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gift  作者: 荒馬宗海
27/107

C 3

 今後も暫く少々難しく感じられる記述が続くと思いますが、某自称国際政治学者程「中味が無いのに無駄に解りにくいものにはならないと思います。流石にあそこ迄は……。

 全○人民大会に於いては現総書記の功績――英雄的偉業の数々が列挙された後、彼の名を冠した思想なるものが全ての教育機関における必修科目となった。其れ迄にも思想なる科目はあったのだが、それは偉大なる初代総書記の名を冠したもののみであり、この新科目によって現総書記が彼に比肩する偉人であることを人民に誇示している訳である。同時にそれまでの憲法に記されていた『総書記の任期は二期十年までとする』という条文が削除され、無期限とされることが全会一致で可決されたのだが、此れは現総書記が事実上終身総書記長となったことを意味する以外何ものでもない。かくして彼の国に“皇帝”が復活することとなった訳である。“皇帝”が台頭し始めた当初、USの情報機関はこの人物に関するリポートの中で其の政治思想を「紅よりも紅い」と評していていたのだが、現在の独裁ぶりを鑑みるに「然もありなん」という他はない。

 ニッポンの民主自由党の某幹事長は親C派――国内の右派勢力には媚C派とさえ見なされている――で知られるのだが、彼に謂わせれば、「Cとは冬の時代もあったが、今は春を迎えている」だそうである。セ〇カク諸島付近の領空と領海は嘗て無い規模と頻度で侵犯され、現状実行支配されかねない勢いだというのにも関わらずに、である。後に此の幹事長は五年間の間に約五十億の政策活動費を受け取っていたこと、及び此の方が代表を務める資金管理団体が約三千五百万円分の書籍が購入されていたことが取り沙汰されることとなるのだが、「政界を引退する」ことで何の説明責任も果たさず、何の咎にも問われずに済んでいる。因みに此の党本部で行われたた政界引退会見は十分程度のものであったが、側近を同伴させ、冒頭に用意した原稿を読み上げ、次の衆議院選挙に出馬しないを表明した後の記者との応答では、傍らに立たせた此の自身の最側近に多くを頼り(やらせたと言うべきか……。其の様を介護と言う者もいた。元経済産業相を介護人にしているのだから、矢張り大物政治家ということなのだろう)はした。しかし、気に入らない質問をした記者に対しては、凄んだ上できっちりと、御自らの口で、「お前」呼ばわりし、「バカヤロウ」と言い放っている】国に対して、

 ああ。国際政治学者というのは物語に出てきた某元都知事の方ではないです。先達の方では無く後発の方です。誤解してしまっては余に先達に失礼です。到底並べられるレベルでもないです。


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