俺の推薦ッ!!
初投稿です。
所々訂正箇所はあると思いますが、後々直していきますのでご理解の上お読み下さい。
現在学生の為、テスト期間や行事等で更新がストップする可能性があります。首を長くして読んで頂けると幸いです。
何卒、宜しくお願いしますm(_ _)m
初めまして、俺は柊木夜翔。
今日は久し振りにあの頃の事を話そうと思ってここに来た。
ちょっとでも聞いてくれると嬉しい…。
きっと殆どの人がこの事を初めて聞くだろうから最初から話そうか…。
ーー西暦3×××年 神が司る神殿内 ーー
『準備は整ったか?ーーーーーーよ』
『ハイ、見つけました。我々の〈司徒〉を』
『そうか、ならば《この世に悪を与えてきた彼等に〈神々の裁き〉を』
『了解しました、ーーーーーーの名に誓って」
『今回の〈司徒〉には絶対に気を抜くな、彼奴は〇〇なのだから…』
『〇〇ですか…、少々厄介ですね…』
『アレになられても困る。くれぐれも注意するのだぞ』
『ハッ!了解です!』
『ならば行ってこい』
俺はこんな会話が神殿でされていただなんてその時は気付かずにいたんだ。だから“あの時”何も出来なかったんだ…。
もっとしっかりしてればあんな事にはならなかったかもしれないのに…。
同時刻:試合会場にて
全日本剣道選手権 関東ブロック
………
「キャー!夜翔先輩ー!こっち向いてー!」
「ちょっと押さないでよ!先輩が見えないじゃない!」
煩い…とにかく煩い。出来ることなら外野が煩いと苦情を出したいくらいだ。
試合前の気合い入れる時くらい静かにしててくれよ…
そんな事をブツブツ言っていると、幼馴染みの晴臣が話しかけてきた。
「おいおい…夜翔。そんなにあの子たちが嫌か?」
「当たり前だろ?てか、晴臣は嫌じゃないのか?」
「俺?全然!寧ろ華が咲き誇ったみたいだよ♪」
「ついに狂ったか?あんなののどこがいいんだか。」
「あの子達可哀想…」
憐んだ目で晴臣に見送られ、試合の準備をしていると大体185センチくらいの試合相手だと思われる男が憎らしそうに話しかけてきた。
「お前…っ!大事な試合だって言うのにらなんで可愛い女の子を集めてきたんだ…っ!たるんでるんじゃないか?!」
そうだ、今回の試合は前に行なった試合の続きである大将戦。これに勝ったら、大学の推薦と将来が決まると言っても過言じゃない。それくらい大事な試合なんだ。
「いや、俺呼んでないんだけど。あっちが勝手に集まってきただけだし。」
「…っ!!イケメンだからっていい気になりやがって…っ!あの子達の前で無様な姿を晒してやる!」
「無様な姿を晒されるのはアンタの方じゃないか?だって俺、負けるつもりは毛頭ないし。」
「くっ…、絶対お前に勝ってやる…っ!!」
ギロッと効果音がつきそうな程睨まれた。本当に俺は何もしてないんだけどな…(泣)
でもさして怖くないので、そのまま話をしていると審判らしきお爺さんがこちらに向かってニコッと微笑んできた。
「2人とも大事な試合なんだろ?頑張れよ!」
相手の奴はその言葉が嬉しかったらしく、キラキラと目を輝かせた。
そして、本気のスイッチが入ったらしく、先程の雰囲気とは別人のようになった。こうして黙っていると、とても良い好青年に見える。ただ、コレを言うとまた戻りそうなので、俺は何も言わず黙々と最後の準備を整える。
「ハイ!大丈夫です、始めてください!」
「お前さんも準備はいいかい?」
「…ハイ、準備出来ました。大丈夫です。」
「よし…!じゃあ始めるよ…両者位置について!」
どう足掻いてもこれが最初で最後の試合…。
ここからは俺も本気で行かせてもらうことにしよう。
「始め!!!」
「やぁぁぁぁあああ!!!面!!!」
躱された。
まぁ、流石に決勝戦でいきなり面が入る程の下手は選手はいないだろう。何しろここまで勝ち上がってきてるんだ。そう簡単に上手くいったら話にならない。
「胴!!」
よし!当たった!
