第108話 ガリル
「クソッ!デルフィーノがやられた!」
「だけど、今リカは取り押さえられる!ボルトリ!」
「えぇ、わかってるよ!」
ボルトリとフリカは左右からリカを捕まえようとする。
”ガッ”
「あぁ!」
「どれだけ殴るのが強くても、殴れなければ意味はないのよ?」
リカはボルトリとフリカに捕まってしまう。
「ボルトリ!こいつをアジトに連れて行くわ!」
「えぇ!」
ボルトリとフリカはリカを縄で縛ってアジトへ向かって歩き出す。
***
俺がカゲユキの手の上に乗っていると、目の前から男が全速力で走ってくる。
「あいつは...トルボット!」
「トルボットって...リーダーのことか?」
「あぁ、多分!」
カゲユキが即座に反応する。
「リーダーが一人で走ってきてるぞ!」
「誰が相手する?」
「俺が『破壊』するさ!」
「いや、リューガ...俺にやらせてくれ!」
「トモキ?」
「俺も...役に立ちたいんだ!これまでの謝罪と...これからのために!」
「じゃあ...任せたぞ!」
「あぁ!」
俺とマユミ・カゲユキは走り始める。カゲユキはトモキからバニー服を受け取った。
***
「そろそろ...接敵した頃かな?」
「多分...そうでしょうね...」
ここは貴族の宮殿。部屋の中にはトルボットと、フェルナンドがいる。
***
「おら!おら!」
トモキとトルボットの拳はぶつかり合う。こちらも街の真ん中で。
「リーダーさんよぉ...俺の怒りは...お前を赦すことが...できないみたいだぜ!」
トモキの回し蹴りがトルボットに当たる。そして───
「二度とナンパできない顔にしてやるよ!トルボット!!!」
トモキはよろけたトルボットの顔面を殴る。ただひたすら殴る。
「俺の拳は...粛清の拳だ!」
華麗なアッパーがトルボットに決まる。そして───
「なっ...」
トルボット───否、ガリルは道の真ん中に倒れて失神した。
「なんで...なんでだ!あ!こいつ...トルボットに『変身』してたのかよ!」
ガリルは泡を吹いて倒れている。
「おい!誰か、こいつを捕まえてくれ!」
ガリルは街の人によって日本における、警察にまで連れて行かれた。
***
「や...やめろぉ!」
ポルニフ6世はショウガの尻に拳を突っ込んで弄んでいる。
「あぁ...抜け!抜くんだよぉ!」
「いやぁ...元気な女はいいねぇ...やっぱり、最高だよぉ...」
ポルニフ6世は拳を抜く。
「結構広がってきたじゃないか...そろそろ挿れてもいい頃だよなぁ...」
ポルニフ6世はニヤケながら、ズボンのチャックを刷り下ろす。
”バンッ”
「おい、クソジジイ!お前...俺の仲間に何やってる!」
ポルニフ6世がいる間のドアをぶち開けたのは、一匹のヒヨコだった。
「リューガ!」
「なっ...ヒヨコが!ヒヨコが侵入しておるぞ!しっかり管理をしないか!殺すぞ!」
ポルニフ6世は一人騒いでいる。
「はしたない格好だな...ポルニフ!遺言も、クソダセェな!」
「なんだと!このヒヨ───」
ポルニフ6世の心臓をリューガは貫く。『破壊』したのだ。
「う...ぷ...」
”バタッ”
ポルニフ6世は倒れる。
「リューガ!助けに来てくれたのか?」
「あぁ、当たり前だろ!おい、誰かいるだろ?ショウガの手錠を外してくれ!『破壊』するぞ!」
細々と痩せ細った男が、ショウガの手錠を外す。
「お前...奴隷か?」
「はい...そうです...」
「じゃあ、待ってろ!奴隷は後で助け出してやる!」
「わ...我の服は?」
「あ...バニー服...カゲユキが持ってるんだ...」
「カゲユキ達はどこに?」
「宮殿前で、カゲユキとマユミがトルボットとフェルナンドと戦っている!」
「じゃあ、急がないと!」
「あ、これ...服です!」
ショウガは手錠を外してくれた男から服を貰う。かなり雅やかな服だ。ドレスだろうか
「お、おう!ありがとう!」
ショウガがドレスを着ると、俺たちは宮殿の玄関へと走って移動した。
***
「なっ...トルボットが...2人?」
「あぁ、ガリルとすれ違ったのか!」
「なっ...さっきのは『変身』した人だったのか?」
「正解だ!騙されたか?雑魚共が!」
「リューガ...ここは俺とマユミに!ショウガを探しに行ってくれ!」
「わかった!」
俺は空を飛んで行く。最近、筋肉痛のような痛みが全身に来ない。
「ここは俺たち2人が相手だ...」
「準備はいいか?」
「あぁ...」
その瞬間、カゲユキの後ろに人影が現れる。
「サンダー!」
”ピシャリ”
「なんだ...カゲユキ君...君、賢者だったんだ?」
「あぁ...俺は賢者さ...トルボット...」
「この俺を見抜くとはな...次は外さない...」
「そのセリフを吐くやつに、次はないのが常識だぜ?」
背中を向けながら、カゲユキとフェルナンドは会話する。
沈黙・・・音をたてずに行動が可能。
「わ...私がリーダーと戦うの?」
「あぁ!マユミ!任せられるか?」
「わ...私一人で出来るかな?」
「マユミ!お前ならやれる!お前の魔法の実力は...俺が保証する!」
カゲユキはマユミを鼓舞する。マユミは強く魔法杖を握った。
リューガ・ショウガ→宮殿の入口へ
マユミ・トルボット→宮殿の入口でマユミvsトルボット
カゲユキ・フェルナンド→宮殿の入口でカゲユキvsフェルナンド
ボルトリ・フリカ→リカをアジトへ?
ユウヤ・ドルフ・ガンバラ・ガンドリム→アジトで、ユウヤvsドルフ・ガンバラ・ガンドリム




