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06.It came ofFー寄りミチー

六話です(^O^)また長いです(笑)

◆◆◆7


「日下部、簡単に説明してもらってもいい?」


長篠がファイルを読みつつ、日下部に目を向ける。


「はいっ。ホワイトボードに書きますね」


指示を受けた日下部はさらさらと黒板に文字を綴る。


「特徴…しっかり教えてもらわないとね…」


柳川が1人、呟いた。



◆◆8


「で、どーすんべ?」


「うーん……別行動とろっか?」



---つかの間の休息。---



瑞之江と綾乃はコーヒーを飲み終わると、すぐにカフェテラスを立ち、北校舎に向かった。

北校舎は別名、『文化部棟』と呼ばれており、その名の通り多くの文化部が活動している。

女子の比率が非常に高いのでも有名だ。

従って、2人は『噂を聞きやすい』と考え、ここに来たのだ。


補足をさせて頂くと、豊穣学園には北校舎、東校舎、西校舎、南校舎がある。

北校舎、東校舎は主に部活動及び委員会活動の校舎で各学年合同で使用している。

逆に南校舎、西校舎は各学年ごとに別れており、授業用に使用されている。


ちなみに、生徒会室は東校舎の四階の一番端にある。


「…そーだなっ…俺行っても意味ねぇーし。文無月に任せるわ。俺は理事長んとこに行くから、あとで落ち合おーぜ。連絡はmailで」


綾乃は苦笑し、

「わかった」と言って瑞之江と別れた。



◆◆◆9



「じゃあ、説明しますね」


ホワイトボードを背に、日下部が話し出した。


「始めにこの写真を見てください。これは先輩が受け取った写真とよく似ています。」


ホワイトボードに二枚の写真が貼り出された。校舎をバックに背を向けたロングヘアーの少女が写っている。そして、バラバラに1つアルファベットが赤で書かれていた。


「うーん…どこが?」


「似てなくね?」


里奈と岡崎が感想を述べる。


「校舎?」


「取り方?」


「文字の書き方かなぁ?」


と長篠、葛西、柳川が考察した。


「確かにこの写真は別物に見えますよね。でも、長篠先輩たちの言う通り共通した箇所も多々あります。特に葛西先輩と柳川先輩の意見は的を付いています。」


「取り方と文字がか?」


長篠が驚いた顔で聞いた。


「はい。

この二枚の写真、どちらも髪の毛が左になびいていますよね?草や木も同じように左に。

そして、右に沈んでいく太陽が見えます。」


一同、頷く。



「写っている校舎も北校舎と一致していますし、時間帯も日の沈む5時頃と同じです。そして、極めつけは文字です。作成者は気づいてないようですが、二つの文字には微かにマニュキアの跡があります。」


「どこぉ?」


里奈が写真を見つめる。


「ここです。」


日下部は写真の裏と文字のすぐ真下を指差した。


「よーく見るとマニュキアとラメが微かに付着しているのが分かります。

きっと作成者はマニュキアを弄りながら、もしくは溢した(こぼした)のに気づかずにこの写真を作成したのでしょう。


急いで作成したのでしょうね。


文字の走り書きから見てもこれは正しいと思います。

よって、この二枚の写真は同一人物により、作成されたものだと推理します。」


日下部はにこりと笑って話を締めた。


「すごい……」


里奈が感嘆の声を上げる。


「すげぇーなっ一年っ」


「やるねぇ…」


「頭いいなぁー…」


つづいて岡崎、柳川、葛西と全員が納得したように見えたが…



「うーん…待て。」



長篠がストップをかけた。


「はい、先輩」


「水を差すようで悪りぃんだけど、それって合わせようと思えば合わせられるよな?」


「…はい」


「んー…それだけじゃやっぱ同一人物とは特定できねぇーよ。」


済まなそうに言った。


「何か確信をつくようなとこはねぇーのかなぁ…」


長篠が考えるように頭を捻る。


「確信…ですかぁ…」


日下部も腕を組み、写真を見つめる。


「…………あ…」


突然、2人の向かいに座っていた里奈が声を上げた。


「ん?」


長篠がチラリと里奈を見た。


「……あったぁ!!」


里奈は大声を上げ、写真を指差した。


「あ?」


「見てっ!!ここ!!指が写ってるでしょっ!!よーくみると同じ場所にほくろがあるのっ!!!!」


「へ!?」


長篠も写真を見つめる。


「すげぇー!!マジだっ」


「ほんとっだぁ!先輩、すごいですっ」


確かに里奈が指差した先には二枚とも薬指が写っており、ほくろもきちんと写っていた。


「これで同一人物の証明がつくね」


笑顔で里奈が言う。


「あぁ。この調子でいけば犯人分かるかもな!」


長篠も満面の笑み。

すべて丸く収まり、皆が安心したようだったが…


「………ちょぉーとっ待ったぁ!」


柳川が声を上げた。


「話がずれたよ。特徴について、説明してくれよっ」


「あっ………」


柳川の厳しい一言が話を振り出しに戻した。

寄り道し過ぎましたね(笑)次回からちゃんと進めます(笑)評価&感想などありましたら、お願いします

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