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魔法学校の表事情と裏事情  作者: アウラ
5.明日来る春の嵐を避ける方法
38/58

4限目 ファイト~いっぱ~つ(後編)

「――くん」


 カナミの声だ。もう放課後か?


「シロンくん最近寝過ぎ」


 オレが動くのを確認したようでカナミは最近のオレの授業態度に文句を言う。


「仕方ないだろー」


 オレは伸びをして答える。


 どうやらオレとカナミ以外は皆帰ったらしい。


「永久回避魔法……最近おかしい?」


「え?」


「以前はわたしが呼んでもすぐには起きなかったから」


「あー確かに」


「そんなに眠り浅いの?」


 オレの呪い(永久回避魔法)はその永続性の緊張を常に持たせる事で睡眠を妨げる。

 寝ようと思えば寝れるが物音1つ、上から拳が落ちてくれば躱して起きれる。

 5分毎に起きるような睡眠をするようなものだ。寝不足は不可避である。


「なんか進化した」


「ふぇ?」


 首を傾げるカナミ。


「具体的にはハナ姉の通常攻撃を避けれるようになった」


「わわっ!!」


 カナミが驚くのも無理もない。オレだってつい最近避けられる事を知って驚いているのだから。


「じゃあ強くなっちゃったの?」


「ああ、呪いが進行したな」


「どうなっちゃうの……?」


 カナミは心配そうにオレを見てくれる。


(昨日まではそうは思えなかったって事がなければ素直に嬉しいんだけどなぁ)


 過ぎた事を考えても意味はない。


「まだ誰にも言ってないんだけど先にカナミに言っとく」


「ん?」


「オレ、セルマスクに誘われて、受ける事にした」


「シロンくんすごい!!!!」


 カナミが今日1番の喜びを示す。行動としてはオレの両手を握って飛び跳ねまわっている。


「何もカナミがそんなに喜ぶ事もないんじゃないか?」


「シロンくんがすごい魔術士だって認められたんだよ!」


「そう言う訳じゃ……」


 否定しようも今のカナミに対して出来る自信がない。


「取り敢えずこれから生徒会室に行かなきゃならないんだけど――


「ケーキ……」


 急にカナミは大人しくなり睨んでくる。態度が変わり過ぎである。


「わかってるって。だから用事が済むまで待っててくれないか?」


「それくらいならいいけど……早く戻ってきてね」


「すまない」


「そう思うんだったら」


 カナミが目で訴えてくる。


「はいはい、追加で何か頼んでいいですよ」


「よろし」


 これくらい仕方ない事だろう。だから面倒臭いを理由にセルマスク加入を断ろうとしたのだ。


「それじゃ待っててくれ」


「いってらっしゃい」


 カナミは満足顔でオレを送り出すのであった。


(本当は元からケーキ好きなんじゃないか?)


