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真剣な顔の細猫

先ほどから、二階で何やら

低い、まるで、酷く疲れたような、空気が漏れるようなおとと

甲高く、甘い果実のような、悲鳴にも似た音が響く

其れを、二人の男が炬燵の中で聞いていた

「おい、これは、喘ぎ声と言うものではないだろうか」

髭を、大いに生やした大学せいふうの男が言う

対して、何処かの優等生とでも言うような

こごれいなふうていをした

これも、大学生のような男が

「いや、どうだろう、世の中には、スクラップ音という物が」

と、うんちくを語り出す

そうだろうか

髭面の大学生は、腕を組み顔をなでた

「ちょっと其れは不味いですね」

玄関の方から、いきなりそんな声がして

二人がそちらに目をやると

年齢不定の赤いチャイナ服の娘が、銀色の四角い物をぶら下げて立っていた

「君は、鍵を閉めなかったのかい」

と、髭面のだいがくせいふうの男が言うが

「何を言うか、このへやにかぎなど無かろう」とこぎれいな大学生に

言い換えされ、髭面は、一通り笑うと立ち上がり

どこからか出してきた

茶色い財布から

千円札と銀色の硬貨を二枚娘に渡す

娘は其れを、細い目で、ニヤリと笑い受け取るかと思うと

いつの間にやら、今度は玄関ではなく

炬燵に、座っている

「それで、何が不味いのだチャイナ娘」

娘は、その言葉に多少不服の顔色を見せたが

「私は、細猫です、其れよりも、これは、「フラグ」ですよ」

その言葉を聞いたとき

二人の顔に稲妻のような

顔色激しい白と黒のような顔色に変色したが

「つまりあれですよ、ビーチで、旗を取り合う」

「・・・ああ・・あれか」

「違います、其れはフラッグでして、これは、フラグ、つまりはルート選択なのですよ」

勢いに任せるような娘の問いに

いつの間にやらこちらも座り直している髭面を含め

また悩む

「せんたくとはつまりあれだろう銀縁君」

髭面が言う

「ああ、そうだろうさ、戻子君、其れはつまり、あのことだ」

「ああ、そうだな、汚れた着衣を」

首を振り一息ため息を付いた細猫というチャイナが言う

「つまり、予感、とでも言うものであり、選択を、わざと間違えるのをやめていただけませんか」

「わざとかね、銀縁君」

「いえいえ」

「それで、細猫チャイナ娘」

「細猫ですが何か」

「いや特に喧嘩腰というわけではないのだが」

「其れでは短めに簡潔に短縮で」

「君こそ」

「短」

「それで、なんの話だったかな」

「・・・あれです、喘ぎ声とか」

「ああ・・其れで、君の意見を聞こうチャイナ」

「・・もういいですよ、私帰ります」

「つまり、帰らないと言うフラグだね」

「あっ・・あなた」

「これは、知っているという事を、公然の上で三人でやったというフラグだね」

「・・もういいです、つまり、この喘ぎ声は、あなた方が、茶化し+否定したことにより、肯定されたというフラグになるんです」

「フラグねぇー、つまり君は、そう、チャイナ娘に言っているのだが

Eroi方を選択したいのかね」

「っな」

「そう思うだろ。銀縁ガガク長」

「そう言う、いらないフラグはいりませんよ、伴奏 戻子」

「君こそ・・」

「ちょぉおおっーーと待っていただけますか、このままでは、上のきおんは、エロい方向で確定してしまいます・・と言いたいところですが

そこにもの申したいのです」

真剣な顔の細猫

「何がだね」

恐ろしく平坦な顔が、豆電球の影で怖い

「どうして私の質問でエロいという確定事項になったというのですか」

「つまりそう言うことだ、なあ、銀縁」

「私に振るな」

「と言うことだ」

「どう言うことですか」

「つまりはだ、僕たちは、上での出来事を、スクラップ音という現実的かつヒエロな事としてまとめかかったにも関わらず

君は、其れを、フラグだ何だといいその物事を否定した、なあ銀縁」

「ええ、まるで、船をひっくり返すようにそう、シップをひっくり返しフラグの向きを変えた、ですね」

「違います、ワタシハ・・」

「そう言えば、転校生が今日、来たんですがこれもフラグですかね」

「さあ、銀縁がそう思うのならそうだろう、なあ、チャイナ娘」

二人は、薄暗い部屋で、細猫をみる

薄暗い影がよけい恐ろしい

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