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五十二話 説明だなんてもったいない!? 2

俺、ヨルダ、ユーデリア、それとシャルカーニュとが食堂に集まり、いつもの……ではなく。約一名が増員された中での食事は普段通りに始まる。


当然、話題は昨日の一件で持ち切りだったのだが。そこで新たなる発見が幾つかあった。


まず一つ目だが、それはヨルダとミアリーとの関係性だ。


あの白魔導士ミアリー、実は彼女……ヨルダの元いたギルドメンバー。


つまり行方不明となっていた、そのうちの一人が独立の後、結成したギルドに所属していたらしく。その辺りの繋がりから彼女等は互いを知っていたんだそうだ。


ちなみに。なので彼女のいたギルド『魔倒千まとうせん』は暫くの間マスター不在であり。だからこそミアリー達はその者の捜索も兼ねて今回の討伐依頼に参加していたのだと言う。


まあその辺りの事は正直、俺にとってはどうでも良いがな。それに多分ソイツは、ヨルダ以上に俺との因縁があるのだろうし……


お次はエスピリカについてだ。


とはいえ、もう彼女は放免された身であり、もうこれ以上何も言う事はないはず……と、思うだろうが。


そうではなく、エスピリカに対してのヨルダの認識についてだ。


何せ、彼女は離業術者。本来ならば使用人などしているはずのない超有名人なのだからな……しかし。


彼女もまた、風の噂か『エスピリカ死亡説』は何処かで聞き及んでいたんだそうで。


それをすっかりと信じ込んでいたヨルダは、本人である離業術者ことエスピリカが現れた際も同名なだけの別人と勘違いしていたんだそうだ。


まあ、それであっさりと教育係へ、そして次は使用人へと、少女は職を移す事が出来たという訳だな……と。


俺が入手した新情報はこれくらいだろうか。




とにかく、そうして皆会話しながらも朝食を進め。


「おいユーデリア、食事が終わったら街に行くんだから、お前もすぐに支度を……って、おい、俺の方に移すな。野菜もちゃんと食べろ」


「しっ!先生大声出さないで、お姉様にバレたらどうするの?」


「何だ娘っ子……じゃなくて妹君よ!これ程美味い飯が食えぬと言うのならこの私が食べてやろうか!?」


「……ユーデリア、お前またやったのか!?」


ユーデリアはいつも通り野菜を俺に密輸し。シャルカーニュはそれを狙い。そしてヨルダは静かに怒り。


「はいこれ!!食後の紅茶!!」


「サブリナ、お師匠様に掛かるといけません。もっとゆっくり置くのですよ……」


サブリナは何故かまだ俺に対してぷりぷりと怒っており。それをエスピリカが窘めている。


と、いうように……まあ色々と騒がしいが、終わりの時が近付いていた。


そう、ごく自然に、当たり前のように。


だがしかし、次に放たれたヨルダの発言をきっかけとして事件(?)は起きた。


「……そうだシャルカーニュ。まだ聞いていなかったが、お前はどうしてこの男について来ると決めたんだ?」




それは特別何でもない、ごく普通な疑問をぶつけるような言の葉であった。


それは俺かて分かっている……だが、相手が悪かったのだ。


何せその相手とは、あのシャルカーニュなのだから。


しかし、責任を彼女ばかりに押し付ける事は出来ない。油断していたというか、とにかく。


彼女への口止めを忘れていた俺にもその一端はあるのだ。


とはいえ、悔やんでももう遅い。


そうして……シャルカーニュは言ってしまうのだった。


「ああ、それはだな……」


「シャ、シャルカーニュ!!よせ!!」


「何分、この男が私を傷物にしたのだからな。だから私はその責任を取らせるためここにいるのだ」


そう、例のアレだ……違うと言っているのに。しかも言葉足らずに。


そのままではとんでもない誤解の生じるであろう、そのような問題発言を。


「「「「!?」」」」


その瞬間、俺とシャルカーニュ以外の四人がまるで石像のように不動となったのは言うまでもない。


「…………はぁ」




それで結局、だから何なのかと言うとだな。


……悲しい事にそれからというもの。女性陣の俺に対する態度がおかしくなってしまったのだ。


そうだ。それこそが事件なのである。




その後必死に弁明はしたのだが、場の空気は変わらず。


だが時間が時間という事で、俺達は散り散りとなり。


ヨルダは仕事関係で何処かへと出掛けて行き。シャルカーニュは二度寝。サブリナとエスピリカは屋敷の掃除へと移り。


そして、俺とユーデリアは集会所へと向かっている最中なのである。


しかし……やや空気が重い。


それは俺となかなか目を合わせようともせず、ただひたすらに沈黙しているユーデリアが原因だ。


コイツ……あれだけ必死に真実を打ち明けたというのに、まだ信じていないというのか。


とはいえ、ならばこれ以上話した所で……と、そのようにして。


俺は打つ手もなく、彼女と同様無言でいるしかなかった。

いいね、感想等受け付けておりますので頂けたらとても嬉しいです、もし気に入ったら…で全然構いませんので(´ー`)


投稿頻度はなるべく早めで、投稿し次第活動報告もしています、よろしくお願い致します。

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