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プロローグ
変身ヒーローものです。但し、子供向きではなく、リアルな。
『悲鳴』のep5で構想を示したものです。
主人公は、最強、無敵、無双、チーターetc…。略全ては足元にも及びません。但し、こと戦闘に関しては――ただそれだけです。
プロローグ
夕暮れ。
それはさっきまでと変わりない。
荒木久志は坂道の途中でぼんやりと立ち尽くしていた。
服装は濃紺のスーツに白いワイシャツと赤のネクタイ、それに黒い靴下と黒い革靴。極めて無難なリクルートスタイル。それに久志は見事なくらいに着られている。
「……夢でも見てんのかな…………」
久志は抑揚のない声で呟いていた。
痺れたような頭で考えてみる。
「さっき一体なにが起こったのか?」を。
「…………」
まるで現実感がない。
さっきまでは嫌になるくらいいつも通りだったのに。
さっきまではあまりにもありふれた普通の一日だったのに。
それなのに…………。
主人公は、たかが知れた、か弱く、なさけない、ごくありふれた、只の一人の人間に過ぎません。
主人公は本当に貧弱で頼りない弱者なのです。
今後も宜しくお願い致します。