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第10話 vsヘイター

本日2度目の投稿!

「おいおい...そんなに怒るなよ?」

「お前とは格が違うんだ!同じにするな!第一、お前は蜥蜴人間(リザードマン)で俺は鬼神(オニ)だぞ!」

「そうかい...なら、本当の格の違いと言うものを見せてあげよう!生物変化!」

 そう叫ぶも、ヘイターは他の動物に変化しない。

「なっ...変化しないだと?」

「ははは!残念だったな!お前の能力は今使えないんじゃなかったのか?」

「そうか!忘れてた!」

 俺はわざとらしく演技をする。酷い演技だ。ロボットでももう少し上手な感情表現ができる。

「俺が格の違いを教えてやるよ!残念だったな!」

 ヘイターは俺の方へやってくる。爪の色は緑に変わっている。赤・青・緑と色が変わっているのはなぜだ。

「何ぼーっとしているんだよ!」

 ヘイターは俺の顔面めがけて右拳を振る。俺は後ろからショウガに引っ張られたのでギリギリでかわす。

「無能に助けられてんじゃないか!ジャワラも能力がなければ無能なのだよ!」

「うるせぇ!」

 俺はヘイターに向かって火を吐く。だが、ヘイターはびくともしない。

「ははは!残念だったな!俺は鬼神(オニ)だ!そんなの効くか!」

「リューガさん...大丈夫ですか?」

「あぁ...大丈夫だ...」

 ヘイターは俺にパンチしようとする。俺はそれを華麗にかわす。

「何度も避けやがって...俺の力を見せてやるぜ!」

 ヘイターの胸の筋肉がピクピク動く。

 ”ビリビリビリ”

 ヘイターの衣服はビリビリに破れた。黒いTバックだけが破れていなかった。ヘイターの筋肉は先程の数倍に大きくなる。とてつもない量の筋肉だ。ボディビルダーの数倍はあるだろう。あんなのに殴られたらひとたまりもない。まぁ、殴られることはもうないと思うが。

「ここで終わりだ!ジャワラ!俺に逆らったのを後悔するがいい!」

「ここで終わりだ!ヘイター!俺に逆らったのを後悔するがいい!」

 俺はヘイターが言ったことをオウム返しにして返した。その直後ヘイターは倒れた。

「なっ...何を...」

「はっ!騙されやがってよ!」

 俺は”生物変化”で連れてきたひよこをブラックマンバに変えていた。それをバレないようにヘイターに能力をかけ失敗した振りをした。酷い演技だったがヘイターは馬鹿で騙されてくれた。そして、ブラックマンバはヘイターのことを噛む。ブラックマンバは毒蛇で即効性の高い毒を注入することができる。ブラックマンバの神経毒にやられている中、ヘイターは自分を強化した。それによって全身に周る血液のスピードが早くなる。だから、より早く毒が全身に周ったのだった。

「よく...も...やった...な?」

「アイキーはどこにある?」

「2の世界に行きたいのか...」

「あぁ!俺は元の世界に戻りたいからな!」

「そうか...いいだろう...俺の負けだ...教えてやるよ...そこの引き出しに入ってる...」

 そう言うとヘイターは苦しみだした。横隔膜が痙攣しているのだ。

「ふっ...ふっ...ほー...ひっ...ひっ...ひっ...ひっ...ひっ...」

 ヘイターは呼吸ができていない。先程まであった筋肉もなくなり元の姿に戻っていた。

「ひっ...ひっ...ひっ...ごぶっ...」

 ヘイターは吐血する。そして、死んだ。


 鬼神(オニ)の寿命は約500年とされている。ヘイターは450歳だった。400年ほど前のことだ。ファーストヴィレッジには7名の鬼神(オニ)がいた。彼らはとても強かった。一方、ヘイターは最年少で且つ弱かった。6名の鬼神(オニ)は2の世界に行ってしまった。ヘイターは仲間外れにされて連れて行って貰えなかった。

「ねぇ!連れて行ってよ!」

「無理だ!ヘイター!お前は弱いだろ!」

「そうだけど...俺だって戦えるよ!」

「ははは!無理だな!お前の能力はお前の爪の色を変えるだけじゃないか!」

 6人はそう言ってヘイターは連れていかなかった。ヘイターの能力は爪色変化だ。


 爪色変化・・・自分の爪の色を変更可能。


 全く必要のない能力だろう。ヘイターは自分を責めた。責め続けた。だが、得られるものは何もなかった。

 だから、能力の持たない人間を差別し始めた。人間を奴隷にした。自分のことを弱いと知らない世代ばかりになると、ヘイターは鬼神(オニ)であることを口実に貴族になった。強い能力を持っているかのように立ち振る舞った。こうしてこれまでやって来たのだ。だが、ジャワラという貴族が現れた。彼が最初に挨拶に来たときはボコボコに殴った。自分よりも有能だったからだ。殴った口実は人間の匂いがしたからだ。ジャワラはこれによって人間嫌いのフリをするようになった。最近になってヘイターはアイキーがジャワラの手にあることを知ると奪いに行った。ジャワラはすぐに献上してくれた。ヘイターは気分がよかった。そして、死んだ。


「ヘイター...さらばだ...」

 俺たち3人はヘイターの屋敷を去る。ブラックマンバは回収が面倒だったので残しておいた。

「リューガさん!かっこいいです!」

「サメリ!ありがとう!」

「リューガ!そんじゃ、2の世界に行こうぜ?」

「あぁ...サメリは来るか?」

「リューガさん...いいんですか?」

「あぁ!いいぜ!」

「いや...やっぱり遠慮しときます!」

「どうして?」

「リューガさんの姿じゃないなら...心はリューガさんでも...少し接しにくくて...」

「そうなの?」

「はい!リューガさんのままのリューガさんが大好きでした!すこしボサッとした髪型、肌の質感だったり...」

「そうか...ごめんな...戻れないんだ...」

「そうなんですね...ごめんなさい...」

「あ、じゃあ、ジャワラの後継ぎになれ!」

「え?いいんですか?」

「あぁ!」

 こうして、サメリはジャワラの後継ぎとして次の日に早急に式典が行われた。

 そして、俺とショウガは時空の結界に行くついでにとある場所へ向かう。

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― 新着の感想 ―
[一言] 様々なキャラが出てきて面白いですねー! 凄く不思議な世界観で、軽快な会話がまたテンポよくて楽しいです! 今日はとりあえずここまで、また読みに来させていただきます(*^^*)
[良い点] ヘイターもある意味哀れですね。 自分より下のものを差別して、 有能なジャワラに嫉妬するところは妙に人間臭いです。 そしてサメリに軽くフラれる勇。 でもくじけるな、勇! きっとまた可愛い女の…
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