 そう思わずにはいられない食い意地である。






 コンコンっ


「失礼します」


 本日2度目の生徒会室である。


「やっと来ましたね~」


「げっ……」


 どうやらオレは遅刻なようだ。

 確かに起きた時、教室に誰もいなかったしな。


「私様を待たせるなんて何様のつもり?」


 上座に2つの席に座るのはリア会長とキオ副会長の2人だ。


 そこから両サイドに2つずつ席があり内、リア会長側の下座の1席が空席だった。


 昼休みにはこれら椅子と机は配置されてなかったから放課後すぐに準備したのだろうか。


「ちょっと、あなた、私様を無視するつもり?」


 この私様さんは校内で有名である。彼女の席は残念な事にオレの隣(上座側)だ。


「無視なんかしてませんよ、ノトさん」


「なら謝罪の1つでもしてはいかが? そこに這い蹲って許しを請いなさい」


 有名な理由は2つある。


 ノトさんの有名な理由その1。超が付くほど傲慢な性格である。


「まぁまぁノトちゃ~ん、落ち着いてくださ~い」


「ぐぬっ……わかりました」


 リア会長にやめろと言われて素直に引き下がる。立場が上の人間には従順なようだ。


「席に座ったらどうっすか?」


 対岸(キオ副会長サイド)の上座に座る男子生徒が言う。


「あ、ああ、そうだな」


 言われたのでこの席については不本意ながら座る。


「はいは~い。全員集まったのでこれより顔合わせをはじめま~す」


 リア会長は手を叩いて開始宣言をする。


 オレの隣りに座るノトはこちらを見向きもせずリア会長とキオ副会長の方だけを見る。


「取り敢えず~、自己紹介しましょうか~。順番はそうですね~、特に意味はない序列順といきましょうか~」


 やはりこの着席の位置はそう言う意味があったのか。


 本人は序列に意味はないと言っていたが言葉に出した時点でこのメンバーの上下関係は決まったようなものだ。


 序列1位:リアベルナ生徒会会長


「セルシア魔法学校生徒会の会長を務めます~、リアベルナと言いま~す。得意魔法は第一型式と第五型式で~す」


 そう言って右手に炎、左手に氷を作り出す。

 ほぼ全校生徒に知られてはいるが近くで見るのは初めてである。そして見てわかった。


(なんだこの炎の質と氷の質は……!)


 フェルの緑色の炎までとは言わないがかなりの高温である事がわかる。そして左手の氷もおそらくかなりの低温であろう。氷の表面は水蒸気が凝固した際の特有の形を作っていってる。


(これが学校一の実力者)


 どうやらキオ副会長とノトさん以外は初見なようでキオ副会長サイドの2人の男子生徒も驚愕しているようだった。


「あ~、それと~、7年S組で~す。よろしくお願いしま~す」


 そう言って両手の魔法を消してから座った。


「次は私か」


 序列2位:キオ生徒会副会長


「8年A組のキオだ。2文字の名前だと言うのにリアのせいでつい先日まで知らなかった者もいるだろうが是非覚えておいて欲しい」


(それ……オレの事か?)


 後日、その事について(謝罪込みで)訊いてみたが特に皮肉で言った訳ではなかったらしく本当の事のようだ。


「得意魔法は第二型式だ。魔戦では無敗だがどうもリアには負けっぱなしでいる。これから1年ないし2年よろしく頼む」


 キオ副会長は魔法を見せる事なく座る。


「次はノトちゃんで~す」


「はい」


 序列3位:ノト


「6年S組、ノトと申しますわ。尊敬する人物は本校校長、次に尊敬するのがリア様ですわ。お二方共第一型式が得意なため私も第一型式を中心に学んでいますわ」


「ま~、いつもありがとございま~す」


 ノトさんの有名な理由その2。S組である事。それもS組内で1位の成績である事だ。


 性格がもう少しマシだったらリア会長みたいにカリスマ性のある人になってたと思う。


「何よ。目障りですわ」


 こう言う余計な一言がなければと多くの人が思った事だろう。


 容姿は悪くない。小顔でスタイルは抜群だ。だが金髪で縦巻きツインテールと言えば……わかってもらえる性格であろう。


 オレはノトさんから目を離して対面の2人の内、序列4位の席に座る男子生徒を見る。先ほどオレに座るのを勧めた生徒だ。


「次は僕っすね。僕は5年A組のイリューと言うっす。会長と副会長にすごく憧れてるっす。だからセルマスクの一員になれて感極まってるっす。僕なんて他の人と比べればまだまだっすから得意魔法なんて大層な事言えないっす。これからよろしくお願いっす」


 序列4位:イリュー


 イリューと言う名前を聞いたことがある。今年の5年生にはS組がないらしいが、それはS組レベルの実力を持った人が5年生の中で彼しかいなかったためだ。


 故に魔戦は無敗だったはず。いや、過去に1回負けた事があったか?


