家が出来ました
ピチチチ…
「…ん〜…ん ……?」
ガバッッ‼︎
勢いよく飛び起きると、すっかり日も高くなってる事から結構寝坊した事に気づく…
「…えーと… やっぱり夢じゃないよね?」
昨日あった出来事を思い返してもまだ信じられないと言うか…実感が湧かない…
けど自分の意思で身体が動く事を確認すると…嬉しくなって夢じゃないと実感する♪
起き上がり広場まで行く…
相変わらず精霊達が煌めいていて凄く綺麗だ♪
お腹が空いたので果樹のある場所に行きリンゴみたいな果物をもいで食べる…
「甘くてみずみずしくて美味し〜い!」
夢中で1個食べてしまった。
小川で顔を洗ってトリスを探す…
「何処にいるのかな〜?」
色々と探したがトリスは見つからなかったので昨日降り立った洞窟の入り口に行ってみる
「わぁ〜」
思わず声が漏れる。
昨日は空から落下中でよく見れなかったけど、本当に幻想的な風景だと思う…
「でも空に浮かぶ大陸ってどういう仕組みなんだろう…」
日本ではありえない1番の不思議風景に魅入ってると何か飛んでる?
あれは…
ドラゴン? それも複数⁉︎
見る見る影が大きくなっていく…
先頭はトリスさんみたいなのでビクビクしながら降りて来るのを待った…
凄い風と振動に思わず立っていられなくて転がってしまった…
「アタタタ…」
見上げるとトリスの後に3体の黒っぽいドラゴンが降りてきて、光ったと思ったら人の姿になった‼︎
びっくりして固まってしまった
「大丈夫かな?」
と声をかけてくれたのは、3体?人?の中で1番若い男の人でプラチナブランドのイケメンさん!
「大丈夫です!」
慌てて立ち上がる。
「茗ゆっくり寝れたかい?」
「トリスさん!
寝坊してしまってすみませんでした。お陰でゆっくり寝れました」
後ろから声をかけられたので振り向きながら答えると、もう体を小さくしてくれていた。
「なに、昨日は色々あって身体も心も疲れてると思って寝かせておいたんだから大丈夫だょ。
これからの事を話したいから奥に行こうか」
トリスさんに続いてみんなで広場までついていった…
* * * * *
「茗この者達は、竜人族の者でお前がここで暮らすのに必要なものを揃えてくれるょ。
昨日野菜を育てたいの言っていただろう?他にも必要なものがあると思うから色々と頼むといい。」
「初めまして、私はマルクスと言います。」
「私はユーレンです」
「私はヘルマンです」
「初めまして、私は井上 茗と言います!
色々と皆さんにご迷惑かける事もあると思いますが、よろしくお願いします」
「私達はトリスティー様のご命令を聞けることは、とても誇らしく喜びなんです。今回のご命令は今までと違った内容で驚いたけど、こんな機会をくれてありがとう」
マルクスさんが嬉しそうにそう告げた。
おじ様の笑顔とか、破壊力やばい!笑 竜人族の人はみんな美形さんなんだもんっっ 顔が赤いかもしれない!
「トリスティー様早速取り掛かってもいいですか?」
「ああ、宜しく頼む。」
「は! かしこまりました!」
「茗様、 昨日畑スペースを貰ったと思うんだけど、そこまで案内してもらっていいかな?」
「めめめ…茗様とかやめて下さい!茗で大丈夫です!」
美形の笑顔心臓に悪いっっ
「…では茗ちゃん? 案内をお願いしても大丈夫かな?」
「はい!こちらです。」
* * * * *
昨日トリスさんに使っていいと言われた、スペースへ行くと昨日より何だか広くなっているような…?
「ここなんですけど…」
指で指しながら不思議に思ってると…
「どうかしましたか?」
「えっと… 昨日より広いような気がして…気のせいかな?いや、でも…」
1人でぶつぶつと呟きながら悩んでいると
「ああ、トリスティー様が拡張しておいてくれたみたいだょ! 我々はここに君のお家と畑を作るように言われてきたんだ」
「そうなんですね! お家を作ってくれるんですか?でもベットは昨日作ってもらったんですけど?」
「どっち使ってもいいと思うよ?
ユーレン、ヘルマン取り掛かってくれ!」
「「かしこまりました」」
ユーレンさんとヘルマンさんはそれぞれ、家と畑に分かれて作業していく
「え?…」
ユーレンさんは魔法であっという間に家を作っちゃった… 家って一瞬で建つんだ…
「じゃあ中に入って家具とかも入れていこうか〜」
マルクスさんは中に入ると、空間?からベットや家具を次々と出して設置してくれてまたまたあっという間に素敵な部屋に…昨日から何回驚いてるんだろ…
その頃には畑も出来ていて、既に収穫出来そうなものと、ある程度成長したものとある…至れり尽くせりです…
「じゃあヘルマンがパンとか食料を定期的に届けに来るからね、何か欲しいものがあったらその時に言ってね!」
「分かりました! 色々とありがとうございます!」
1時間くらいで全て完了した美形3人は、また竜の姿になって帰ってった。
家に戻り色々と確認してみる。
クローゼットの中にある鏡で自分の姿を確認してみる…
髪は明るめのブラウンに深みのあるラベンダー瞳…8歳だから可愛くなるのかちょっとわからないけど、さっきの美形3人を見る限り、そんな部類には入らなそう…
「よし!勉強するぞ!」
本棚に数冊ある本を手に取り開く…
「良かった…読める。」
この世界の言葉が分かるから大丈夫だと思ったけどホッとする。早く魔法使いたいし、頑張るぞ〜‼︎