第56話 準決勝開始
パソコンの調子が悪い。
更新遅れたら、悪いのはパソコンと言うことで。
「なぁ...明日本当に一人で出るのか?」
「あぁ!そのつもりだが?」
「流石に...危険すぎないか?」
「そうか?」
「はい!危険すぎますよ!」
リカもショウガが一人で第一準決勝に出ることを否定する。
「じゃあ...どうするんだよ?」
「私もでます!」
「でも、一人で出るって...約束しちまったしよぉ...」
「そんなん破ればいいだろ?」
「でも、堂々と2人や3人で出る訳にも行かないだろ?名誉的にも?」
「あぁ...そうだな...」
「隠れるとかどうですか?」
「どこに?あの闘技場に隠れる場所は無かったぞ?」
「そう...ですよね...ごめんなさい...」
「いや、そんな悪い案じゃ無さそうだぜ?」
「リューガ?なんか作戦があるのか?」
「あぁ!少しだけ心当たりはあるよな!」
「マジで?」
「あぁ!」
俺たちは、その”作戦”の練習をしてみる。しっかりと、成功した。
「これで...行けるな!」
「あぁ!」
「それにしても...よく思いつきましたね!」
***
「こら!ポチ!トモキさんから離れなさい!」
”バウバウ”
ポチはすっかりトモキに懐いていた。取れるのではないかと思うくらい尻尾を振っていた。
「ほらっ!ポチ!ベーターさんの話を聞かないと駄目だぞぉ!」
ポチはトモキに怒られると、尻尾を項垂れて、ベーターの方へ戻っていく。
「すいませんね...俺のチームのポチが...」
「いや...こちらこそ...動物には異常に懐かれるんですよ...」
「人間の女性には懐かれないのにな!」
「うるせぇ!」
軽口を叩くユウヤを優しくどつく。
「ちょっ!トモキ!お前!よくも!」
「3文字ずつで区切るな!」
「タイフーン3.5」は、「ユウヤチーム」と談笑してから、試験場を去っていった。
***
「おい...ドウプ...」
「なんですか?デアル様?」
「お前が...この薬を、フロンの飯に入れてこい...」
「分かりました!でも...この薬はなんですか?」
「この薬は、2日後にとんでもない腹痛を起こす薬だ...」
「2日後...決勝戦ですか?」
「あぁ...{ユウヤチーム}は至って簡単に倒せそうだからな...問題はフロンだ...あいつは強い...」
「そう...ですか...」
「それじゃ...入れこい...」
「はい!」
ドウプはフロンの飯にしっかりと薬を入れた。そして、フロンは薬の入った飯を食べてしまった。
***
───次の日。
「おはよー!」
ショウガが起きる。その後に続いて、リューガとリカも起きる。
「朝か...」
「あぁ!朝だ!緊張するなぁ!」
「そうですね!」
「俺は別に...試合には出ないし...」
「そうですか...」
「んで、作戦実施でいいんだな?」
「あぁ!それでいいぜ!」
「オッケー...」
俺たちは食事処に朝食を食べに行く。
「おはようございます。お客様。今日は時間になったら、すぐに楽屋へと向かってくださいね」
「わかりました!」
「それでは...」
「あ、待ってください!」
「どうされました?」
案内人に今日の試合の作戦を説明する。この作戦が違反ではないか確認するのだ。
「それは...上に確認してみますね!」
「あぁ!頼んだ!」
***
「レディースアーンド!ジェントルマン!お待たせいたしました!今から第2試験!トーナメントマッチの準決勝を行います!実況は昨日に引き続きこの私、ケイル!ケイルがお送りいたします!一昨日は、{剣鬼と剣姫}、{タンジェント}、{筋肉は全てを解決する}、{チーム一鶴}の4チームが、昨日は、{金色のフロン}、{魔術師の赤}、{パッション}、{ユウヤチーム}が準決勝に勝ち上がりました!本日は第一準決勝・第二準決勝の両方を実施したいと思います!今日は一体どのチームが決勝に勝ち上がるのでしょうか!それでは、準決勝第一試合が始まります!{剣鬼と剣姫}vs{タンジェント}です!彼ら彼女らはどんな鮮やかな闘いを見せてくれるのでしょうか!いや、魅せてくれるのでしょうか!それでは、{剣鬼と剣姫}の方々、入場ー!」
「「「ううううううううううううううううううううおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」」」
闘技場にケイル声が響く。そして、観客もケイルの声に応えるように雄叫びをあげる。
***
「それじゃ...作戦の準備をするぞ?」
俺たちは作戦会議を行う。
「あぁ!そうしてくれ!」
「時間は...どの位にする?」
「まだだ...試合が始まるギリギリでいいだろう?」
「あぁ...そうだな...」
「もうすぐ試合です!準備はいいですか?」
案内人の声がする。
「あの...作戦は?」
「違反じゃないですよ!」
「よっしゃ!じゃあ...実行できる!」
「あぁ!よかったな!」
「はい!よかったです!」
「あの...案内人のお姉さん?」
「どうされました?」
「リューガは...このひよこは...試合に出ないので...参戦と見なされないぎりぎりのラインまで連れてきてください!」
「あ、はい!わかりました!」
俺たちは闘技場の方へ向かう。
「続いて入場するのはー、{チーム一鶴}です!それでは、入場ー!」
「ううううううううううううううううううううおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!」」」
観客の声が響く。
「それじゃ...頑張れよ!」
「あぁ!」
「はい!」
「それじゃ...生物変化!」
***
「こんな小賢しい魔法で...俺らに勝てると思うな...」
「タンジェント」のサイン・トライ・アグール・カントは、バトラズとモンガに斬り殺されていた。
───これが、第一試合の終結だ。




