9 王城
結局あの後、私は十日間程ベットに生活をすることになり、とてもとても暇だった。
だって、ベットにいたらすることなくて……
で、今は王都の中央に位置する王都に来ています。
あ、少し王都の構造を説明すると、真ん中に王都があり、その周りを貴族の屋敷が囲んで、さらに外側に平民たちの家があります。
さて、私はというと現在進行形で、お父様と一緒に王城の応接室にいます。まあ、はい、何というか……一言で言うとこれから王様と会います。
現在、この国の国王は、十四代目。名前をナイク・ウル・タリア。賢王として、有名な国王です。
あ、そうそう今、お養母様は王妃様とお茶されています。王妃である、フィリア・サン・タリア様とお養母様は、友人でお養母様が王都にいる時は、よくお茶をしているそうです。
と、そんなことを考えていると、
「すまない、待たせたか」
扉が開いて、そこから、気さくなおじさんが入って来ました。
お父様は、一度立ち上がりその人に向かって頭を下げました。私もそれに習って、カーテシーをした。
「楽にしてくれ、ジンバド、それとユリシア嬢」
彼は、私達と机を挟んだ向かいの席に腰を下ろした。
お父様は、その後腰を下ろしたので、私も一緒に腰を下ろした。
「改めて、私が、タリア王国国王、ナイク・ウル・タリアだ」
陛下が、私に向けて言って来たので、私は立ち上がって、
「初めまして、陛下。アクシス公爵家長女ユリシア・ティア・アクシスです」
と言った。
「まあ、座ってくれ」
陛下がそう言われたので、私はまた腰を下ろした。
「挨拶はこのぐらいにして、いきなりだが本題に入ろう」
陛下は、そう切り出した。
「元々、この話はこの前のパーティでするつもりでいたのだが、ユリシア嬢が体調を崩し崩して出席できなかったので、今回改めて呼び出した」
そうなのである。私が七日間寝ている時、王城で、十歳になる貴族の子息・子女を招いたパーティがあった。
元々私が王都に来ていたのもそのパーティに参加するためだった。しかし、私が七日間寝続けてしまったため参加できなかったのだ。
「話と言うのは、ユリシア嬢についてだ」
まあ、私も一緒に呼び出されているのだからそうだよね。
「ユリシア嬢は、自分の実母については、聞いているのか」
「はい、先日お父様より聞かされました」
「そうか。ならば話は早い。ユリシア嬢、正直に答えて欲しい……
君は、タリア王国を裏切るつもりはあるか」