07.ProcesSー隠されたオモイー
八話です。なんだか中途半端に終わってしまいました。(-▽-;)九話に続けるための話です。
◆◆◆10
「ん…」
さてどうしたものか、瑞之江と別れてから綾乃はぼんやりと立ち尽くしていた。
「んー…」
目の前には北校舎。
部活動の賑やかな笑い声や、話声が聞こえてくる。
「んーー…」
それでも尚、躊躇したように綾乃は北校舎を見つめている。
「…しょうがないか…」
数十分の後、綾乃は一人呟いた。そして北校舎に足を踏み入れた。
◆◆◆11
コンッ。
コンッ。
理事長室と書かれた大きな扉を瑞之江が叩いた。
「入りなさい。」
中から落ち着いた男性の声が聞こえた。瑞之江はそれを聞くと、
「失礼します。瑞之江一也です。」と言って、理事長室に入っていった。
◆◆◆12
「…失礼しまぁす…」
北校舎に入った綾乃は美術室の前に立っていた。
「あれ…?綾乃?どーしたの…?!」
綾乃に気づいた一人の少女が驚いたように部屋の中から顔を覗かせる。
「生徒会のしごと…?」
またもう一人、小柄な少女が顔を出した。
「あぁー…しごとじゃなくて、ちょっと遊びに来ちゃった。」
綾乃は二人の少女…
清水美智子と永池香織に微笑んだ。
「めずらしぃー!!天変地異が起こるんじゃない?」
「それどころか、地球崩壊だよっ」
憎まれ口を叩く二人を綾乃は苦笑しながら見つめた。
そしておずおずと、
「中…入ってもいい?」
と問いただした。なぜかその瞳にはうっすらと不安の色が見えた。
◆◆◆13
「こんにちは、瑞之江君。今日はどうしたんだい?」
理事長室に入った瑞之江は理事長こと、細川文雄と向かいあって座っていた。
大きなソファーに瑞之江は一人。だが怯えることも、恐れることもなく、堂々と座っている。
「はい、理事長。悪戯についてご報告に来ました」
しっかりとした口調で、だがどこか冷えた声で答えた。
「また何かあったんだね」
理事長は落ち着きを払っていたが、寂しそうな声で言った。
「豊穣学園はどうしてしまったのだろうかね…笑顔が溢れていると思っていたのだが…」
そして教卓から分厚いノートを取り出した。
「ゆっくりでいい。いつも通り明確に話して欲しい。私が悪戯を理解しない限り、どうすることもできないからな」
そして、万年筆を取り出し、ノートを開いた。
「もう二度と失敗は犯させない…」
ボタッ。
真っ黒なインクが零れた。理事長の瞳に鋭い光が走っていた。
いやぁー…かなり微妙ですね(笑)次回にちゃんと繋げないとですー(^_^;)頑張ります。感想&評価よろしくお願いします。