表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
770/1070

第739話 境内戦争 ─強襲─

 

「───」


 俺達の目の前に突如として現れた───要するに、強襲してきたのは月光徒の『付加価値(アディショナルメンツ)』の3人───オイゲンとシュベック・ライザであった。


「リューガさん...気をつけてください、奴らは危険です」

 ステラが、警戒したような感じでイブの腕を掴みながらジッと3人を睨んでいた。


 俺達も一度、目の前の3人にあったことがあるから知っていた。

 あれは、22の世界での出会い。忘れたくても忘れられないような出会いが、そこには存在していた。


 目の前にいるのは、圧倒的強者であった。そう、彼彼女は嘘紛いなくこの世界の最強の一角だろう。

 それこそ、24の世界で戦ったアンナだって俺の『憑依』が無ければ、倒すことはできなかったはずだ。


 まず、真ん中に立つ金髪ロングの、槍のように長い斧を持つイケメン───『趣味嗜光』のオイゲンだ。

 彼は『付加価値(アディショナルメンツ)』の古でもあり、その強さは理解できる。


 そして、俺達から見て左側にいる紅蓮の髪を持つ美少女。白い日傘を差しながら厭世観がたっぷりと含まれた目でこちらを見てくるのは『風月鬼(ヴァンパイア)』のシュベックだ。

 彼女は、『付加価値(アディショナルメンツ)』の陸であり、それなりの強者であることは間違いないだろう。


 最後に、俺たちから見て右側にいる緑髪を持つ妖艶な女性───『良心』のライザであった。

 彼女も、『付加価値(アディショナルメンツ)』の玖であり、アンナよりも上だ。


 ───というか、戦闘力という観点から見ればアンナに「負ける」人物はいないだろう。


 アンナの能力である『Don't touch me!』があるため、アンナに「勝てる」人物もいないだろうが。

 あの過去回想を見るに、チューバから貰った能力だろうからチューバは勝てるだろう。それと、もう一人のオレであれば、同じ戦法で勝てるはずだった。


 それ以外の『付加価値(アディショナルメンツ)』の能力は見たことがほとんど見たことがないに等しいから、正確に判断できるかはわからない。


「───『チーム一鶴』。これ以上の悪事はやめるんだ。悪事を積み重ねると、俺が愛しながら壊せなくなる」

 オイゲンは、真剣にそう口にする。


「悪事を行っているのは、そっちだろ。月光徒さんよぉ!俺の仲間を返せ!」

 そう声をあげるのは、俺───ではなく、オルバであった。


「仲間を返す条件はこちらから提示しているはず!返してほしければ俺達に立ち向かってこい!返り討ちにしてやるけどな!」

 オイゲンは、そうノリノリで答える。


 仲間を助けるためにも、この3人との戦闘は不可避だろう。もしここで逃亡を選ぶとしても、オイゲンは許してくれなさそうである。


「ならば───」


 ここで全員を相手にする?否、そんなのは無謀だ。能力がわかっていない───オイゲンの能力は『森羅反証』であることはわかっているが、他の2人はわかっていない。

 能力がわかっていない奴らを含めた猛者3人は相手にしたくない。これは、先程まで迫ってきていた月光徒達とは違うのだ。


 彼らは、チューバなどの月光徒の幹部級が選んだメンバー。


「───ならば、戦争だ。オルバ、リミア!2人はシュベックを!イブとステラの2人はライザを任せる!俺はオイゲンを相手にする!」

「個人個人で分かれるのか。面白い...その戦争に乗ってやるよ」


 オイゲンはそう言うと、笑みを浮かべた。そこには、喜び───とはまた違った、感情が含まれていたような気もする。


「リューガを()した後、皆を()してあげる。楽しみに待っててくれ」

 その刹那、俺達に接近してきたのはオイゲン。


「───早速ッ!」

「間に合えッ!」


 その言葉と同時に、俺達と『付加価値(アディショナルメンツ)』を分断するように床を突き抜け地面が出てくる。接近してきたオイゲンそれに阻まれ───



「───何!」

 消えた。


 目の前から、事象がねじ曲がるようにして床を貫いて伸びてきた地面の壁が消えた───否、無かったことにされた。


「リューガ、戦闘だよ。外に───」

 オイゲンが、俺に触れようとしても『Don't touch me!』があるために触れることができない。


「外に行くなら、そう言いやがれ。触らなくても出てやるからよ、障るな」

「───」


 俺は、そのままオイゲン達3人がやってきた穴から外に出ていく。

「───赦さない...」


 オイゲンは、小さくそう呟く。だけど、その声はその場に残された4人にのみ届き、リューガには届かない。


「───『羅針盤・マシンガン』!」


 ”ドドドドドド”


 リューガを掴もうと接近したオイゲンに、オルバが『羅針盤・マシンガン』を放つものの、オイゲンはその行為を「無」に返して、そのまま上空へ飛んでいく。


「行っちまった...リューガは、大丈夫だろうか?」

「リューガならば、大丈夫だ。死にこそすれど、負けはしない」

 イブは、リューガのことをそう評する。死亡しようが、最終的に勝利を掴む───それがリューガだと表現したのだった。


「イブさん!ステラ達も倒しましょう!早く、皆を助けたいです!」

「そうだな...その意気だ」


「それで、私の相手だって言う人物はどなたかしら?異常なほどに愛してあげたいんだけど」

「───俺達だ」

 そして、イブとステラが一歩前に出る。


「私の相手は...2人共失敗作。よかった、私と一緒ね」

 シュベックは、オルバとリミアを見てそう口にする。


 ───勝負のカードは決定した。戦闘は今、開始する。


 リューガvsオイゲン

 オルバ・リミアvsシュベック

 イブ・ステラvsライザ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