だが、相手が俺の癖を探るべく捨ての一歩だったんだろう。次からは易々と入れさせてもらえない筈だ。
始めた位置についてどうするか…と考えていると、審判が先程と同じように掛け声をかける。
「よし…、始め!!」
「面!!胴!!」
「?!」
コイツ、意外と起動力が早い!!図体がデカイからこれは予想外だったな…。
これは少しずつ体力戦に持ち込んだ方が良いか?
いや、持久力は俺よりも絶対にあるだろうな…。こうなったら胴と小手で攻めてみるか。
「やぁぁぁぁああああ!!!!胴!!」
クソッ!当たらなかった。でも体勢が崩れて隙が出来た。今だったら攻めればイケるか?!
試合中に考えて動いている中、頭で判断するよりも先に身体の方が先に動いた。
「「面!!!」」
その刹那、俺の面にも相手の竹刀がぶつかり、バシーン!!とデカイ音が試合場に響いた。
その試合が終わった瞬間、審判が集まって何やら話をし始めた。
どっちだ?俺は自分の竹刀が早かったのか、相手の竹刀が早かったのか分からない。
今まで感じた事のない緊張感で手汗と冷や汗がドッと溢れてくる。
ーーピピー !!ーー
「試合終了!」
笛の音と審判の声が響いた。
ドクン、ドクンと破裂しそうな音で心臓が俺の中で鳴り響く。この瞬間がとても怖い。
「えー、先程の試合にて協議を行なったところ、数秒の差ではありましたが、先に柊木選手の竹刀が面についていました。よって、今大会の優勝者は柊木夜翔さんに決定致しました!!おめでとうございます!!」
わぁぁぁあああ!!!!!!
試合場が先程までの静かさは無くなり、試合場全体が震える程の歓声でいっぱいになった。
「夜翔先輩、流石です!!」
「お疲れ様です!」
「カッコよかったです!!」
勝った…のか…?俺は緊張感から解き放たれた衝撃で腰が抜け、その場にペタンと座り込んだ。
「俺に勝っておいて何もないのか?柊木夜翔さん?」
「言いたいことはあるんだが、お前に勝ててよかった…。」
「意外と謙虚なんだな。」
「煩い。」
「でも、楽しかっただろ?」
「あぁ、そうだな。試合中ずっとワクワクしてた。」
「次は絶対負けねぇからな!」
「よく言うよ。」
「へっ!次やったら絶対俺のが強いし!!」
「んな訳ねぇだろ、俺の方が上だ。」
「いや違うね!もう夜翔の癖は分かったもんな!」
「俺と張り合うなんて変な奴だな、お前。」
「変じゃねぇし!てか俺はちゃんと名前呼んでんのに夜翔はお前、お前って…俺はーーーーーーだ!」
「え?」
アイツが名前を告げた瞬間、試合場が目が開けられない程の眩しい光に包まれた。
「「「「「「「?!」」」」」」」
なんだ?!この光…!!爆弾でも落ちてきたのか?!
俺はまだ死ねない…あの大学に行って剣道を極めるんだ!
強い気持ちと身体が光に包み込まれる時、幼馴染みで親友の声が俺の名前を強く呼んだ声が聞こえた気がした。
「夜翔!!!」
「晴……臣…!!」
俺はこの時確かに死んだんだ。
何故かって?だって…
アイツが俺に告げた名前の【呪い】が俺に向かってきたんだから。
その時からだったのか?俺の人生の歯車が狂った方向に回り出したのは。
ただ、晴臣と同じ大学に行きたいと思ってその志望校にしたのに、同じ大学目指した事が悪かったんだろうか…
神様は…いやアイツらは俺のことを、俺らのことを簡単に見放した。
まだまだ話は続きます。
下手したら、超長い小説になるかもしれません…。
久しぶりに話の内容が浮かんだので投稿しますが、何しろ今、学校自体が長い休みに入ってしまったものですから、書きたいものがどんどん浮かんでくる為、この休み中に一気投稿もありえます。楽しんで読んでほしいです。