 いずれにしても実力はS組相当だ。


 同じ理由で8年生のキオ副会長もS組相当である。


 イリューの自己紹介が終わるとなると――


「では次ど~ぞ~」


 リア会長に促されてオレは立つ。


「6年A組のシロンと言います。得意魔法なんてありません。よろしくお願いします」


 そう言ってオレは座る。


「……さっきから気になってたのだけど、どうしてあなたみたいなのがここにいるのかしら。言ってはなんですがここにはS組かS組相当の実力者が集まっていますわ。あなたみたいな半端者がいるべき場所ではないと思いますわ」


 ご尤もな意見である。正直オレもこのメンツを見て帰りたいと思っているのだ。


「まして得意な魔法もない。ますますここにいる理由がわかりませんわ」


 オレ自身がそうだと思っているため反論のしようがない。さて、どうしようか。


「まぁ待て」


「キオ副会長」


 助け舟を出してくれたのはキオ副会長であった。


(間違っても変な事を言わないでくれよ……!)


 ただキオ副会長はしっかりしているとは言っても何気に危ない人である。それもリア会長以上に、だ。


「シロンは確かにS組がある学年のA組だ。ノトより実力は劣るだろう。君はセルマスク2年目と言う理由もあってその席であるのだがちゃんと実力も含めての意味もある。……これ以上言う必要もないな?」


「で、ですが……!」


 ノトさんはそれでも不服なようで不満を言おうとするも相手が相手なので口をパクパクさせるだけだった。


「それにシロンは得意な魔法がないとは言うが我々から見ても秀でた才能がある」


「キ、キオ副会長、それは!」


 オレが止めようとするも虚しく。


「リアの魔法を解呪してみせた」


「「「ええーーー!!!!????」」」


 オレ、リア会長にキオ副会長を除いた残りの3人が異口同音で驚く。


 無理もない。何も補足せずに言えば誰だって驚く。それはリア会長と魔法の試合を行えば勝率がある事を意味するのだから。


 オレはこうなる事を恐れていた。


 リア会長は昼休みに解呪された事を悔しい素振りは見せなかったものの言葉では悔しがっていた。


『かなり弱めの金縛りだったのですが~、こうもあっさり解かれると凹みます~』


(“かなり弱め”と言う言葉を使うあたり負け惜しみに近い何かを感じざるを得ないよな)


 だからもしリア会長が助け舟を出すなら――出すとは思えないのだが――この補足をするだろう。


 だが、キオ副会長はそんな事は考えないだろう。現に考えずに言った。そしてこうなった。


「か、かかか会長! それは本当っすか?」


 イリューが早速リア会長に尋ねる。


 にこ~


(にこ~、じゃねえよ!! 顔だけで言葉を出すな! そしてすぐに訂正しろ)


 本人は肯定していないと言うだろうがその笑みは世間一般では肯定を意味するんだぞ。


「嘘……ですわよね……?」


 どうやらこの組織は初日にして嵐である。オレはどうやってこの嵐を避けるか考えていたと言うのに。


「シロンさん、会った当初はなんだこいつとか思ってすいませんっす!!」


 イリューが全力で謝る。


「いや、だから――


「あまり時間がないですし~、アクィナ君が蚊帳の外状態ですよ~」


 さっきから先ほどの驚きを除いて一言も喋らない最後の男子生徒が驚いてリア会長を見つめる。


(確かにこのカオスな状況で中心に引っぱり出されるのはやぶさかだよな)


