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gift  作者: 荒馬宗海
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シン・鬱 3

シン・鬱 3


grok

「認識する」位の意味で

いいんでしたっけ?

『異星の客』で。

ハインラインの。

確かマスクのAIもそんな名前でしたね。十中八九元ネタは其れでしょうけど。


「深淵をのぞく時深淵もまたこちらを覗いているのだ」

此方は御存知ニーチェ。

超人哲学で御馴染みの。


此の物語に於いては深淵に有るーー底で待ち受けているのは鏡です。

そして認識(grok)が才能(gift)に直視することを無理強いするのも、また鏡です。


どういうことかというと……。

本編をどうぞ。


今日、意図せぬ力の暴走が人の命を奪おうとした。それは久志にとって予兆とか思えなかった。やがて当人に如何ともしきれなくなった凶悪な暴虐の嵐が、ありとあらゆるものを呑み込み破壊し尽くす未来しか見えなくなっていた。                                     

ただ一人外界から隔絶された孤独な魂は、自分自身という獄の中、何人も犯すことなどかなわぬ絶対領域の囚人となり、血の涙を流し、悲鳴をあげていた。その身を引き裂かれんばかりに、久志は心の中で慟哭した。

 在るまじきもの――“破壊の神”――――

 少なくとも、人の内に在ってはならぬ“才”――――

「じゃなきゃ、たかが一人の人間をこんなに苛み、苦しめられるものか! 

こんなにも追い込んで、こんなにも絶望させられるものがある筈が無いじゃねえか!」

“才能”は久志の精神を蝕む。侵食は全てを徒爾と諦めさせ、其処から生じる虚無は自我という自重をいよいよ耐えられないものとした。

(…………)

 “才能”は間違いなく、荒木久志という人間の魂を、磔刑に処していた。

「…………」

 人の生などというのは儚い現象――意志の曳く影。世界などというものはそもそも盲であった意志が向いた先に視ている――認識している表象。だが、今の久志にとっては、「認識する」などというものは、外に対しては、猫じゃらしに跳び付き戯れる猫の如き気安さで、有ることのみを知覚するや否や反射的に対象を消滅させんとする衝動であり、内に対しては底無しの深淵に潜む鏡に相対することを無理強いする強制力でしかない。

ダライ・ラマ十四世は言った。

「幸福とは人生の目的である」と。

 しかし、久志にはそんなものはもう何処にも見出せないはしない。

「そんなものが一体どこにある?」

 荒木久志はあまりにも罪深い。

「…今すぐ死ぬしかないのに…………」

 それなのにどうしようもない。

 たかが知れた儚い影法師だというのに。


と、いう訳で“8”は結構ガッツリと鬱(プチヤンキーものを含む)をやってみました。


お気に召して頂けたようでしたら、ブックマーク、好評等して頂けると有り難いです。より多くの方の目に触れる機会が得られる様なので。


御意見・ご感想等も大歓迎です。


此の物語ほお話自体はもう最後迄細部迄ガッチリ決まってしまっているところもあるので、今後の話に反映させるということにはならないかもしれません(其の事が従来の私では有り得ない分量を連日Up出来ている要因です。何しろ構想自体はかなり昔から有りますから)が、今後の励みになりますし、


何より作者は喜びます。

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