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二十五話 協力者だなんてもったいない!! 2

「オレはミゲル……名前だけで良いだろ?どうせオレもアンタの名前なんざすぐに忘れるだろうからな。まあそーゆう訳だから、よろしく。ただし、オレの邪魔だけはすんなよ?」


次に、アダレスに続いてその名だけを告げたのはミゲルという男だ。


金髪に青眼、身長は普通。器量は良いが目付きだけは嫌に鋭い。ちなみに言うと接触直後よりその眼光は俺へと向けて冷たく放たれ続けている。歳はまあ、恐らくは俺と同程度だろうか。


それと魔物の目を欺くためなのか、ミゲルの全身を覆うローブには褐色と緑の配色がなされている。加えて質まで良さそうだ。もしかすると金持ちの家の息子なのかもしれない。


また、そんな彼は魔法使いを生業としているのだろう。


[ Lv ]29

[ 体力 ]1970

[ 魔 力 ]299

[ 攻撃力 ]181

[ 防御力 ]182

[ 俊敏性 ]364


高い魔力と引き換えるようにしてある、やや物足りぬ攻撃と防御。カモフラージュを目的としている、つまりは『敵と直接に接触しないのであろう者の服装』、それらを見れば聞かずとも容易に推察出来た。


あともう一つ、この三人の中で一番性格が悪いのは恐らくコイツだという事もな。まあ最も、そんなものは何を見ずとも瞬時に理解出来たのだが。


「じゃあ、最後は私か。私はミアリー・ローズウッド。職業は白魔導士でヒーラーをしているのよ、よろしくね」


そして最後に、自身をミアリーと名乗ったのは黒色のローブに身を包み、青い長髪を持つ年齢不詳の小柄な女だ。


その笑みはやや社交辞令的な感が否めないが、それでもこちらを睨め付けはしない分ミゲルよりかは遥かにマシな性根をしていると思われる。


[ Lv ]27

[ 体力 ]1533

[ 魔 力 ]400

[ 攻撃力 ]114

[ 防御力 ]129

[ 俊敏性 ]366


そんな彼女のステータスはこのようなものであった。


レベルも何もかも他二人と比べ総じて低いが、魔力だけは段違いに高い。まさにヒーラーとしては打って付けの人物だ。


と言うか、まずそもそもとしてこの三人は前衛、後衛、回復役と、皆しっかりと役割が存在しており無駄がない。


流石、指名手配の魔物を討伐しに来ただけの事はある。これならばきっと、依頼は成功裏に終える事が出来るだろう。


強力な助っ人がいてくれるのだからな……とは言っても俺よりは格下。それが『かの有名な』とまで言われているのは甚だ疑問ではあるが。


等々、思案していた時だった。


何はともあれ、彼等は味方であると。そんな彼等と共に、これからは協力して依頼に挑めるのだと。俺はそう思っていたのだ。


……だが、しかし。


「ところで、アンタの職業は何なんだ?」


「ん?俺はそこの娘と同じく錬金術師だが」


ミゲルからの問い掛けに答えた途端、空気は一変する……また、それと同時に俺は悟った。


残念ながら、先程の予測は外れていたのだと。


「何だと!?お前ら揃いも揃って非戦闘職なのかよ!?なーんだ、だったら協力する義理も必要も無いな!!非戦闘職おにもつ二人組なんかお断りだ!!」


そうして突然にも、ミゲルからは言の葉という名の冷や水を浴びせ掛けられた。




少々迂闊だった。彼ばかりを責める事など到底出来ない。何せ、当初の彼等の様子を俺は知っていたはず……そう、この冷遇は本当ならば回避出来たのだ。


俺がユーデリアに釣られ、ぼんやりとしてさえいなければな。


「え?……ミ、ミゲルさん……?」


一方、急な拒絶を受けユーデリアは困惑しているようだ。


「落ち着けユーデリア、彼の言い分も理解出来る。協力者としてやって来た者が非戦闘職となれば誰だって良い顔はしないはずだ」


そんな彼女と三人との間に立ち、俺は言った。ちなみに、これはこの俺自身を盾とした『逆上した彼等に危害を加えられる恐れ』に対しての予防策である。


……が、その必要はなかった。


「ふーん、そっちの仮面野郎はまだ分かってるじゃねえか。まあそういう事だから、じゃあな……分かってると思うが、おこぼれ目当てで俺達の後をついて来たりしたらぶっ殺すからな!?」


三人はミゲルが発言を終えた直後、ダンジョンへと向けて一斉に歩き出して行ったのだから。


しかも先程まで会話していた俺達の事など、まるで見えていないといった風で。


「そ、そんな……そんなのあんまりよ!!だったら何でさっきまでは私達と会話してたのよ!?元から協力するつもりがなかったんなら無視すれば良かったじゃない!!」


だがしかし、それをこちらの娘は看過出来なかったのだろう。我慢の限界といった様子でユーデリアが三人へと声を上げる。


すると、そこで初めて三人の足が止まった。


「それは俺達の協力者、つまり君達の中に凄腕の冒険者がいると聞いてな。それがどんなものかと気になっていたから話くらいは聞いてやったというまでだ。


だが、蓋を開けて見れば〝片方〟はまだ仕方ないとしても、〝もう片方〟までもが非戦闘職、それも男ときた。受付嬢が話していた者の性別は女であったにも関わらずな……とんだ期待外れだったよ。


とにかく、そういう事だ。悪く思うなよ」


「じゃあねお二人さん、危ないから早く帰った方が良いよ〜」


無言のまま、こちらへとまるでゴミを見るような視線を飛ばすミゲルに代わり、アダレスとミアリーが彼女の問いに答える。


とは言えただそれだけであり。やはりというべきかそれを終えると三人はまた歩き始め、とうとうダンジョンの中へと姿を消した。


そうして、この場には俺達だけが取り残される……


「何よ、何なのよ……酷いじゃない!!全くもう!!こんな事になるんだったら話し掛けたりするんじゃなかったわ……」


「ユーデリア、あまり気にするな。こういう事は良くあるんだ、非戦闘職の者は特にな」


こちらはまだ、動けそうにもなかった。

いいね、感想等受け付けておりますので頂けたらとても嬉しいです、もし気に入ったら…で全然構いませんので(´ー`)


投稿頻度はなるべく早めで、投稿し次第活動報告もしています、よろしくお願い致します。

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