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第1話:キャラ作成と付与魔術師

〈actual skill online〉……通称《ASO》。


《ASO》では、コマンドなどでスキルや魔法が使えるのではなく、スキルを使うときのモーションや詠唱などは、プレイヤーの実力に左右される。

現実世界で剣の扱いが上手いプレイヤーは、この世界でも剣が上手く使うことができる。まるで、《ASO》の世界が現実になったような感覚になるらしい。


一応、チュートリアルモードで一通り教えてくれるが、それから上手くなるのはプレイヤー次第。と、いうわけだ。因みに、剣士が弓などを使うこともできるが、弓使いと違って、剣士が使うと性能が下がる。どんな職業でどんな戦い方をするのかは、プレイヤーが自由に選べる。


2023年11月25日、《ASO》が発売された日だ。

去年にあったβテストから「都築(つづき) (さくら)」は学校にも行かないで家に引きこもってしまっていた。


桜は高校1年生の時にいじめにあってしまい、学校にも行かなくなってしまった。その時にみつけたのが、この《ASO》のβ版だった。しかし、あまりにも人気だったので当選はしなかったが……。


《ASO》の発売をβテストの時から待ち望んでいた桜は《ASO》の世界にログインし、キャラを作成した。


桜は、仲間のサポートをするのが好きで、他のゲームでも支援職を選んで遊んでいたので、いつもと変わらずメイン職業を支援職である『付与魔術師』に迷わず決めた。


《ASO》の世界の初期メイン職業は13種類あり、剣士/拳闘士/騎士/戦士/槍使い/弓使い/盗賊/呪術師/預言者/魔法使い/治癒術師/付与魔術師/召喚師がある。


サブ職業は、戦闘系と生産系のどちらでも選べるが、戦闘系のサブ職業はデメリットがある。まず、メイン職業とサブ職業は、同じ職業でも性能に差があること。そして何より自分自身が2つの戦い方ができないといけないこと。


桜は、メイン職業を付与魔術師、サブ職業を錬金術師にした。


付与魔術師は味方や自分にバフをかけたり、相手にデバフをかける。HPが少なく、MPが多い、サポートよりの職業になっているが回復魔法は使えないし、付与魔法のMP消費量が高く、攻撃魔法の威力は弱いことから《ASO》の世界ではあまり使われなく、無能職として有名だった。錬金術師が作ることができるものは、ポーションなどが代表だ。錬金術師は、成功率が低いことがβ版で証明されている。


完全に初見の桜は、このことを知ること無く《ASO》に〈サラ〉という名前でログインしていった。


始まりの村に他のプレイヤーがたくさんログインしていた。


とりあえず、付与魔術師を選んだのでPTを組みたいと考え、色々なプレイヤーに声をかけてみることに……。


「すみません。もしよかったら、PT組んでくれませんか?」

すぐ近くにいた男性と女性の2人組に声をかけてみましたが、

「ごめん。付与魔術師を入れることはできないんだ。」

付与魔術師ということで断られてしまいました。

偶々そのプレイヤーのプレイスタイルが違うと思っていましたが、隣の女性が

「付与魔術師は、やめたほうがいいと思う。みんな、リスクのあることしたく無いからPTにはいれないと思うから、アカウント作り直した方がいいと思うよ。」

と、言われてようやく気づきました。


《ASO》では付与魔術師は無能といわれていて、一緒にPTを組んでくれる人はいなかった。

初期装備でジョブがわかるが、付与魔術師を選んでいるプレイヤーは見渡した限り1人もいない。


アカウントを消してやり直そうと考えたが、サラはバフを自分にかけて戦えば、どんな武器を使っても元の性能と同じように戦えるなら、色々な武器を使い分けることができると考え、付与魔術師のまま攻略を始めることに……。

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