「アクィナく~ん、自己紹介お願いしま~す」


 しかしリア会長、これをあっさりスルー。


「は、はい……」


 アクィナが立ったところでどうやらノトさんとイリューは落ち着いたようでそれぞれ咳払いしてから席に座る。


「に、2年S組のアクィナです。憧れの人は新緑の疾風(ブライトゲイル)様です。あの人に憧れてシュピーンって高速移動出来る魔法を頑張ってます。よろしくお願いします」


「君があの魔戦でおもしろいものを見せてくれたのか」


 そう言うのはキオ副会長である。


 2年生と言う事は前回の魔戦が初めてであるから“あの魔戦”と言うのは1つに絞られるだろう。


「リアがおもしろい人材を見つけたと言って今日の今日まで誰か教えなかったのも納得だ」


「そうでしょ~」


 だがオレはその魔戦の最終日であるS組達の試合を諸事情で見ていないからなんの事かわからない。


「まさかあそこまで素早いとは思わなかったっす」


「年齢の割に見事だとは思いますわ」


「ありがとうございます!!」


 イリューは別としてノトさんすらも褒めるほどらしい。


 オレはリア会長と目が合う。

 オレだって気付く。これはマズい事が起きる前兆だって事くらい。


「あら~、シロン君は褒めないんですね~。私の魔法を敗れるほどの実力者は当然だと考えているのでしょうか~」


 この会長、あからさま過ぎるほどにオレを目の敵にしていないだろうか。


 とは言えここでアクィナについて知らないと言うのは危険である。


 1番盛り上がる魔戦最終日を見ずに休んだと言う事である。

 全校生徒が見に来るこの日に休むのは色々疑われかねない。骨が折れていようが――治癒魔法で治せるけど――見に行くものなのだ。


「い、嫌だなぁリア会長、そう言う訳ではありませんよ。すご過ぎてどう褒めていいのかわからないんですよ」


「それは褒め過ぎじゃないかしら~」


 この人は鬼か。


 とにかく褒めねば。どう褒める? 地雷は踏むべきではない。


 アクィナはどうやって勝った? 素早いのだ。どうやら新緑の疾風(フェル)に憧れているらしく真似ているらしい。あの大火力魔法を? 流石にそれは無茶だ。


 ダメだ。必死に考えても思い付かない。


「すばらしいものを見れたと思うよ」


 結局言葉に出来たのはそんな曖昧な褒め言葉だけであった。


「ありがとうございます!」


 どうやら地雷は踏んでいないようだ。ふぅ。


「自己紹介も済みましたし~、活動は明日からで~す。昼休みには~、ここに来てくださ~い。とは言っても全校生徒の皆さんの前での~、就任式とその準備のようなものだけなのですけど~。なので本格的な活動は明後日からで~す。ファイト~いっぱ~つ、ですよ~。今日はお疲れ様でした~」


「「お疲れ様でした!」」


 3位以下4人が返事をして今回はお開き……となる筈がなく。


「あなた、本当はアクィナの魔戦見ていないのではありません事? それに最初は驚いたにせよ私様はあなたがリア様の魔法を解呪しただなんて思えませんわ」


 イリューとアクィナが帰っていく中、いきなり問い詰めてくるノトさん。鋭い。


 アクィナの魔戦については言い訳のしようがないが、後者の方は天然副会長と鬼会長のコンビネーションで弁解不能になってたからな。それに関してはここで真実を言うべきだろう


「いやそれは――


「確かにリアの魔法を解呪したぞ」


 キオ副会長が割って入る。


 キオ副会長、その言葉には2つ足りないものがあります。正しくはリア会長のかなり弱めの魔法を無意識に解呪した、です。“無意識に”は入れなくても構いませんけど“かなり弱め”は是非入れてください。


 と、言おうにも言えない。

 体が動かないのだ。


(これって……)


 視界に入っているリア会長を見るとこちらを見て笑っている。


(この鬼会長め!)


