第42話 トーナメント表
リカは『硬化』の張り紙がされてある部屋に入る。中には男性の試験官がいた。
「我が名はクワン!汝の名は!」
「わ...私の名前はリカです!よろしくお願いします!」
「こちらこそ!よろしく頼もう!では、『硬化』の試験を行う!」
「はい!」
「試験内容は、殴り合いだ!条件は、殴る手は試験終了まで永遠に『硬化』しなければならない!その場に倒れて5秒以内に立たなかったら負けだ!いいな?」
「はい!」
リカの手は硬くなる。クワンも手を硬くする。
「それでは...試験を始める!カウントダウン...3!2!1!開始!」
クワンはリカに近づく。そして、早速腹を殴ろうとする。リカは腹を硬くした。
”キィィン”
金属音が部屋に響く。
「軽いパンチの当て合いですね!わかりました!」
そう言うと、リカはクワンの右頬を狙って殴る。クワンはもちろん頬を硬くする。
”キィィン”
また、金属音が響いた。何度も何度も2人の拳と拳はぶつかり合う。その度に部屋に金属音が響く。
”キンッ”
”キンッ”
”キンッ”
”キンッ”
”キンッ”
「いいパンチだ!だが、重心が悪い!」
そう言うと、クワンはリカにアッパーをする。リカは後ろに吹き飛ばされる。リカは地面に打ち付けられるがすぐに立ち上がる。
「負けませんよ!」
「あぁ!その粋だ!」
リカとクワンの拳と拳がぶつかり合う。
「オラオラオラオラオラオラオラオラオラァー!」
「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァー!」
何度も何度も殴り合う。どこかで見たようなラッシュの掛け声を言いながら。
「はぁ...はぁ...」
「重心が...よくなって...来ている...ぞ...」
「そうですか!ありがとう...ございます!」
リカはクワンにアッパーをする。クワンは倒れた。5秒立っても立ち上がらなかった。
「リカ...あなたの勝ちだ...試験クリアだ...」
「ありがとう...ございます...」
リカは倒れる。双方体力は限界だったのだ。リカをここまで追い込むクワンはかなり強敵だったのかもしれない。
***
「すいません!すごい遅くなって!」
リカが部屋を出てきたのは、リューガ達が試験をクリアしてから2時間後だった。
「おぉ!リカ!遅かったな!」
「すみません!本当にすみません!」
「全員揃いましたか?」
呼び出し鈴を押すと、案内人も戻ってきた。
「「「はい!」」」
「それでは、行きましょうか!次の会場に!」
案内人は倒置法使いだった。だが、そ...どうでもいい、そんなことは。俺たちは案内人に案内されて、大広間に到着する。そこにはたくさんの人がいた。中にいる人たちはこちらを睨んでくる。
「なっ...ここは?」
ショウガが思わず声をあげる。
「ここでトーナメントの人を集めています!残り1チームくれば、トーナメントを始められますよ!」
「そうですか...」
俺はショウガの胸の谷間に挟まっていた。ここが一番安定する。
あ、言っていなかったがもうショウガとリカは道着を来ていない。最初に着ていた服に戻っている。
だから、ショウガは黒いビキニだけしか履いていない。やっぱり、大きな胸・ムチムチしたふとももが目立っている。
「なぁ?姉ちゃん?ここは危ないところだぜ?」
「あ?我に何の用があるんだ?」
数人のボディービルダーのような筋肉を持った男が話しかけている。筋肉ダルマだ。
「姉ちゃん!ここには姉ちゃんみたいなのは来ないんだぜ?」
「もしかして...我のことを馬鹿にしているのか?」
「当たり前だ!おっぱいの中にひよこ入れてるようなやつ!弱そうにしか見えないぜ!」
「ピヨピヨ」
俺はひよこの真似をする。
「は?なんだ急に?」
「わざとだよ...」
俺はショウガにだけ聞こえる声で話した。ショウガは納得したかのように、筋肉ダルマ達の方を見る。
「このひよこを馬鹿にするな!我は精霊使いだ!このひよこは精霊なのだ!」
ショウガはよくわからないようなことを言い始める。精霊なんて見たことないが。
「そうか!精霊か!そんな弱そうな精霊連れてる精霊使いなんて始めてみたぜ!」
「ガハハハハハ!」
筋肉ダルマ達は笑う。
「なっ!馬鹿にしたな!トーナメントで勝負だ!いいな?」
「あぁ!それでいいぜ!その代わり...姉ちゃんは...負けたら俺らとたくさん遊んで貰うからな?」
「あぁ!それでいいぜ!」
おいおいおい。駄目だろ。チーム戦ならともかく、ショウガ個人で本当に勝てるのか。
「失礼します...」
誰かが大広間の中に入ってくる。そこには、15歳ほどの鎧を着た少年と、17歳ほどの少しムキムキな少年。15歳ほどの魔法使いのような格好をした少女と、15歳ほどの頭の良さそうな(偏見)白衣を着た少年がいた。
「おいおい!坊っちゃんも弱そうだな!」
筋肉ダルマは、今入ってきた少年たちに話しかけている。標的が変わったみたいだ。
「はいはーい!それでは、16チーム揃ったので、トーナメント表の発表をしようと思いまーす!」
道場の人が声を張り上げている。
「お!トーナメント表か!これが大事なんだよな!これが!」
トーナメント表が壁に大きく貼られる。俺たちの名前は...あった。「チーム一鶴」として書かれていた。




