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第107話 デルフィーノ

 

 ***


「お前らが...リカとリューガだな?」

「あぁ...そうだ...」

「ここで死んでもらいたい...」

「リューガ達は...先に行け!」

「え?ユウヤ?」

「剣士同士...戦おうじゃないか...ドルフ!」

 ユウヤは木刀を手に取る。先程、部屋にあったものだ。

「ほう、盗んだ剣で戦うのか?」

「お前らも盗んでるから...お互い様だよ!みんな、早く!」

「行かせない...と言いたいところですが、この剣で一人しか止められないことくらいわかっています...なら、その一人を着実に潰す!」

「ユウヤ、頼んだぞ!」

 ユウヤを置いて、俺たち5人は進んでいく。まぁ、俺は、リカの手の上に乗っているのだが。


 ***


「はぁ...はぁ...こっちか!」

 トルボットは走っている。アジトに向かって───


 ***


 ”カッ”


 ”カッ”


 木刀なので、普通に戦うとユウヤの方がほぼ確実に負けてしまう。


 ”カッ”


 ”カッ”


「いい捌きだ...」

「余裕そうな顔してるんじゃないのかよ?」

 ドルフは鎧をつけていて顔は隠れている。ユウヤは適当にあった服を着ているので、装備だけでも大違いだ。


 ”カッ”


 ”カッ”


 だが───


 ”カッ”


 ”カッ”



 どれだけ装備や武器が強かろうと、実力の差は超えられない!!!


 ”ガコンッ”


 ドルフの鎧を木刀で叩く。鎧はへこんだ。


「ハハッ...だが、鎧をへこませるだけで、俺には勝てねぇよ?服を傷つけて死ぬ奴がどこにいる?」

「そうだな...そんな程度で死なないよな?だって、俺まだ本気じゃねぇし?」

「面白い奴だ...ユウヤ...俺も本気を出すことにしよう...」

「見せてみろよ...お前の本気を!」


 ”カッ”


 ”カッ”


 ”カッ”


 ”カッ”


 ***


 ガンバラとガンドリムはアジトに到着する。

「あ、待って!」

「どうした?」

「玄関前で...戦ってる!」

「あ、本当だ!」

「ねぇ、作戦があるんだけど?」

「何?」

 ガンバラはガンドリムに耳打ちする。

「お前、天才か?」


 ***


 俺たちは走る。そして、ポルニフ6世のところへ向かう。場所は、街の人に聞いた。商人のフリをしたらすぐに聞けた。


「あ、あれ!」

 目の前から来るのは、ショウガとボルトリ・デルフィーノである。ショウガじゃないので、ショウガのフリをした誰かだろう。


「まずい!リューガ達が来た!」

「ここは私に任せてください!」

「リカ?」

「私に恩返しをさせてください!」

「なんのだ?」

「助けてくれた、お礼です!」

「じゃあ...ここはリカに任せるぞ?」

「はい!」

 俺はリカからカゲユキの手に渡る。俺と、カゲユキ・トモキ・マユミは走り始めた。


 ***


 ”カッ”


 ”カッ”


「残念、君、剣下手だね!」


 ”ガッ”


 鈍い音が、ドルフの脇腹から響き渡る。鎧は砕けた。


「うぅ...」

「トドメ...刺していいかな?」

「ユウヤ!」

「マユミ?」

 玄関には、マユミが立っている。何か用だろうか。

「私、心配で残っちゃった!」

「あぁ、そうなの?でも、近づかないでね?」

「えぇ、なんで?」

「偽物かもしれないでしょ?それに服がさ?嘘つくの、上手になろうよ?」

「そう、この女は偽物よ!」

 2人目のマユミがやってくる。先程マユミはどんな服を着ていただろうか。覚えていない。

「2人目のマユミが正解っぽいね!本物のマユミ!もう片方のマユミには近づかないで!」

 2人共一歩離れる。ムカつく反応だ。


「それじゃ...ドルフ...バイバイ!」


 ユウヤが木刀を振ったその時だった。


 ”ガッ”


 偽物のマユミがユウヤを押し倒す。

「クソッ!邪魔だな!マユミ!助けて!」

「残念だな...2人共、偽物だよ!」

「なっ!」

 もう片方のマユミも偽物だった。『変身』の能力で『変身』したものに『変身』したのだ。こんな簡単なトリックなのに気が付かなかった。


「まずい...逃げないと...」

「バイバイするのは...ユウヤ、君のようだな...」

「あ...やっべぇ...」


 ユウヤの心臓に向かってドルフの剣が刺さる。


 ***


「はっ!この女もチョロいな!」

「や...やめてください!」

 リカはデルフィーノとボルトリ・フリカと道の真ん中で戦っている。家の外から観戦者が見ている。

「誘拐集団トルボットの人たち!なんで盗むんですか!」

 リカは一枚ずつ『奪盗』によって服を盗まれている。上半身は下着だけになっている。下半身は靴と靴下を奪われている。


「盗むのが一番、金を稼げるんだよ!わからないのか?」

「奴隷にされる人の気持ちがあなたにはわかるんですか?」

「そんなん知らねぇ!奴隷になるほうが悪いん───」


 デルフィーノはリカによって殴られる。もちろん、『硬化』で。

「私は元々奴隷でした!なので、奴隷にされる辛さもわかっています!」

 デルフィーノのところまで一瞬で移動する。そして───


 ”ドンッ”


 ”ドンッ”


 ”ドンッ”


 顔面に数発を殴りを入れる。

「痛い...痛いけど...俺の勝ちだ...」

「なっ...」


 リカの服は全てデルフィーノに奪われていた。もちろん、全裸の状態で通行人や家の窓から眺めている観戦者に見られることになる。


「ちょ...こんなの...変態!」



 ”ガンッ”



 デルフィーノはリカにトドメをさされて、死亡する。

107話終了時点の状況


トルボット・ガリル・フェルナンド→???

ユウヤ・ドルフ・ガンバラ・ガンドリム→ユウヤvsドルフ・ガンバラ・ガンドリムが玄関前(室内)にて

リカ・フリカ・ボルトリ→リカvsフリカ・ボルトリが街なかで デルフィーノは死亡

リューガ・トモキ・マユミ・カゲユキ→ポルニフ6世の宮殿へ


ショウガ→ポルニフ6世に尻の穴で弄ばれている

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― 新着の感想 ―
[良い点] ショウガにバニー服!? これは最強の組み合わせかも!! しかし二人とも偽物とは……。 これじゃ億泰戦法も通じませんね。
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