信じられないだろ、こんなの!!
太陽が眩しい。もう朝か?
でも、朝ってこんなに眩しかったっけ?
もしかして電気付けたまま寝ちゃったとかか?もしそうだったら後で電気代大変だから嫌だなぁ…
なんて1人で思い耽っていると次第に頭がはっきりしてきた。
俺は家に帰った記憶がない…。
ーーガラガラッーー
「?!…ここは…?」
白い空間にただただデカい建物がそびえ立っている。こんな所、来たこともましてや見たこともない。本当にどこなんだろう…
「神が集まる神殿とでも言っておこうかしら…。」
ふとどこからか、晴臣じゃない女のような声がしたが、俺は自分で言うのもなんかアレだが、女の友人なんて1人もいない。十数年生きてきたが、女の“お”の字すらもないのだ。唯一挙げるとすれば自分の姉貴くらいだ。でも、似ていない…
一体誰だ?
ーーガタガタッ
「誰だ!名を名乗れ!」
「そう警戒しないで!私はコルバード。コルって呼んで!今は地球の神様として活動してるの。」
…嘘くさいな。神なんてこの世にいる訳ないし。何でこんなにもホイホイと嘘がつけるのか、神経を疑う。それよりも…
「今はそんな事はどうだっていいんだ!!晴臣をどこへやった!」
「晴臣くん?あの子は夜翔くんより3日も早くに目が覚めたから今は神殿の図書館にいるわ」
「早く案内しろ。」
「まぁまぁ、そう焦らないで!起きたばっかりなんだから安静にしてなきゃ身体に障るわ。」
「本人が良いって言ってるんだから別に良いだろ?!早く晴臣の所まで案内しろ!!」
中々案内をしない女に痺れを切らして怒鳴っていると、廊下と思わしき所からバタバタと慌てて走る音がした。
ーーバンッ!!ーー
「…夜翔?!」
「!その声、晴臣か?!」
よかった…、図書館にまで探しに行くことは出来なかったが晴臣の無事は取り敢えず確認出来た。
「そ、そうだけどそんなに大声出してどうしたの?」
「どうしたもこうしたもねぇだろ?!帰るぞ!!」
「え?!帰るって一体どこに帰るって言うんだよ?!」
警戒心の強い晴臣があの嘘くさい女が言ってた通りだと3日だ。だが、たかが数日。それで信じ切ったとでも言うのか?晴臣がこんなにダラダラしたのは見たことがない。本当にどういうことなんだ?
「俺らの家だよ!!早く帰るぞ!!」
俺はこの後、衝撃の事実を晴臣に告げられた。
「…何言ってるの…?俺らはまだあの世界には帰れないんだよ…?」