【 2018年賀状 : てるる様イラスト : 『 小話:トキア 』 】
素敵なイラストありがとうございました。
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【 更新日時 : 2018/01/01(月) 】
【 絵師様 : てるる様 】
【 タイトル : 2018年 年賀状 】
【Pixiv:画像クリックで原寸】
【 Pixiv 】
https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=66570423
【 紹介文 】
てるるさんが、『2018年 年賀状』を描いてくださいました。
トキアのおしりと、肉球が素晴らしく
あー。撫でたい。抱っこしたい。肉球さわりたい。
セツナ羨ましい!! と悶絶してしまいました。
はぁ、本当……癒しが欲しい。
てるる様、素敵な年賀状
本当にありがとうございました。
頂いた、イラストで短編を作ってみました。
短い話ですが。日常風景の一つという事で
楽しんで頂ければ幸いです。
【 短編 】
『 トキア 』
ソファーの周りが気になるのか
トキアが、フンフンと臭いをたどりながら
何かを探しているようだ。
何を探しているのかと、ぼんやり
トキアを眺めていると、場所を特定したのか
短い脚で必死に僕の膝の上へとよじ登り
僕の背中の方へと顔を突っ込んで、フンフンフンと
先ほどよりも、勢いよく臭いを嗅いでいた。
「トキア?」
トキアを、呼んでみるけれど
トキアは、僕の声よりも僕とソファーの間が気になるようだ。
何があるのかと、座っていた場所をトキアに譲ると
トキアは、クッション部分と背もたれの間に勢いよく
鼻先を突っ込んだ。どうやら、目的のものを見つけたようだ。
だが、うまく噛みつけないらしくガウガウと唸りながら
短い前足で、隙間を広げようとクッション部分を掘り返すように
ガシガシとひっかいているが、残念なことに隙間は広がることはない。
短い脚を必死に動かしている姿を見ていると
トキアは、一生懸命なのだろうけど笑ってしまいそうになる。
諦めることなく、鼻先を入れたり、ソファーを掘ったりと
繰り返している様子が可愛らしくて、手を貸すことなく
しばらく眺めていたけれど……。
どうやら、鼻先に目的のものが触れたのか歯をむき出しにしながら
奥へ奥へと鼻先をねじ込んでいた。痛くないのだろうか?
何がでてくるのかと、少し期待しながらトキアを見ていると
「あー!!」とアルトが叫びながら、勢いよく飛んでくる。
あともう少しで、トキアの目的が達成されるはずだったのだが
アルトがトキアよりも早く、隙間に手を突っ込み何かを手に入れた。
目的のモノの位置が変わったのを察知したトキアは
すぐに、隙間から顔を引き抜きアルトの手へと視線が移動したと
同時に、アルトへと飛びかかり奪い取ろうとするが
アルトは、取られまいとして一目散に走って逃げた。
そこから始まる、アルトとトキアの追いかけっこ。
一体何を隠していたのか、ものすごく気になるけれど
アルトに聞いても、教えてくれなかった。
どうやら、トキアと勝負をしているらしい。
奪われたら負けなのだと教えてくれる。
ルールは、トキアが届く範囲。そして居間から出さない事の
二つらしい。色々と遊びを思いつくものだと、少し感心する。
「もー。カルロさんが連れて行ったから
後でゆっくり、隠し場所を考える予定だったのに!」
「わんわん!」
「どうしてもう、戻って来てるんだよ!」
「わんわんわん!」
アルトとトキアがじゃれ合いながら走り回る。
勝負は、どちらかが疲れるまで続くのだろうと
苦笑しながら、僕は先ほどまで読んでいた本に
視線を落とすのだった。
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