第127話 『両断の足』
「なっ...ノノーム?」
「ノノーム!その液体には触れるな!溶解性がある!」
「そうなのか?そうなのか?そうなのか?そうなのか?そうなのか?そうなのか?教えてくれて感謝する!感謝する!感謝する!感謝する!感謝する!それじゃ、この怪物を倒すぞ!いいな?いいな?いいな?いいな?いいな?」
「あぁ!頼んだ!」
「俺の俺の俺の俺の俺の特訓の成果をくらえ!くらえ!くらえ!くらえ!『振動』!『振動』!『振動』!『振動』!『振動』!」
”グラグラグラグラ”
「なっ...地面が揺れる!」
「ノノームの能力だ!」
”グラグラグラグラ”
”コポォ”
「なんか、ベトベトンがだんだん小さくなってないか?」
「地面に地面に地面に地面に地面に地面に!入り込ませている!」
「そんなことをしたら、地盤ごと溶けちまうぞ?」
「大丈夫だ!大丈夫だ!大丈夫だ!大丈夫だ!大丈夫だ!大丈夫だ!問題ない!問題ない!問題ない!問題ない!問題ない!何故なら、蒸発するからだ!するからだ!するからだ!するからだ!するからだ!するからだ!」
”グツグツ”
ベトベトンの体から激しく湯気が出る。
「なっ...本当に蒸発を?」
「そういう事か!」
「クレハ、わかったのか?」
「あぁ、地面が揺れる摩擦で、染み込んだベトベトンの体液は蒸発している!その熱で、体も温めているんだ!」
”グラグラグラグラ”
”グツグツグツグツ”
”コポォ”
「なっ...液体がこっちに!」
このままでは、タンドンとクレハはベトベトンの液体にかかってしまう。
「ダイラタンシー、発動!」
タンドンはクレハを抱き寄せて、能力を発動する。
”バッシャーン”
空気の壁にぶつかり、波が起こる。ギリギリのところで、溶解性のある液体はかからなかった。
「危ないところだったな...」
「あぁ...そう...」
”ムニ”
タンドンの腕の中に柔らかい感触がある。
「ちょ、タンドン...」
「もう少しだけ...」
「この変態がぁ!」
タンドンは股間をクレハに蹴られる。
「あぁ!あぁ!取れた!絶対に玉1個取れた!残機が!残機が!」
「私の胸を揉むから悪い」
「2人共!2人共!2人共!2人共!2人共!大丈夫かって...」
ベトベトンを完全に蒸発させ、2人の姿を見たノノームは急いで後ろを向く。
「そういうプレイの途中だったか!途中だったか!途中だったか!途中だったか!途中だったか!途中だったか!申し訳無い!申し訳無い!申し訳無い!申し訳無い!申し訳無い!」
「な訳あるかぁ!服を貸せ!服を!」
「わ、わかった!汗臭かったらすまない!すまない!すまない!すまない!すまない!すまない!」
ノノームはクレハに自身の着ていた白いタンクトップを渡す。
「結構パツパツだなぁ...」
「しょうがない!男性用なのだから!なのだから!なのだから!なのだから!なのだから!」
あっけない終わり方をしてしまったが、ベトベトンは撃破した。
タンドンの玉はしっかり2個残っていた。
***
「おら!おら!おら!」
トモキは自分の蹴りで、瓦礫を破壊する。
「うおおお!トモキさん、流石です!」
「流石は『両断の足』のトモキさん!」
「何?俺、そんな渾名付いてるの?」
「えぇ!11人全員に異名はしっかりついていますよ!」
「何それ、気になる!教えて!」
「わかりました!まず一人目は...」
『破壊の支配者』、リューガ。名前の由来は、ワインダーの両羽を破壊したから!
2人目!
『タコ人間』、ショウガ。名前の由来は、タコのように体が柔らかいから!
3人目!
『絶護の少女』、リカ。名前の由来は、自分を犠牲にしてでも俺達住民を助けてくれたから!
4人目!
『闇の執行人』、ユウヤ。名前の由来は、俺達の闇であり悪であるワインダーを殺してくれた、死刑執行してくれたから!
5人目!
『両断の足』、トモキ。名前の由来は、足で瓦礫を破壊してくれたから!
6人目!
『毒舌の魔法師』、マユミ。名前の由来は、毒舌だから!
7人目!
『叡智の賢者』、カゲユキ。名前の由来は、頭脳明晰なところから!
8人目!
『凄惨な爆弾魔』、ホリーネス。名前の由来は、自在に爆発を行えるから!
9人目!
『揺れ動く才能』、ノノーム=フィークル。名前の由来は、物を揺らせる能力から!
10人目!
『100万ボルトその言葉』、ホリーネス。名前の由来は、電気を流す能力とその言葉遣いから!
最後の11人目!
『裏の統率者』、カミール。名前の由来は、戦いを統率していたから!
「すげぇな...そして、俺とマユミは戦い関係ない」
「あまり名付け主が見てなかったらしく...」
「そうなのか?」
「そうらしいですね...」
「って、雑談してる場合じゃねぇ!残り3週間しかないんだった!」
「あぁ、邪魔しちゃってすいません!」
「どんどん大きな瓦礫に案内してくれ!」
***
「あなたが...魔法を教えてくれるんですか?」
マユミは、細身の女性に話しかける。
「えぇ、マユミちゃん...でしょ?私、あなたに会いたかったの!」
「あなたは?」
「私はアテム。魔法使いよ。よろしくね!」
アテムという女性は優しく微笑んだ。




