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やたらと長い通学路

作者: 僧侶A

朝になった。学校に行かなければならない。


今日から高校生になったのでこれからは違う通学路を通ることになる。


中学の時の友達はみんな違う高校に行ったので今日からは一人で登校だ。


ちょっと寂しい気持ちもあるけれど、新しい学校にワクワクが止まらない。


少し早い気もするけど迷うかもしれないからもう出ようかな。


家を出て私は右に進んだ。いつもは左だから少し新鮮な気分。


朝早くからこっちに行くことはないから見たことのない光景もあった。


家の前を箒で掃いているおじさん、街の中で1番大きい家に入っていくスーツを着た身長の高い男の人たち、私の腰よりも高い犬を連れて散歩しているおばあさん。


これまで住んでいたけれど見たことのない人でいっぱい。


他にも知らない事が沢山あって驚きながら歩いていると、ついに来たことのない場所に入った。


ここからは迷わないように地図を頼りに進もう。


来たことの無いところだから探検みたいで楽しいね。


周りを見ながら私は歩く。


春なのに真っ赤な花を咲かせている木々や井戸端会議をしている犬達。そして金があしらわれて作られた大きなビル。


赤青黄緑桃の花を咲かせた木々の間を通りながら、そんな初めてみる光景に少々驚きつつも歩みを進めた。


そして神社にたどり着いた私は神社の横にあった鳥居をくぐった。


すると、平安時代の貴族達が住んでいるような家が立ち並ぶ場所にいた。歴史の趣を感じられる建物を横目に見ながら歩いていると、十二単を着た女性や和服を着た男性で賑わっていた。


少し歩くと、小さな子達が集まっている広間があった。


そこではサッカーボールとは少し違う色鮮やかな装飾の布でできた玉を蹴って少年少女達が尻尾をはためかせて遊んでいた。


そんな様子を見て癒されていたら、時間が結構取られてしまった。こんなに早く出たのに遅刻してしまう。急がないと。


私は少し走って、ひとまず鳥居をくぐって神社を降りて公道に出た。


すると学校が見えてきた。あと少しだと私は早く学校に行こうと走っていった。


ここも見たことのない場所で少し見てから行きたいと思ったけど、時間が少し危ないので帰りに見ることにしよう。


三角錐の建物や四角いものを組み合わせてできた建物などよく見てみたいものがあったが、とりあえず帰るまでの辛抱だ。


そうして私は学校に着いた。


これから私の楽しい楽しい高校生活が始まるんだ!


そう私は期待に胸を膨らませた。

読んでいただきありがとうございます。よろしければ他の作品もご覧ください。

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