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第720話 三度目の正直

 

 ここは、リューガ達が23の世界の時空の結界を通って到着した24の世界。リューガ───俺達は、24の世界にやってきたのだった。


「───ここが...」

 俺達は、24の世界を一望できるであろう丘の上に転移した。ここから、世界の全貌が見えるだろう。


 この世界の真ん中には、円形の巨大な湖があるようだった。眺めてみればみるほどに巨大。ここに、ネッシーがいると言われれば信じてしまいそうな程巨大な湖だった。


「24の世界、やっと来れたみたいだな...」

 イブはそう口にする。そう、俺達は何度も23の世界で戦争を繰り返していた。その甲斐あってか、俺達は24の世界へ辿り着いけていたのだった。


「───と、目前の目標はアイキー探しか」

「そうだね。23の世界で時間食っちゃったから早く月光徒のアジトまで皆を助けに行かないと」

 最近の俺達の旅の本筋は、月光徒に連れ攫われてしまったショウガ達『チーム一鶴』のメンバーを救い出すことなのだ。

 イブだって、本当は好戦的な性格ではないのだけれども連れて行かれたステラを助けるために俺達に協力してくれていた。


「───もう、誘拐されてから1ヶ月か」

 もう1ヶ月。まだ1ヶ月。個人的には、もう4ヶ月程経っているような気もする。だけどまだ、大体1ヶ月くらいしか経過していないのだ。


「できれば、24の世界などはブーストしていきたいな」

「そうだね。お仲間を助けたいのなら早いほうがいいかもだし」

 リミアは、ショウガ達が連れて行かれてから仲間になったので、ショウガ達の話こそ聞いたことはあれど、対面したことはない。


「───じゃあ、とっとと進もうぜ!アイキー探しだ!」

「そうだな。アイキーなんか無闇矢鱈と探して見つかるものじゃないし。村に寄りながら探そうか」

「あぁ、そうだな...」


 俺達は、湖の周りを反時計回りに歩いてアイキーと村を探し始めたのだった。



 ───もし、これが時計回りであったら今後の運命を大きく変えていただろう。


 リューガ達が進んでいったのは反時計回り。一方、ガープが行った24の世界唯一の村があるのは時空の結界を潜って時計回りに進んだ方向にある。


 リューガ達は、その村に到着するために湖の周りをほとんど周らないといけないのだった。その時間の差が、今後の運命を大きく変えた。

 それを例えるのであれば歯車だった。リューガ達『チーム一鶴』も月光徒もガープも、運命を動かすための歯車に過ぎない。

 だが、その歯車が少しズレたために未来が、運命が変化したのだった。


 ───いや、リューガ達は最初から反時計回りに移動する運命だったのだろう。


 運命は()()()()()変わることができない。

 だからこそ、リューガ達が時計回りに動いていてガープ達よりも早く村に到着していたら───だなんてタラレバ論は無駄足なのであった。


 ───と、その決められた運命に従い反時計回りに動いたリューガ達の話に戻ろう。



「進んでみるはいいけれども...何も無いな」

「そうだね。上から見たけど平原か林かの2択だったもんな...」

 街でもあってくれれば、そこを目指すために歩けていたけれど、俺達が歩いているのは平原や林などの植物が生い茂ったところである。


 虫の声を除けば閑散としている森林を歩いているが、俺達はアイキーさえも見つけることができない。

「あの丘から見た限りじゃ、アイキーがあるであろう目印と思えるようなところもなかったしな...」


 もし、このまま街に行くことができなければ俺達は虱潰しにアイキーを探し続ける羽目になる。それだけは避けたい。


「村さえあればそこにいる人にアイキーのことは聴けて次の世界に行けるのに...」

 俺は、そんなことを口にする。実際、これまでそうやってアイキーのことを誰かに聴くことの方が多かった。


 ───と、俺達がそこから10分ほど歩いて森林を抜けて草原を歩いていた時だった。


「───」

 ふとした感覚。正しく直感で俺は理解した。


 ───そして、俺とオルバ・イブの3人が一気に後ろに振り向く。


 そこにいたのは───


「おいおい、まさか俺の姿に気付くとはな」

「───きゃあッ!」

 そこにいたのは、白髪を持つ服を着ていない少年。


 ───いや、少年ではないかもしれない。


 男には誰にでも付いているブツが、彼にはついていないのだ。だけど、女性を象徴する穴もないような気がする。強いて言うならば、中性───ではなく、無性だろう。


「お前は何者だッ!魔人か?!」

「急に俺のことを見て魔神扱いとは...まぁ、魔神の中には服を着てないやつも多いけどよ!だが、俺は魔神じゃない!俺はアンナ!こんな形だが、一応男!」


 その少年は、アンナと名乗る。どうやら、男らしい。


「───お前らは、『チーム一鶴』だろ?」

「───どうして、それを?」


「見たことがあんだよ。お前のそっくりさん───というか、別個体を」

 アンナのその発言で、俺は理解した。


「───お前、月光徒!」

「正解だ!俺は『付加価値(アディショナルメンツ)』に所属している『親不孝知らず』のアンナだ!」


 ───決まっていた運命により、『チーム一鶴』と『付加価値(アディショナルメンツ)』が接敵する。

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