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第55話 第二予選

 

「お待たせいたしました!今日最後の試合が行われます!{タイフーン3.5}vs{ユウヤチーム}です!彼ら彼女らはどのような戦いを魅せてくれるのでしょうか!それでは、{タイフーン3.5}の方々、登場ー!」

「「「ううううううううううううううううううううおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」」

 観客は今日一番の熱狂を見せる。


「やべぇ...緊張してきた!」

 ”バウバウ”

「ポチも不安だって言ってるわよ?」

「俺もだぜ...大丈夫かなぁ...」

 ”バウバウ”


 タイガは剣士・コルトは魔法使いで、ベーターは犬使いである。隣では相棒であるポチが騒いでいる。

「{タイフーン3.5}は、タイガ・コルト・ベーターの男女3人組です!ですが、{タイフーン3.5}は、犬を連れています!彼らは暴風雨になれるのでしょうか!タイフーンからテンペストになれるのでしょうか!!」

 ”バウバウ”

「ポチ!頑張ろうね!」


「続いて登場するのは...{ユウヤチーム}です!それでは...登場ー!」

「「「ううううううううううううううううううううおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」


「うわぁ...たくさん人がいるよぉ...」

「大丈夫かな?ねぇ?大丈夫かな?」

「うわぁ!相手の人、犬連れてるよ!」

「まずそう...だな...うん...」

 リーダーのユウヤは剣士だ。鎧を着ているが、自身は無さそうだ。トモキは格闘家だ。マユミは魔法使いで、カゲユキは賢者で、白衣を着ている。リューガの後に入ってきたチームであった。


「{ユウヤチーム}は、ユウヤ・トモキ・マユミ・カゲユキの男女4人組です!幼なじみで組んだこのチームは勝てるのでしょうか!」


「なんか...弱そうだな...」

「あぁ...そうだな...」

「弱そうなんて酷いですよ!強いかもしれません!」

「でも...オドオドしてるぞ?」

「それは...そうですけど...」


「それでは...勝負スタートォォ!」

「「「ううううううううううううううううううううおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」」」

 試合は始まる。今日最後の試合だ。ユウヤチームは少し可哀想な気もするが。

「リーダー対決だな!」

 タイガとユウヤは刀を交える。


 ”キィィン”


「弱い!弱いぞ!舐めているのか!」

「うわぁ!やっぱ...やっぱ強いよぉ!」


 ”キィィン”


 ”キィィン”


 ユウヤは体がよろける。タイガはそれを見逃さなかった。

「隙有り!」


 ***


「魔法使い対決と行きましょう!」

「えぇ...ちょっと待って...」

「ファイヤー!」

「うわっ!」

 マユミはコルトの火の魔法から逃げる。

「マユミ!俺も助太刀する!」

「カゲユキ!頼んだわ!」

「2vs1...楽しそうじゃない!いいわよ!」

「ファイヤー!」

「ブースト!」

 マユミは火の魔法を撃ち、カゲユキは自分の速度を上げる。

「ウォーター!」

 コルトはすぐに水で火を消す。

「「サンダー!」」

 カゲユキとマユミは、コルトに向かって雷を落とす。

「残念!効かないわよ!」


「もちろん...それで倒せるとは思っていない...」

「なっ...」


 ”バタッ”


 コルトはその場に倒れる。

「あまり女性には暴力を振るいたくないのだがな...」

 賢者は剣も魔法も使える。だから、コルトの足の腱を切ったのだ。回復魔法を使えばすぐに治る程度に。


 ***


「なっ...」


 ”カンッ”


「危ない危ない...」

「お前...『酸化』も使えるのか?」

 ユウヤは、タイガの刀を折った。『酸化』させて。

「あぁ...使えるよ...」


 ”カッ”


 ユウヤはタイガの柄に自分の刀をぶつける。タイガの折れた刀は吹き飛んでいった。

「負けだ...俺の負けだ...」

「そうか...」

 ユウヤはタイガの足の腱を斬った。やはり、回復魔法で治る程度に。


 ***


「行け!ポチッ!あのムキムキ野郎を倒せ!」

 ”バウバウ”

 ポチは雑種だ。ベーターが生まれた年に拾われた。その頃は子犬だったが、今では大型犬だ。

「うおっ!犬っころ!」

 ”バウバウ”

 ポチはトモキの胸に飛び込む。トモキは軽く避けた。

 ”バウバウ”


「ほら!ポチ!頑張って!」

 ”バウバウ”


「こんな犬相手って...舐められてるのかよ...」

 ”バウバウ”

 何度も何度もポチはトモキに飛び込む。だが、毎回避けられてしまう。

「可愛い犬に暴力振るっても可哀想だしなぁ...」

 トモキはポチを捕まえる。そして、脇に抱えた。

「これでよし!」

「ポチ!」

 ”バウバウ”


 ”ペロペロ”


 ポチはトモキを舐める。

「あれ...なんかこいつ...懐いてね?」

 ”バウ”

 トモキは地面にポチを戻す。ポチは尻尾を振って、トモキの周りを回る。

「なんか...この犬...可愛いな...」

「ポチ!何してるの!ポチ!」


「おっとぉぉ!降参の手が上がったぁぁぁ!勝ったのは...{ユウヤチーム}だぁぁぁぁ!」

「「「ううおおぉぉぉ!」」」


 ***


「なっ...勝った...」

「弱そうな見た目してるのに...」

「ほら!やっぱり強かったんですよ!」

 俺たちは各々の感想を述べる。これにて第二予選は終わった。

トーナメント表②第二予選勝者


10番 金色のフロン

12番 魔術師の赤

13番 パッション

16番 ユウヤチーム

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