 昼休みの話を聞くにキオ副会長はリア会長の魔眼発動を察知出来るって言ってたが何故今は出来ていないのだろうか。


「キオ副会長が仰るのなら私は信じましょう」


「ここにいるのは皆トップレベルの実力者達だ。選んだのは他でもない私とリアだ」


「そうでございましたわね……。無礼な発言を致しました事をお詫び申し上げますわ」


「気にするな」


「ありがとうございます。お疲れ様でしたわ」


 そう一礼してノトさんは部屋を出て行く。


「リア、先に寮に戻っている」


 キオ副会長も部屋を出て行く。


「はぁ……」


 ノトさんが出て行くのと同時に金縛りは解けた。部屋にはオレとリア会長の2人きりだ。


「リア会長……」


 オレは半眼でリア会長を睨む。


「何ですか~?」


「惚けないでください」


「あら~?」


 リア会長は何を言ってるかわからないわ、と言った具合で細い指を顎に当てて首を傾げる。


「あ~! 私の評判が落ちてしまいました~! 困りました~」


 全然困っていない顔で言われても説得力の欠片もない。


「これはたいへ~ん! シロン君、どうしましょう~」


「どうしましょうってあなたが仕掛けた結果じゃないですか……」


 いい加減相手にするのも疲れたので色々諦める。


「なんの事を言っているのかわかりませ~ん」


 そう言ってリア会長は荷物を持ってオレとすれ違う際にこう告げる。


「他の方々へ劣等感なんて抱かなくてもいいのよ」


「え……?」


 先ほどまでのリア会長と同一人物には思えないようなしゃべり方だった。


「あ、そうです~。さっきの金縛りはキオには秘密にしといてくださ~い。それではお疲れ様でした~」


「お、お疲れ様です……」


(さっきのは……気のせいか?)


 だが言った言葉は事実だ。間違いない。


「はぁ……やられた」


 完全にやられた。


「なんでそんな事まで見通すんだよ」


 ギリギリでリア会長に聞こえる声量での独り言だ。もしかしなくてもリア会長は笑っているだろう。


 オレがリア会長を始めあの5人に劣等感を持っていたのは事実だ。5人共オレが手を伸ばしても届かない高みに立つ実力者達だ。


 オレがそんな劣等感を抱いている事にリア会長は気付いていたからこそ、キオ副会長の爆弾発言に何も言わなかったのだ。少なくとも昼休みの時点には気付いていただろう。


 考えてみれば行動に矛盾があった。昼休みでは負けず嫌いな感じであったのに放課後になるとそうではなくなった。


 そうした理由はともかくリア会長はオレのそんな劣等感を和らげるべくオレを序列5位の席に座らせた。これ以上は実際の力関係で敵わないから無理なのだろうが、本来なら最下位となる筈なのにそうでない事はおかしな事だったのだ。


 そしてもう1つ大きな問題があった。それがノトさんやイリュー、口には出さなかったもののアクィナはオレとは逆に優越感を持っていた。と言うよりこれはオレを格下だと見下していたと言った方が正しいだろうか。


 そこでリア会長は意思の疎通をしていなかっただろうが、キオ副会長の証言でオレを実力者だと皆に知らしめた。


 リアベルナの足下には及ぶ実力――その事は彼らにとって自分より同等かそれ以上だと認識させるものだ。これによってあの3人はオレを格下とは思えなくなる。

 さらにリア会長は明言こそしていないが肯定を示唆している(しかしこれは否定しているのだが)。


 リア会長とキオ副会長2人の証言はあの3人にとっては絶対だろう。きっとあの2人が黒と言えば白も黒になるのだろうな。


 そう言う訳でいらない誤解を招く事となってはいるが、リア会長はオレに居場所を作ったのだ。


 こんな事を言われるまで気付かずして何にやられたと言えようか。

 終始リア会長には遊ばれていたような気がするが借りが出来てしまった。


「でも返せそうにないよなぁ……」


 相手はあの学校一の天才リアベルナである。もちろんフェルは規格外なのでこの際除外しての話だ。


 完全無欠の天才にして全校生徒だけでなく教師をも惹きつける美貌とカリスマ、これらに加えて希少な魔眼持ちである。


「鬼に金棒に太鼓でも背負ってるのだろうか……。あれ、ライジンは金棒なんて持ってなかったな」


 以前メイトナス家メイド兼オレの家庭教師であったオルラが見せてくれた東の国の絵画を思い出そうとする。なんでも雷を自在に操るのだとか。


「国中のどこにでも落とせると言うのだから相当な魔術士に違いないだろうな」


 話が逸れた。


「まずはカナミと一緒にいつもの喫茶店に行くか」


 オレは荷物をまとめてカナミの待つ教室へと向かう。

フェルとアクィナでおねショタ作れると一瞬思いましたが、フェル(17)、アクィナ(12)ですしあまりそうでもないような……。

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