手を一振りして光を振り払うと、

「お前が死んでもオレはどうでもいいが……あいつの思い通りになるのは気にくわん」

「はいはいそーですかっ!」

 叫んで、すぐさまルルエルも身構える。

「それでアレはなんなの?」

「あんな物知るか。プリーストは攻撃魔法なんざ使わん」

「じゃあなんなのよ」

「知らん物は知らん」

 二人は緊張していた。

 目の前にいる正体不明の敵。それも、信じられない強敵。

 シスは小声で、

「くそっ……やりづらいな……」

 しかし、ルビスも少し驚いたような顔で言ってきた。

「すごいですね……今の攻撃に反応しますか。あなた本当に魔法使いですか?」

「貴様こそ……その光はなんだ?魔法ではないようだが……」

「……これですか?これは、あなた達をあの世へと送るための浄化の光ですよ。そして……」

 ルビスは目を閉じた。

 その隙をシスはのがさない。

 凄まじい速さで魔法を詠唱し、ルビスを破壊しようとして……

 しかし。

 ルビスの足元から大きな何かが現れてルルエルの魔法を受け止める。

「なっ!?」

 突如現れたそれに、シスは唖然とした。

 それは巨大な人型の光だった。

 頭の上には丸い輪、背中には翼が生えている。

 その姿は……

「ウソだろ……」

 伝説やお伽話に伝わる、『天使』そのものだった……



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